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恐怖と不安
コンタミ「つまり?」
首を傾げながら
コンちゃんが尋ねる。
みどりがゆっくり顔を上げる。
みどり「誰かが、人外族の仕業に見せかけた。」
…、、、
その言葉に、俺達は黙り込む。
らっだぁ「……なんで。」
蚊の鳴くような声で
俺が呟く。
みどり「分からない。」
眉をひそめながら
みどりが首を横に振る。
きょー「でも、これが広まったら……。」
と言葉が詰まるように
口を止める。
そして
きょー「……昔みたいになるかもしれへん。」
ゆっくりと、俺等全員に聞こえるように言った。
その一言が、妙に重く、深く、心に響いた
昔。
人間族と人外族が争った時代。
今では誰もが過去の出来事だと思っている。
二度と起こることなんてない。
――そう思っていたんだ。
その日の夜。
王国中に、一つの噂が広がった。
『人外族が、再び戦争を始めようとしている。』
その噂を聞いた俺は、ただ黙って拳を握った。
悔しかった。
悲しかった。
不安だった。
怖かった。
怒りが湧いた。
らっだぁ「……ふざけんな。」
色んな感情がごちゃごちゃに混ざって、言えたのはそれだけだった。
青い炎が、ほんの一瞬だけ指先に灯る。
らっだぁ「俺達は――」
自身の手をひらき
炎を見つめる。
らっだぁ「そんなこと、望んでない。」
全員、そういった。
俺の手の小さな炎が、静かに消えた。
けれど。
この時もうすでに、
アルデラン王国の平和は、
少しずつ崩れ始めていた。
コメント
1件
第4話、読み終えました……。 「人外族の仕業に見せかけた」というみどりの言葉からの、静かな緊張感がずっと続いてて、胸が苦しかったです。 特にきょーの「昔みたいになるかもしれへん」って言葉、一気に空気が変わった感じがしました。 そして最後のらっだぁの「ふざけんな」と青い炎。 平和が崩れる瞬間の音が聞こえそうな、そんな表現がすごく好きです。 次が気になります……!