・闇堕ちタケミチ
カプ設定はしていませんが、愛されに近い感じです。
モブちょっと出てきます。
最初は語り口調。途中で武道視点、最後にマイキー視点です。
分かりづらいかもです……すみません💦
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花垣武道は思った。
誰かを幸せにするためには、誰かが犠牲にならなければないのか、と。
今までもそうだ。みんなを助けようとしても、誰かひとりは絶対不幸になる。
特に佐野万次郎はどうやっても闇堕ちしてしまう。
そこで花垣は考えた。
自分が佐野の代わりに堕ちてしまえばいいのでは、と。
それならみんなが笑える、幸せな世界になる。
次のタイムリープから花垣はみんなと仲良くすることをやめた。
関わってしまえば、離れたくなくなってしまう。
だから極力関わりを持たないようにした。
何かあった時ように、東卍には所属したが下っ端の下っ端という位置に着いた。
そして、何かあった時は顔を知られないようにフードを深く被り、ひっそり助けた。
そして東卍が無事、解散する所を見守った。
そこからはどうしようかなと考えた。
東卍に恨みを持っている人は少なからずどこかにはいる。
そんな奴らから彼らを守ろうと思えば、力をつけるしかない。あわよくば、過去の佐野と同じ道を進みたい。
だが、花垣には佐野のようなカリスマ性はない。
今世では極力人と関わっていないため、人脈もない。
過去に反社になったヤツらは沢山いるが、そいつらは今では真っ当な道を進んでいる。
だから絶対に巻き込むことは出来ない。
そこで思いついた。
味方など作らず、自分一人ですべてやればいいのだと、
今まで通り、ひっそり動こう。
何度も何度もタイムリープしたおかげで、良くも悪くも、色んなことを覚えた。
合法なこと、違法なこと、全て覚えた。
情報も、九井ほど正確では無いが取り扱うことが出来る。
力も佐野率いる皆には適わないが、過去よりは強くなった方だ。
武器の使い方も、護身術もそれなりに覚えた。
いける!これで佐野率いる皆を助けられる!
この時の花垣は、自信に満ちていた。
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「た、助けてくれ!!金ならいくらでも出す!!」
『金?俺はそんなもの必要としてないの。分かる?』
『君はマイキーくんたちに危害を加えようとした。それだけで万死に値するの』
『じゃーね』
そう言い残し、引き金を引く。
パンッという炸裂音と共に目の前が赤く染まる。
『あーあ、こんなやつのせいで服が汚れちゃったぁ、、ま、いっか』
それにしても馬鹿な男だった。
俺が金なんかでマイキーくんたちの幸せを売るわけないのに。
そんなんだから、殺されちゃうんだよ。
『さて!やること終わったし、かーえろっ!』
いつも通りフードを深く被り、外へ出る。
今日はルンルン気分でかなり浮かれていたと思う。
ご機嫌に鼻歌を歌いながら歩いていると、ある背の高い男性と肩がぶつかった。
『あ、すみません!』
「あ、いえ、こちらこっ、、」
男の言葉が止まる。
何かヤバいことをしでかしたか、もしくはヤバい人にぶつかってしまったのか。
恐る恐る顔を上げると、そこにはよく知った顔。
側頭部に龍の刺青を入れた、、
心臓がバクバクとうるさいぐらいに鼓動する。
急いでこの場を離れないと、
『す、すみませんでした!それでは!!』
そうして早足でその場を離れようとしたが、その男が俺の腕を掴んだ。
「お前、タケミッチ、、だよな、?」
なんで、なんで、記憶は無いはずなのに。
なぜ、この男は俺の名を知っている。
俺が一方的に知っているだけのはずなのに。
なんで知ってるの、ドラケンくん。
『ひ、人違いじゃないっすか。俺はそんな、』
「いや、俺がタケミッチを間違えるはずがねぇ、その特徴的な青い瞳」
「どこまでも澄んだ、綺麗な瞳」
『っ、!!』
「なぁ、今までどこにいたんだよ。お前、記憶あるんだろ?」
俺の頬に伸びてくる腕。
汚い俺に触れようとする手。
ダメだ、こんな俺にこれ以上触れたら、、!!
パシッ、、気づいた時にはその手をはねのけていた。
ドラケンくんは驚いた表情をしたあと、少し悲しげな表情を見せた。
俺は、そんな顔が見たかったわけじゃない。
でも、はねのけてしまったのは事実。
『っ、あ、あの、俺もう汚いから、、さわ、らないで、、!!』
何とか詰まりづまりだったが、言葉を口にすることが出来た。
身体全体が震えている。
怖い。辛い。逃げたい。消えたい。
そんな気持ちが、心を侵食していく。
「お前、!」
「ケンちん遅い!!どんだけ待たせる気だよ!!」
ドラケンくんが何かを発しようとした瞬間、新たに来た男の大声で全てがかき消された。
1番聞きたくなかった声。1番見たくなかった顔。
「って、誰こいつ?知り合い?」
そして、1番聞きたくなかったセリフ。
『っ、!!』
わかっていたことだったのに、心に大きな穴が空いた気がした。
ドラケンくんが記憶があるからと言って、少し期待していたのだろう。
『い、え、、さっきぶつか、ってしまっただけ、、です、、』
『す、みません、でした、、それでは、!』
さっきの大声で腕の拘束が緩まっていたため、そのまま走り出した。
後ろで声が聞こえた気がしたが、もう気にしている余裕は無い。
早く、早く逃げないと、消えないと、、!!
