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「ッは?」

唐突に言われた言葉は、自分にとって腸を抉られるような事で、とても信じたいと思えるような、朗報ではなかった。

彼がいるという部屋に連れていかれる。

正直半信半疑だった、これは何かの企画の一部で、自分はそのターゲットなのだと、そう思っていた。

だがその姿を見た瞬間に、そんな薄っぺらい希望すらも無くなった。

青白い肌、もう二度と開くことは無いと思わせるほど深く瞑っている瞼、化粧をされた美しい顔。

綺麗なまでに崩れ落ちた自分のことなど気にもとめずに、聞こえない呼吸音と共にピクリとも動くことは無い。

もう彼は自分に太陽のような笑顔を向けることは無い、そう思うだけで、涙が床に溶けるようにボロボロと頬を伝う。

帰り際、窓から見えた満天の星空は光がなくなってしまった俺を嘲笑うかのように惨いくらい美しい。

そう、今宵の月は綺麗だった。

新月の月は酷く綺麗だった。


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ちぎりん視点で死ネタ

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