コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
この快感に私は翻弄され「もっと、もっと」って、さらに慶都さんを求める。
「あぁっ、慶……都さん……ダメっ。それ以上されたら私……」
「どうなるの? ん? 言ってごらん。これ以上されたら、何?」
「やっぱり慶都さんは意地悪です。あっ、はあぁ……っ」
赤いドレスを脱ぎ捨てた体は、その最上級のテクニックに深く溺れ、私は恥ずかしげも無く淫らに喘いた。
「好きだよ、彩葉」
「私も……」
慶都さんと一緒に最高に気持ちのいい場所まで上り詰めた後、私はほんの少しの余韻に浸りながら、ベッドにぐったりと倒れ込んだ。
「君の全てが愛おしい」
耳元で甘く囁くその声は、私の全身をさらに熱くさせた。
「慶都さん……」
「一生、俺の側から離れないと約束してくれ。今度こそ、二度と離れないって」
「離れません、私には……慶都さんしかいないから。これから先も、ずっと死ぬまで慶都さんと一緒にいたい」
慶都さんとの口づけのせいで艶っぽく濡れた口元から、私の本心がサラッとこぼれ落ちた。
「ほら、また泣く……」
「だって慶都さんが泣かせるから」
「惚れた女性を泣かせるなんて最低だな」
「そうですよ、最低です。そして……最高に素敵です」
慶都さんは、微笑みながら私のおでこにキスをした。
「彩葉を一生守るから。安心して俺についてきてくれ、雪都と一緒に」
その言葉は私の心を大きく震わせた。
「この人となら一生を共にできる」、胸の奥に宿った強い確信。
「慶都さんとなら、たとえ何が起こっても怖くない」
「彩葉と雪都に悲しい思いは絶対させない」
大好きな大好きな慶都さん。
今日は、あなたの横にいて、その美しい寝顔を見ながら眠りたい。
そして、明日の朝、目覚めた時にはちゃんとあなたにいてほしい……
これからは、いつだってあなたが隣にいてくれるんだって……そう実感したいから。
明日の結婚式、楽しみだね。
慶都さん、おやすみなさい。
次の日は晴天で、見上げると、美しい青空から優しい光のシャワーが降り注いでいた。
いよいよ結婚式が始まる。
チャペルの祭壇の前に立つ慶都さん。
私は父と腕を組んでレッドカーペットを1歩ずつ踏みしめた。
純白のウエディングドレスの私の横で、うっすら涙を浮かべる父の思い、今すごく伝わってるよ。
今まで本当に……ありがとう。
そして、慶都さんと交代して、式は、誓いのキス、指輪交換と、どんどん進んでいった。
その間も、父は雪都の隣に座ってずっと泣いてる。
あれ、弥生も泣いてる?
みんな、やっぱり……涙もろいよ。
式は滞りなく終了し、全員がチャペルの外に出ると、オーシャンビューの美しい景色が出迎えてくれた。
広大な自然のスケールに感動が止まらない。
「さあ、皆さん笑って下さい~」
プロのカメラマンが撮る笑顔の集合写真。
九条家のお父様、お母様、そして、私の父。
顔が固いよ、緊張してるの?
本当にみんな、ずっとずっと長生きして、雪都の成長を見守ってね。