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🤖「類、私は大丈夫だから」
🤖「落ち着いて、ゆっくりでいいから…
何がどうなったのか、教えて欲しい。」
寧々はやっぱり優しい。
こんな僕にも、怒らずに話してくれる。
🎈「僕にも分からないんだ。」
🤖「え、?」
🎈「寧々に謝ろうと思ったんだ。
謝っても許されないかもしれないけど、」
🤖「それは、最初の…」
🎈「うん。寧々は心配してくれてた。なのにその心配を無下にして……」
🌟「確かに類は、そう言いそうだな…」
しばらく黙っていた司くんが口を開く。
🎈「だから、謝ろうと思ったのに、」
🎈「口から出た言葉は、全く見当違いなことばかりで、。」
🎈「司くんに止められても、ずっと頭は何が起こってるのか分からなくて。
謝ろうと思っても煽り文句ばかり。
頭が必死に制裁をかけているのに、
効かない。
正直、意味がわからなくて…」
🍬「二重人格なんだよッッ!!類くん!」
🎈「………え、?」
きっと類くんは二重人格者なんだ。
わかっていたし、確信があったけど、
なんて言えばいいのか分からない、
この空気の中、言い出しづらいなあ、。
でも、言った方がいいよね!
これを言えば解決するんだもん!!
🤖「えむ、?それってどういうこと…?」
🍬「あたし、調べたんだ。
もしかしてって思って、
それで、今の類くんのお話聞いて、絶対そうだ!って思ったの」
🎈「ちなみに、僕のどこがそうだと思ったんだい?」
🍬「ええと、」
えむくんはそう言って、二重人格者の特徴の中で僕に該当するものをいくつかあげていった。
僕はどうやら特殊なケースのようで、
司くんみたいに別人格になった時に記憶が
欠落したりしないようだ。
確かに記憶が抜けたことはない。
だけどその人格はどこで出ていたのか…
🌟「……なるほど」
🍬「多分、合ってると思うんだけど…」
🤖「類は、これ聞いてどう思ったの?」
🎈「…実際、えむくんの言っていることは正しいし、全てあてはまっている。
二重人格もきっとそうなんだろうね。」
🍬「やっぱり、!」
🎈「だけど…その別人格はどこで出ていたのかというのは気になったね。」
🎈「今日だけ別人格が出た、なんてことはなさそうだしね。」
🤖「たしかに…」
🌟「………」
🌟「夜、だろうか。」
🤖「え?」
🌟「類、別人格が出るのは、夜なのではないか?」
🎈「どうして、そう思うんだい、、?」
🌟「えむは知らないだろうが、オレも実は二重人格者なんだ。」
🍬「ほぇ?!」
🌟「オレも人格は夜に変わるからあやふやだが…
少なくともあの時のお前の顔は、
悩みがある顔ではなかったぞ。」
全て繋がった。
司くんとしてると、その時が夢のような、
ふわふわした感じがしたんだ。
それは、人格交代で記憶が欠落しない分、
少しぼんやりとしていたからだろう。
僕は、“二重人格者”なんだ。
あれから数日経ち、退院した。
えむくんの家で退院祝いをしてもらい、
みんな心穏やかな表情で僕のことを見てくれた。
だけど、
🌟「……」
彼だけが、少し浮かない顔をしていた。
🎈「司くん、大丈夫かい?」
🌟「え?」
🎈「少し元気がなさそうだったからね。
もし何かあったなら相談に乗るよ。」
🌟「ああ…いや、」
🌟「…………今夜、」
🎈「…、」
なんだか嫌な予感がする。
🌟「……シないか、?」
🎈「……」
当たって欲しくない予感が的中した。
心では否定していた。
ただでさえ病み上がりなのに、まさか司くんとするなんて。
だけど、僕の口は思うように動かなかった。
🎈「ーーうん♡」
その時の僕は、笑っていただろう。
いつもは絶対しない、心の底から嬉しい笑顔
司くんに“堕ちてしまった”笑顔。