テラーノベル
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心臓の鼓動が早くて倒れてしまいそうになっていると、
「あ、俺の名前は仲田絃と言います。」
まさかまさかの彼が絃という名前だと聞いて、私は予想というか期待というかなんだか自分でもわからない気持ちがあったのだが、もちろん驚いた。
そして当然この今起きている事実を整理しようと必死である。
夢にみた絃さんであって欲しいけど何もかもそっくりでしかも名前まで同じだ。
(あ、これが正夢ってやつなのかな、でもこんなピッタリのことってあるの?予知夢ともいうのかな、私そんな能力あったっけ…)
そんなことを思っていると、
「由布ちゃんが良ければまた来週の土曜日に ここで会わない?音楽を作っているそうだよね!俺も今制作しているものがあってさ。クリエイター同士意見交換しない?」
(え、やっぱり現実の絃さんも制作者なの⁈)
ここまでいろいろ同じならもう驚かなかった。
逆に、魚屋さんなんだよね!なんて言われた方がめちゃめちゃ驚くだろう。)
何故か少し落ち着いて余裕も出て、こんなことを思ったりしていた。
「そうなんですね。はい、喜んで。一緒にお茶しながらお話ししましょ!」
この現実の絃さんがどういう人でどこまで夢の絃さんに似ているか確かめたかった。
「じゃ、来週土曜日、この時間でな!」
現実の絃さん(現ケン)はコーヒーをサッと飲み
お店をあとにした。
連絡先も交換しておらず、口約束だけなので
本当に来るかわからなかったが、あの夢の中で絃さんと最初に待ち合わせしたラーメン会の甘酸っぱい気持ちが蘇ってきた。
現ケンさんがどういう人かはまだわからないが
夢のあの絃さんにそっくりなのだから、私が現ケンさんに夢と同じ気持ちを抱くであろう。
もしこれから 関わることになってまた苦しい切ない思いだけはもうしたくないないな…とも思っていた。
あの大好きだったケンケンに何もかも似ているのだから…。
私は期待やら不安やらの中、来週土曜日を心待ちにしていたのであった。
コメント
1件
うわあ、ついに現実の「絃さん」と再会ですか…!名前も制作活動も夢と同じで、もう運命って感じがしてドキドキしちゃいました。由布ちゃんの「魚屋さんだったら逆に驚く」って冷静なツッコミ、ちょっと笑っちゃったけど、それだけ彼女の中で絃さんのイメージが確かになってるんだなって。でも最後の「苦しい切ない思いはもうしたくない」って一文が刺さります…。ケンケンと重ねちゃうからこそ怖いんですよね。次の土曜日、どうなるんだろう。続きが気になります!