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初コメフォロー失礼します!青くんの曲ですね! ほんとに最高でした。この曲物語りにできるのすごいです!
〝重大な欠陥に救済を与えよう〟
『生活が苦しいんだろう?その悩み事
僕が助けてあげよう!!
mad hat rabbitにご用心。』
_、これは生活が苦しい高校生と、
不思議なウサギの物語。
『ん‐な~んか久しぶりにここ来たかも
金もないし、どうすっかね~…』
此処は東京、と言えば聞こえは良いのだが、実際は強姦、ヤク中が飛び交う闇の街。そんな中俺桃はなんににも縛られずにプラプラと彷徨っている。普通に暮らすとかよくわかんなくて、すべての自由を否定された俺にとっての休息の間は、
ここしかなかった。どっかの誰かが言うに、俺の親は〝どくおや〟と言うらしい。正直それが普通で育ったから、どれだけやばいものなのかはあまり理解できないけれど。
『……外の空気吸うの何時ぶりだっけ』
いつもいつも両親は、『外に出ちゃ駄目』と『勉強』の二言を繰り返す。
理由も実に支離滅裂なもので、いつの日か、それが当たり前と考えて思わないことにした。ぼーっと路地裏を歩いていると、違和感のある隙間風が俺を通り抜ける。振り返ればでかでかと空いた風変わりな穴。ッ~…、?不可解にも自分の体は誘われるようにその穴に入っていった。
『……なんか、昔やった探検ごっこみたいだな、な~んて、笑』
……『橙くんって子と遊んだの?なんで
そんな事するの?!貴方は勉強だけしなさい!』『……ッ』『桃の為だからね。』
ッ…………こういう時に限って嫌な記憶って思い出しちゃうんだな。
『悩んでいるのは満更でもなさそうだな?少年、!』『はッ、…?』
昔の記憶が皮肉にも溢れ出したとき、
急に上から俺より高い声色が聞こえて
驚きながら見上げる。その先には、
うさぎの耳をくっつけたブルーハワイを感じされる……いや、俺の心の中のほうがたとえ似合うのか、水色髪の少年が胡座をかいて、俺を見下ろしていた。
満天の星と、流れ星が彼を照らしていた
見た感じ、俺と同じか下の年齢だろう。
『誰、お前。』『冷たいことを言うな。生活が苦しいんだろう?その悩み事僕が助けてあげよう!!』なんだコイツ。
東横(此処)にこんな奴がいるなんてな、
うさ耳もキャラもちょっと、というか
大分痛いな。『……なんで、オレに悩みがあるって気づいたわけ?』すたっと、
積み上がったドラム缶から飛び降りる彼に、睨見つける。図星だと思われたくない。『……隠さなくていいよ、……此処には、悩みがある生物しか来ることはできない。其々、くだらない悩みがある。』
『ッ……そ、まぁ、そう思いたければいいんじゃない?痛いうさぎさん。』『上からの態度だね。一応僕のが君よりも~っと年上なんだけど、まぁ、いい、
自己紹介をしよう。僕はさっき君が言った通り、うさぎの青だ。月から来た。』
夜空の半分を埋めた満月をバックに、彼は自信満々とわらう。意味は理解できない。『月から…?うさぎ…?原理がわからんけど、俺は桃、高1』
『ふ‐ん、どこ住み?』……は?このうさぎ
個人情報とか知らねぇのか、年上なんだろ?『やだ、個人情報』『ここまで話して個人情報もクソもねぇだろ、ほらぁ、言いなよ もしかして言えない?』
煽る彼の顔を見てプチンとくる。俺は
お前と違ってちゃんとした家に住んでるわ。家庭がどうだろうと、。
『ぁ” ~~!!お前うざいなぁ!!わ~ったよ、○○市』『住所』『……○○』
『ありがと~、!!』あぁ、なんか悪戯されたりしそう、それか毎日来そう、
うさぎって寂しがりやらしいし。もしかしてだが、この決断って失態…?
