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お、いたいた。良さそうなのいるじゃん。
しばらく待機して。標的になりそうな女性を発見した。
じゃ、始めますか。
「こんばんはぁ〜何か言い残すことありますかぁ?」
まぁあってもなくても問答無用で殺るけどね。大体悲鳴上げて死ぬか何も喋らず死んでくから。まぁ、見た感じ何も喋らなそうだし殺っちゃうか。
「何も言わなそうだね、じゃーばいばい♪」
と、武器を振りあげた時だった。
「ありがとう」
声がした。
「…え?」
一瞬、私は硬直して動けなかった。予想外の発言が出たことに。
だが、逆に私の好奇心が疼いた。
「…予定変更。君、可愛いね♪うち来ない?」
「…そこで私を殺してくれるんですか…?」
彼女は私に問いかけた。
「…今までの生活は戻れないと思いな。君に興味が湧いた。…あ、別に拷問とか人体実験とかはしないよ?!君は元気に過ごしてもらうよ。なんたって…君、可愛いもん♡」
「…… 」
ありゃ、私なりに場を和ませようとしたのにな。
「その感じだと、大人しく着いてきてくれそうだね。というか、抵抗する気力を感じない。」
「……君は、今までどんな人生を送っていた?」
彼女は喋らない。
「君のその根暗さは元々か?それとも、他人が原因か?いじめ、虐待、不倫……やれ、要因などいくらでもあるな…」
「私は……」
彼女が口にしたのは、私が想定していたのとは全く別の内容だった。
「私は…貴方と同じ、人を喰らう存在です。」
言葉が出なかった。
「は…?…いま…なんだって…?同じ…?喰らう存在…?」
何を言っているんだ…?こいつ?そんな訳が無いだろう。私の人喰いは特殊なんだ。化け物だって自覚してるさ、周りと違う、だから特殊と言うんだ。
なのにこいつ、人を喰らう存在、同族だと主張している。
確かに私は自分の事を特殊だと「思って」いた。しかし仮に自分が思っていた「特殊」がこの世界において「普通」だとしたら…有り得る話だろう。私は、あまりにも世間を知らなすぎた。
「お、落ち着け…素数を数えて落ち…いや数えても意味無いだろ…」私義務教育すら受けてないからな。そも素数って何だ。
「な、なぁ…お前…何人喰った?」
彼女は人差し指を指して見せた。
「ひと…り…?」
彼女は頷き、更に「最後に口にしたのは10年前です。」と付け加えた。
「いや待て待て…てことは10年間、何も食べずに生きていたのか…?!」
それはおかしい。まず前提として私達は生き物であり、食事が必要だ。仮に人肉が食べれなくても普通の食事は出来る。それなのに10年間食べないと言うのは意味が分からない。人より死ぬことは少ないが、何も食べないと1年でも死ぬだろう。
何かがおかしい。それに、こいつは何故私が「人喰い」だと知っている?こいつは「敵」と考えた方がいいか。くそっ。わからない。
「応えろ。お前は何者だ。そして何故10年も喰わずに生きている。」
「…」
既に武器は持っている。何時でも殺れる状況だ。
「私は、何もしない。何も知らない。ただ、私の中の『何か』が貴方を、そして関係の無い人々を襲う。」
「…!」
なるほど…わかったぞ、こいつの本性。「多重人格」、今の人格だと無害なのだろう。しかし、もう1つの人格が出てきたら…そういう事なのだろう。
だから今の人格の「彼女」は何も食べなくても言い訳だ。もう1つの「何か」が私と同じ人喰いをする。それで腹が満たされるんだな。
「では、どうやったらお前は『そっち』になるんだ?」
「それは…私と関わった…人と」「僕の正体を、知った人が、現れた時」
まーずいな…狩りはするが戦ったこと無いんだよなぁ…殺さずにやるしかないなぁ…聞くことがありすぎる。
「Hey!君には元気に過ごしてもらうって言ったからね、元に戻ってもらうよッ!」
深夜の一軒家で人喰い同士の戦いが始まった。