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青年の口から出た自分の名前に戸惑う。

記憶の中にも、こんな青年はいない。そもそも、知り合いだとして何故自分の家に?


「…なんで俺の名前を知っているの」


強ばった声に目の前の青年は慌てるように自己紹介をしてくる。


「あっ、いや、警戒させるつもりは無かったんよ!ごめんな、僕はおらふ!昨日あなたに作ってもらった雪だるまです!」


…やはり不審者だろうか。それか新手の詐欺かもしれない。

おもむろにスマホを出すと「待って、ストップ、ホントやって!」と止められた。


「いや、自分が作った雪だるまに命が宿って動くとか、ア〇雪じゃあるまいし」


「やっぱ信じれないか〜…じゃ、僕にちょっと触ってみてよ」

ほら、と強引に腕を引かれ頬に触れさせられる。

それは人の肌とは思えないほど冷たくて、ビックリして思わず腕を引っ込めた。


「やっと信じて貰えた?」と笑う顔は白くて冷たいが、それでも人間のように喜怒哀楽を表していて不思議だ。


「まあ、現実は受け止めきれないけど、何となくは…」


「ならOK!てことでよろしくな、おんりー」

「おん、おらふさn「おらふくん!」…おらふくん」


自然と手を握って握手して、じゃない!


「いや、よろしくって!?バイバイの流れじゃないの!?」


その言葉を聞いたおらふくんはキョトンとして

「へ?僕はおんりーと一緒に住まわせて貰うつもりだけど?」

と衝撃発言をする。


「いや無理だって!ほら、お外に帰りなさ…」

言いかけたところで口が止まる。


「だめ?お願い、!」

とキラキラした瞳でこちらを見るおらふくんが捨てられた子猫のように見えたのだ。


「ほら、僕何も食べんし、迷惑もかけんから、ね?」


…しょうがない。


「わかった。おらふくんを作っちゃったのは一応僕だし、責任はとるよ 」

その言葉を聞いた途端、おらふくんは目を輝かせ待ってましたとばかりに飛びついてきた。


「やったー!ありがとおんりー!」

「わぶっ!ちょ、離れて!」



…そんなこんなで、雪だるまのおらふくんとの生活が始まるのだった。

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続き、きたー! 最高!

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