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エレン「歩けるか?」
少女「はい、全然歩けます」
彼女はすくっと立ち上がった。エレンはドアへと向かった。
エレン「軽く城の案内をする、ついてこい」
少女「あ…はい!ありがとうございます」
エレン「…敬語禁止ね?」
少女「え…あ、ありがと」
エレン「うん」
エレンはまず城の半地下らしき1階へと向かう階段へ案内した。
エレン「ここから先は入ってはいけない、絶対だ」
少女「わ、わかった」
エレン「じゃ次、こっち」
エレンは2階の奥の方へと案内した。
エレン「2階は主に厨房、ダイニング、客間、とかになるかな、大浴場もある」
少女「だ、大浴場!?」
エレン「あぁ、城には普通だろ 」
少女(そんなことないでしょ…)
エレン「2階はまぁ食事の時ぐらいしか使わない風呂は各1人ずつあるからな、まぁ来客用か」
少女「…え?各1人ずつ?」
エレン「あぁ、次3階ね」
少女(…ん?)
エレンは中2階、3階、中3階をまとめて紹介してくれた。
エレン「中2階は弟と妹の生活スペースだ。あいつら自分の縄張り意識高い猛獣だから気をつけて」
少女「ふふっw…わかった」
エレン「3階は俺、中3階は親父とお袋の生活スペース、入ったら殺されるから気をつけて」
少女「わ、わかったわ…ありがとう」
エレン「お前は基本3階で生活な」
少女「エレンの生活スペースに良いの?」
エレン「他に居場所ないからな」
少女「そっか…(2階は…)」
エレン「じゃ最後に4階」
エレンは4階へと案内した。
エレン「4階は資料室、金庫、露天風呂ぐらいかな」
少女(またお風呂!?)
エレン「ここが資料室 」
少女「これ全部本!?」
エレン「そうだ、いつでも何でも読んで良い」
少女「ほんとに!嬉しいわ」
エレン「1番高かった本とか見る?」
少女「気になる!」
エレンはハシゴを上り、とても分厚い本を取り出した。
エレン「これ、青い薔薇についてまとめてあるんだ」
少女「青い薔薇?青色色素が花弁に存在しないから咲かないと言われているあの?」
エレン「あぁ、でも青い薔薇を見たというものが何人かいる、だがみな半年後には死んでいる」
少女「そんな…」
エレン「黄い薔薇は人間族、白い薔薇は女神族、赤い薔薇は騎士族の領地にしか咲かない」
少女「えぇ、本で読んだことがあるわ」
そう、薔薇とはこの世界で種族を表すものして使われている。
エレン「それで青い薔薇g…」
エレンがページをめくると一枚の写真が落ちた。
少女「あ…」
彼女はそれを拾うとき、写真を見た。その瞬間…
キィィィン…ドックン、ドックン…
少女「うっ…」
エレン「どうした…大丈夫か!」
彼女は地面にうずくまり、頭を抑えた。
少女「女神族…青い薔薇…あぁ…ユウェル王国…」
エレン「ユウェル…」
彼は写真を見た。その写真はユウェル王国の王家の写真だった。そしてそこには…
エレン「これは…お前…」
その写真には彼女にそっくりな人物が写っていたのだ。
少女「私は…女神族…王女…リ…n…」
ガクッ…
少女は気を失った。エレンは彼女を抱き抱え寝室へと向かった。