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ライブ終わりの静まり返った楽屋。最後に残った二人の間に、重苦しい沈黙が流れていた。
目黒が帰る支度をしようと立ち上がった瞬間、背後から康二に強く腕を掴まれ、そのまま壁に押し付けられた。
「……っ、康二? 急に何」
「めめ、今日のMC。……あのアナウンサーと、ずいぶん楽しそうに話しとったな」
いつもの柔らかい関西弁ではない。低く、地這うような声。
康二の瞳には、普段の面影など微塵もなかった。
「仕事だろ。……離せよ、痛い」
「痛い? 俺の胸の方が、よっぽど痛い わ!」
康二は空いた方の手で、目黒の細い首筋に指を這わせる。
震えるような、けれど容赦のない力。目黒は逃げ場を失い、康二の狂気を帯びた視線を正面から受け止めるしかなかった。
「めめは俺のもんやろ。……なあ、他の奴にその顔見せんといてや」
康二の顔が近づく。逃げようと顔を背ける目黒の顎を、康二が強引に固定した。
荒い吐息が唇にかかる。
「……嫌? 俺にこうされるの」
「……嫌じゃ、ないけど……」
目黒の瞳が揺れる。
強気なはずの目黒が、康二の圧倒的な独占欲に圧され、徐々に視線を彷徨わせる。
その潤んだ瞳が、康二の理性をもっと深いところまで引きずり込んでいく。
「……アカン。もう、離さへんからな」
康二はそのまま、抗う力を失った目黒の唇を塞ぐように、深く、激しく喰らいついた。
楽屋に響くのは、衣類が擦れる音と、苦しげな吐息だけだった。
まきぴよ