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「うん、2人ともありがとう」



うつむきながら、ポツリと言った。



「やっぱり弥生先生には元気でいてほしいです。先生の笑顔は保育園のみんなを明るくしてくれますから」



「も、もうっ、理久先生にそういうこと言われるとさ……本当、嫌になっちゃうよね~マジでモテる理由わかる」



急にわざと楽しそうにして……これって弥生の照れ隠し。



私達に心配かけまいとして明るく振る舞って……



「僕はモテませんよ。別にモテたいわけじゃないですし。それを言うなら、この前、真斗君を迎えにきた男性……あの人、すごくカッコよかったですよね。あんな人、なかなかいません。びっくりしました」



突然、理久先生が話題を変えた。



慶都さんの……ことだ。



また急に胸が騒ぎ出す。



弥生の次は慶都さん、今日の飲み会の話題はディープ過ぎる。



「あ~噂のイケメンだよね? 先生達がみんな話してたから知ってる。見れなくて残念~そんなに素敵だったの?」



「はい。それはもう、とんでもなく、ものすごく、信じられないくらいの、超が付くイケメンですよね、彩葉先生」



「えっ、あ、ああ。そ、そうだよね」



私、かなり1人でオタオタしてない?



挙動不審だよね、きっと。



「最強ですよ、あんな男性」



その人がまさか雪都の父親だなんて言えない。



でも、理久先生みたいな素敵な男性からもそんな風に言われる慶都さんって、本当にすごい。



最強って「無敵」ってことだよね。



確かに、あの人以上に魅力的な外見をしてる男性は今まで1度も見たことがないけど。



「また真斗君のお迎えにこないかな~そんな最強イケメン絶対見たいよ」



さっきよりもずっと元気な弥生に戻ってる。



ひとまず、安心。



「あんな人が彼氏だったら女性は幸せですよね。背が高くてスーツ姿が凛々しくて、髪型から顔のパーツから全部がカッコ良くて、すごく眩しかったですから。あんな色気のある大人の男性になれたら、好きな人を絶対振り向かせられるのにって思います」



理久先生、やっぱり好きな人がいるんだろうな。



この言い方だと、もしかして……片思いなのかな。



こんなイケメンになら、相手の女の子も告白されたら嬉しいと思うけど。



そっか、だとしたら、その告白された誰かと理久先生は、いつか結婚して保育園を一緒に作って……



そんな素敵な夢、本当に叶えてほしいな。



「そこまで言われたらますます見たくなってきた~興味津々。いったいどこの誰なんだろ~そうだなぁ、例えばどこかの大企業の社長さんとか、弁護士、検事、お医者様、F1レーサー、もしかしてパイロットだったりして」



一瞬、理久先生のこと考えちゃったけど、そうだった、慶都さんの話題だったんだ。



「僕、F1好きですけど、もし、あんなカッコ良いレーサーがいたら、世界中でモテモテですよね。あっ、でも、パイロットもイケメン揃い、そんなイメージがありますね」



F1レーサーにパイロットって、全然違うんだけど。



「あっ、ねえ、イケメンといえば、この前のあのドラマ見た? 保育士役の男の子、すごく可愛かったよね」



もういたたまれなくなって、舵を思いっきり切って会話を全く違うところに方向転換した。



「見た見た! 確かにあの子最高だよね~可愛くて癒し系でさ」



「あの子って誰のことですか? そんなドラマありましたっけ?」



良かった、話題が変わってホッとした。



本当……慶都さんのことになると思考能力が大幅に低下する。



2人がドラマの話で盛り上がってる間、私はそこからビールを飲むスピードをちょっと早めた。



雪都が今日はおじいちゃん家にお泊まりだから、何だか酔いたい気分になって……



毎日毎日いろんなことがあり過ぎて頭がいっぱいだけど、とにかくもっと冷静になるべきだし、落ち着かないとダメだ。



慶都さんのことは今は胸の奥にしまって、久しぶりの弥生と理久先生との楽しい時間を最後まで笑顔でゆっくり過ごしたいと思った。

あの夜、あなたがくれた大切な宝物~御曹司はどうしようもないくらい愛おしく狂おしく愛を囁く~

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