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和馬(やっぱおかゆって簡単だな。昔何回か夜麻にも作ったっけ)

亜美菜「なんか全部任せきりでごめんな」

和馬「大丈夫、こういうの慣れてるし」

亜美菜「冷静になるとこの状況っておかしいな」

和馬「…今更?」

和馬「俺は亜美菜さんがこんなに落ち着きがあることにびっくりしてる」

亜美菜「いつも落ち着きがないみたいに言うな」

和馬「冗談だよ」

和馬「…おかゆ出来たから心さんのところに持っていってくれるか?」

亜美菜「分かった」

和馬「熱いから気をつけ…」

亜美菜「あっつ…!!」

和馬「手貸して!」

無理やり亜美菜さんの手を取り水で冷やした

和馬「だから言ったのに…」

和馬「手見せてみて」

亜美菜「別になんともないって」

和馬「ならいいけど、でも違和感あったら言えよ」

亜美菜「慣れてるんだな」

和馬「…昔料理が苦手な妹がよくこういう事起こしてたからな」

亜美菜「へー、妹いるんだな」

和馬「双子だけどな」

和馬「やっぱおかゆ俺持っていくよ」

亜美菜「なんかごめんな、和馬の負担が大きくなってよ」

和馬「いつにもなくしおらしいな」

亜美菜「私なんも手伝えないからさ」

和馬「良いんだよ別に。ミスなんて誰にでもあるだろ」

和馬「それに得意じゃないのに手伝おうとしてくれたことが俺は嬉しいよ」

亜美菜「……このお兄ちゃん気質め」

和馬「罵ってるのか?それ」

亜美菜「ありがと!なんか元気になれたよ!」

和馬「それなら良かった。じゃあこれ持っていくね」

おかゆを持って心さんの部屋へと向かう。今度はドアを顔面で受け止めないようにと思いながら。

ノックをすると咳と一緒に返事をしてくれた。

和馬「具合はどう?心さん」

心「さっきと変わらないかな」

和馬「おかゆ作ったけど食べれそう?」

心「食べたい」

心「うちの椅子持ってきてその上に置いてくれる?」

和馬「椅子…これか 」

クッションは引いてあるが座る場所は平べったく置くスペースとしては十分な広さだった。

和馬「じゃあおかゆここに置いておくから、食べ終わったらラインして呼んでくれればいいからね」

心「待って…食べさせて」

この言葉に思考が停止した。止まった脳をこころさんの咳でまた動き始める。

和馬「俺が…心さんに?」

心「それ以外ある?」

和馬「えぇっと、なんで?」

心「うちは和馬くんの大事な人なんでしょ?」

突然のことに戸惑ってはいるが頭は何故か鮮明に働いてくれていた。もしやと思い心さんに承諾を得てから額に手を当てた。

思った通り熱が上がっていた。しかしここで引いてくれるような性格ではない。

和馬(これは腹を括るしかないか)

和馬「今触ってみた感じ熱も上がってるから半分だけね」

心「分かった。じゃあ、あーん」

和馬「あ、あーん…」

慣れていないし、恥ずかしくて心さんに負けないくらい顔が熱くなった。

和馬「……どう?」

心「へへへ、全く味しない」

そうフニャッと微笑みながら言った。

和馬(俺の気も知らないで…名前で呼ばれることにも慣れていないのに)

こっちは心さんの言動に振り回されているのに、そんなのお構いなしに心さんは口を開けて次を待っている。そんな姿が愛おしくて可愛いらしい。

和馬「あーん」

心「……うん、やっぱり味しないや」

心が読める心さん

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