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#いるなつ
3e1
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茈赫
✧• ──────────── •✧
赫「せーんせっ」
赫はそう言い元気よく飛びつく。
茈「うゎ、…ってなんだ赫か」
赫「なんだってなんですか!!」
「せっかく話しかけてあげてるのに!!」
茈「はいはい、ありがとなー」
赫「ぅ〜…解せない……」
そんな会話をしながら、赫は
思い出したように話す。
赫「あ!そういえば文化祭俺のクラス来てくださいね!」
茈「えー…めんどくさい…」
赫「そんなこと言わずに!!」
「絶対ですからね!!」
茈「俺を誘うなんて10年はえーよ?」
「まぁ考えとく」
赫「えー…まぁ来てくれますよね!」
茈「押し付けすぎる」
茈は苦笑しながらもどこか楽しげだった。
赫「せんせーっ!!」
「今日絶対来てくださいね!!」
茈「赫の店ってなんなの」
赫「ふふっそれはお楽しみです! 」
茈「じゃあいいや」
赫「もっと興味持ちません!?」
茈「持たない。てか教師だから把握できるし」
それに赫は反論しながら楽しそうに
歩みを進めていく。
赫「あっせんせー来てくれたんですね!!」
茈「なんでお前執事じゃなくてメイドなの」
赫のクラスの出し物は
執事メイド喫茶だった。
赫「えそりゃあもちろんせんせーに見せるためです!!」
可愛いでしょ?と見せつけんばかりに
くるくると回る赫。
茈「お前それ転ぶなよ、」
赫「大丈夫ですって!…ぁっ」
言ったそばから転んでしまいそうになる。
茈は慌てて近寄る。
茈「ぁぶな!だから言ったろ」
赫「ありがとせんせ!」
「あ、ねぇ後夜祭一緒に踊ろ!」
この高校で行われる後夜祭には
ダンスタイムがあり好きな人と踊ると
永遠に一緒にいられるという
ジンクスがあるのだ。
茈「なんで俺が…」
「赫なら引く手数多だろ?」
赫「全部断った!」
茈「えー…」
「お前に俺は10年はえーぞ?笑」
赫「じゃあせんせーまた後夜祭ね!」
茈「はいはい考えとく」
「…ねぇ赫くん 茈先生怖くないの、?」
赫「なんで?めっちゃ優しいよ!」
「…そう?赫くんがいいなら良いんだけど…」
はー茈怖がられてんなー笑
ま、確かに顔整いすぎてて迫力あるしな。
赫「せんせー遅い〜っ!!」
茈「すまんすまんちょっと仕事が」
赫「絶対うそじゃん」
頬を膨らませ明らかに
いじけている赫。
茈「まーまー俺に待たせようなんざ10年はえーよ笑」
赫「いや待たせるつもりはなかったですけど…!!」
茈は急に話題を切り替える。
茈「そーいや赫はあれやるのか?」
そう言い茈が指さすのは
登って願い事をすると必ず叶うという
うさんくさい屋台だ。
屋台と言っても祭りの時太鼓が
置かれているような長細いもの。
赫「もちろん!せんせーも一緒にね!」
茈「いや俺教師なんだけど笑」
赫「別にいーじゃん?」
赫「ね、何願ったの?」
茈「んー…赫が教師になってますように…とか?笑」
赫「え、なんで!?」
茈「一緒に働いてみてーなーみたいな」
赫「じゃあ俺頑張っちゃおっかな!」
「俺って天才だからさ!」
そう言いまたくるりと一回転しようとした。
その時下で誰かがぶつかってしまい、
赫はバランスを崩す。
茈「赫ッッ!!」
茈は必死に手を伸ばし自分もろとも
落ちてしまった。
鈍い音が校庭に広がる。
赫「ん…あれ、俺死んでない…どころかどこも痛くない?」
周りがざわざわとどよめく。
「ねぇあれヤバくない、?」
「茈先生だよね、?」
赫は状況をつかむのに時間がかかる。
暫くして自分を茈が庇ってくれたのだと
理解する。
赫「せんせッッ!?起きてよ!!ねぇ!!」
赫は涙をぼろぼろと零しながら叫ぶ。
救急車の音が近づいてくる。
「君どいて!!」
赫「ねぇせんせーは!?せんせーは助かるの!?ねぇってば!!」
「赫くん」
ほかの教師が声をかける。
赫は何も返さなかった。
翌週赫は少しの期待を込めて
学校へと向かった。
赫「茈せんせいない…、」
「あ、赫くん、落ち着いて聞いてね…?」
1人の教師が話しかけてきた。
「ほんとは言っちゃダメなんだけど」
赫のいちばん聞きたくなかった言葉が
耳に入ってきた。
そこからは何か言われた気もするけど
何も覚えていない。
ただ学校を走って抜け出したことだけは
覚えている。
赫「俺が誘わなければ…、」
数日経つと赫は茈が言っていた
「教師になってほしい」という願いを
叶えようと学校へ向かった。
「あ、赫大丈夫か…?」
「赫くん大丈夫?」
そう言われる度胸が締め付けられた。
赫「…ッうん、大丈夫だよ!」
茈がいない学校に価値など感じなかったが
茈の願いを叶えるために毎日通い続けた。
「ねー赫先生!」
赫「なに?」
「なんで先生なろうと思ったの?」
赫「んー…大切な人のためかな、」
「ふーん…?おじさんで独身なのに!」
赫「俺の心に決めた人はもう会えなくなっちゃっただけですぅ」
「逃げられたんだ!」
赫「は!?むしろ俺の事庇ったせいでせんせーは死んd…」
俺を庇って死んだんだから
最後まで俺の事好きだったはず。
そこまでいいかけてやめた。
子供にそんなこと聞かせる必要もないと思ったからだ。
「死んじゃったの?」
しかしそんなこと意味もなさずバレてしまった。
赫「…うん」
茈のことを久しぶりに思い出して、
いや。
自分のせいで死んだという自責が
頭を埋めつくし最近の疲労も重なったのか
赫は倒れてしまった。
「先生!?」
「10年はえーよ」
懐かしい大好きな声がした気がして
目を覚ますと病院だった。
赫「…ありがと せんせ」
✧• ──────────── •✧
𝑭𝒊𝒏.
コメント
1件
うわ、これ…切なすぎるわ😭 最初の「10年はえーよ」が何度も出てくるのが、じわじわ来る。先生、ずっと赫のこと大事に思ってたんやなって。文化祭のやりとりがめっちゃ可愛いのに、最後の展開が重すぎて泣くわ。「俺が誘わなければ」って赫が自分責めるの、胸が痛い…。 でも赫が先生の願い叶えるために教師になったってとこ、グッときた。最後の「ありがとう先生」で報われた気がする。もっと読ませてほしい話やった!