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「もしかして、君の家は教会なのかい?」
「え? 違うわ」
「そうか……」
モートは考えた。
どうやら、守らなければならないのは、この少女たちなのだ。そして、ここウエストタウンで頻繁に事件が起きたのは、ただ単に数名の少女が住んでいただけだったのだのだろう。
何から?
そして、どうして?
少女を守らなければならないのかは、モートには皆目わからなかった。
「さあ、君の家まで送るよ」
「ありがとう……カッコよくて怖いお兄さん」
空から降る赤い水滴はいつの間にかピタリと止んでいた。
代わりにシンシンと真っ白な雪が地面に舞い降り積もっていく。
街の人々は次第に空を見上げ。
誰もが安堵の白い長い息を吐き始めた。