テラーノベル
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「 腹痛 」
もりょき
「 ……ちょっと待って、 」
夜9時、人気のない帰り道
急に立ち止まった元貴の声は わずかに震えていた。
「 え、元貴? 」
「 ……お腹、痛い…。ずっと我慢してたけど……もう 歩けない…… 」
額にじんわりと汗が浮かんでいる。
背中が折れそうなほど丸まって、腹を押えて立ち尽くしていた。
「 ちょ、ちょっと座ろう、こっち 」
涼架は慌てて、近くの街灯の下に元貴を座らせる。
しゃがみ込み 肩に手を置いた。
「 顔真っ青だよ……?! これやばいやつじゃ…… 」
「 ……痛くて、呼吸もしにくくて ……。涼ちゃ、これ ……。 」
「 だいじょうぶ、だいじょうぶだから!
僕がついてる! 」
涼架は元貴の手をそっと握る。
夜の冷たい空気の中で、その指先はひどく冷たかった。
「 病気、行こう。歩ける? 」
「 ……無理……ごめん…迷惑かけて…… 」
「 元貴のアホッ 迷惑とか言わないの 」
涼架は深呼吸して、覚悟を決めると
そのまま元貴を背負いあげた。
「 りょ、……ちゃ!? 重いでしょ……! 」
「 元貴、めっちゃ軽いし。……怖かったでしょ、ずっと痛み我慢して。 」
「 でも、もう大丈夫 僕が運ぶから。」
背中に感じる鼓動が早い。
小さな声が涼架の耳元に落ちた。
「 ……ありがと。ほんとに涼ちゃんが居て良かった。 」
「 僕も。……だから生きててね、元貴 」
背負ったまま走る涼架の息遣いが夜道に響いた。
街灯の光が、2人の影を寄り添わせるように照らしていた。___
#9.「 夜道に響いた声 」
もう何が何だかわからん…。毎回同じような話ですみません。
コメント
9件
初コメ失礼します👐🏻 いつも陰ながら応援させていただいてました🙂↕️ 全ての作品がとても儚くてとても素敵だと思って拝見しておりました! もしよければ仲良くさせていただきたいと思っているんですけど宜しいですか🥹🩷 これからも応援しております💪🏻‼️
ふぎゃぁぁぁぁぁ_:(´ཀ`」 ∠): え、最高ほんと最高💞 体調不良大好物過ぎてやばい😖 ほんとなづちゃん天才過ぎるよッ‼︎