テラーノベル
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RanJam
噛みしめた指から血が滲んで
訳も分からず涙が溢れる
明かりを消した部屋で
布団の中にうずくまる
「たすけて」
ただその四音が言えたらいいのに
扉の向こうに
あなたがいるのは分かっているのに
口元の手はまた口の中に消えて
反対の手は布団を震えるほど握りしめて
さっきからどこを見てるか分からないけど
瞬きが減ってるのは気付いてないけど
固まった身体で声を殺して
どれだけ吸っても足りない気がして
滲んだ視界の先に光が見えたような気がしたのは
私の思い込みだよね
音がしないと思って
返事がないから開けてみたら
あぁまたやっちゃったんだね
ほら助けに来たよ
「たすけて」
そっと覗いた布団の隙間から
見えた君の目が
僕とは交わらないけど叫んでいるから
驚かせないように少しずつ
僕が来たこと気付いてないでしょ
良いんだよ今はそれでも僕が分かっていれば
視点の会わない目 吸いすぎてる呼吸
固まった身体で声を殺して
少しずつでいいから戻っておいで
滲んだ瞳の中に光が灯ったような気がするけど
僕に気付いたのかな
あれ私なんで泣いてるの?
あ、指痛い、いたい。
あ、呼吸辛い、つらい。
背中、温かいな。
来てくれたんだね、あなたが
あぁ少し力抜けたかな
あ、指、痛い?だよね。
あ、呼吸、辛い?気付いた?
身体、冷たいでしょ。
僕が来たから、もう頑張らなくていいよ
噛みしめてた指をそっと離して
握りしめてた布団を少しだけ離して
やっとあなたの姿が見えた
瞬きが減ってたことに気付いたから
固まった身体で声を絞り出して
どれだけ吸っても足りなかった酸素も
滲んだ視界の端にあなたが見えたと気付けたら
少し楽になれるから
血の滲んだ手をそっと包んで
握りしめてた手に指を絡めて
やっと身体の力が抜け出したね
大丈夫僕に寄りかかっていいから
固まってた身体で声を溢して
少しずつ呼吸が整っていくのを感じる
滲んだ視界の端に映る僕の姿に気付けたから
少し楽になれたかな
もう大丈夫、落ち着いた
ありがとう気付いてくれて
あなたが来てくれたら安心できるんだ
でもあと少しだけ一緒にいさせて
もう大丈夫?落ち着いた?
いいよ、僕の使命だからね
君が安心できるならなんでもするさ
少しだけ何て言わないで
ずっと一緒にいるからね
コメント
1件
無理せず、お元気になさってくださいね!