『よし、じゃぁそんな生活が苦しい君に一つクイズ。うさぎはなに見て歌う?』
ゆらっと立った青は両手をばっとあげる
その姿は、大きなウサギそのまんまだった。実際そうっぽいけれど、。
『は…っ?ぇ…歌わねぇだろ普通』
『はぁ~ッ…頭固いなぁ、((ニコッ こたえはねぇ、今宵の月見上げ、飛び跳ね歌い出す。』
小さくため息をついて、指をパチっと鳴らす。その拍子にうさ耳がぴょこっと跳ねた。剥き出しになった歯が星みたいに光り輝いた。
『はッ…?!』
その瞬間、傍にいたわけじゃないのに10匹近くのウサギが俺の周りを飛び跳ねた。しかも、帽子までかぶっている。
そんなうさぎが、故郷に向け、月に向け
天高く飛んだくじらぐもさえ飛び越えそうなほど、高くそして陽気に。
『ぇ…ッ?なにこれ』『さぁ、少年!!
君も一緒に踊りゃぁ楽になるよ!!』
青も合わせて天を目指すかの如く飛ぶ。
人間では飛べない高さ、やはり彼は人間ではないようだ。
『んな ことあっかよッ!!!』うさぎも青も楽しそうだ。楽になれるのなら
其れはとても嬉しいことだ、否定する理由は、唯単に怖くなるから。これからまた来る日常が、来るなと思ってしまうから。そうなれば耐えられなくなる。
『あんの!!さぁ、歌って踊って
飛び跳ねろ!』はぁ…?狂ってる。
高校生にもなってそんなことをするなんて、それにそんな事して何になる?
『それに、今夜みたいな満月の日にしか、僕と君は会えないんだ!今日は満月、月に1回だけのこの日に迷い込めるのは1人だけ、それに記憶もなくなるおまけ付きだしね!』
意味がわからない。記憶がなくなるなら
今やることに意味はないし、変わることだってできない。終わったら、
全部忘れて、日常に戻るだけ何だから。
『そしたらまた、辛くなるだろッ!!』
『ならない為に、今、僕が君を助けてる!!!』助けていないだろ、
どうせ助けられないだろう、ウサギなんかじゃ、でも、もし…
あの地獄から抜け出せるのなら?
もう辛くなるのなんてうんざりだ。
『((ニコッ ほら!君の中で革命が始まってる!早く、君自身を変えちゃいな!!』
『……ッ!!((ニコッ あぁ、!』
『いい笑顔、!そうこなくちゃね!!』
__________...
自分の慣れていない、夜のパーティは、
なんとも早く過ぎていった。気づいたらもう、満月が彼の背後を飾っていることはなかった。
『はふっ、はぁ、ッ…んで、俺は何が変わったの?』『……何が変わったかは、自分で確かめな』その名残惜しそうな表情で
もう、お別れの時間なんだなってふと、わかってしまった。夜って短いなぁ。
『もう、夜明けかぁ…』『うん、…でも
またいつか会えるさ、来月も来年も
君に悩みがあるのならね。』
はにかんだ彼の横にいる幸せそうな、
紫に映るウサギを見て、俺もウサギになれたらな、なんておもってしまった。
『おれ、また、青とこういう日を過ごしたい。』『((ニコッ じゃぁ最後の質問で
ばいばいしようか、
mad hat rabbitこれは何でしょう?』
その言葉を聞いた瞬間、睡魔が俺の瞼を襲う。目が覚めた時には自宅のベットの上だった。汗と筋肉痛だけが、あの夜が嘘ではないと物語っていた。
あれから、次の日の夜、少し記憶に焼き付いているあの路地裏に入っても、
隙間風の寒さも、風変わりな穴も、あの元気な青年も姿を現さなくなった。
あの日から、変わったことが一つある。
それは、親に反抗できるようになったこと、不思議だったけれど変われたのは
きっとあの夜があったから。
今日は満月、また君に会えるだろうか。
『………!((ニコッ
生活に悩みがあるんだろう?
その悩み僕が助けてあげよう!!
君の中に革命を起こす、
始まりの合図は此処だよ。僕たち
mad hat rabbitにご用心。』
(救済上手な兎さん)_mad hat rabbit_
お久しぶりです!!
本当にお久しぶりです、