しばらく走ってから、ちょうどいい裏路地に身を隠した。
「誰こいつ?」
さっきの言葉がぐるぐると頭をかけまわる。
わかっていたことなのに、覚悟していたことなのに、
なんでこんなに苦しいんだろう。
こんなに苦しくなるくらいなら、、
いや、まだだ、まだ、俺にはやらないと行けないことがある。
『しんどっ、』
そんなことを呟きつつ、闇へと消えていく。
俺にはまだミッションが残っている。
自分のことはそれが終わってからだ。
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ケンチンが遅い。
さっき話したいことがあるっていつものファミレスに呼ばれた。
だから暑い中しぶしぶ来たのに、遅い。
誘ったくせに遅れるとか論外だろ、と思いつつ時間つぶしに辺りをぶらぶらしていると、ケンチンの姿が見えた。
遅れているくせに急ぐ様子は無い。
なんなら立ち止まっている。
その姿にどんどん腹が立ってきて、ケンチンの元に突撃することにした。
ズンズンという足音が聞こえてきそうな程に大股でケンチンの元に急ぐ。
そして少し距離が縮まったぐらいで口を大きく開けた。
「ケンちん遅い!!どんだけ待たせる気だよ!!」
ケンチンの背中がビクッと震えた。
すると、ケンチンの前に誰かがいるのが見えた。
「って、誰こいつ?知り合い?」
そこにはフードを深めに被った男の姿。
ただ、そのフードの奥にある、青い瞳。
どこまでも続く海のように、全てを包んでくれそうな青い瞳。
どこかで見たことあるような、
そんな既視感を覚えた。
思わず見とれていると、男が言葉を発した。
『い、え、、さっきぶつか、ってしまっただけ、、です、、』
『す、みません、でした、、それでは、!』
それだけ言うと、男は走り去ってしまった。
「あ、おい!!待て!!」
ケンチンがバカでかい声で止めようとしていたが、男は聞く耳持たずで、どんどん小さくなっていき、やがて見えなくなった。
「ねぇねぇ、あいつ誰だったの?」
「誰って、、お前は思い出してないのか、?」
「思い出すって何を?もしかしてあいつのこと?」
「知らないのに思い出すも何もないでしょ」
「なんか変な既視感はあったけどさ〜」
「、まじかぁ、、じゃあ俺だけか?思い出したのは」
変に貯めるケンチンに苛立ちを覚える。
「だから!何が何だかわかんねぇっつーの!」
「誰なんだよ!あいつ!」
「、タケミッチだよ、俺らの命の恩人」
「覚えてねぇかもだけど、お前が1番救われてんだよ」
タケミッチ、、命の恩人、、
誰だ。誰だかわかんねぇ。
けど、なにか違和感がある。
何かが頭の奥で渦巻いている気がする。
ーーー東卍は負けねぇ!!!
ーーー絶ッ対ェ折れねぇから!!
ーーーオマエを絶ッ対ェ助けてやる!!
頭の中で響く声。
誰なんだよ。こいつは誰だよ。
「タケミッチ、今日から俺のダチ!!なっ♡」
目の前にいる、泣いている男。
そうだ。俺は大切な人のことを忘れていた。
どっと押し寄せてくる記憶の嵐。
楽しいもの。辛いもの。
全てが頭の中で渦巻いている。
なぁ、俺はなんで今まで忘れてたんだろうな。
「気づいていたなら教えてよ、タケミッチ」
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花垣武道
みんなの幸せを考えた結果、自分だけ堕ちることにした。
何度目かのタイムリープで、殺しへの抵抗感が無くなった。
何時でもみんなの幸せ考えている。
佐野万次郎
幼い頃から何かが足りないと思っていた。
だけど、そんな感覚も大きくなるにつれて忘れていった。
ドラケンの言葉により、記憶を完全に取り戻した。
自分の言った言葉に少し後悔してる。
龍宮寺堅
佐野と同じく幼い頃から何かが足りないと思っていた。
つい最近武道のことを思い出して探そうと佐野を呼び出した。
そしたら行く道すがらに出会えてびっくり。
何とか引き止めたかったけど、逃げられちゃってしょんぼり気味。
その他キャラ(今作では登場しないかもです💦)
それぞれ望む未来の道を進んでいる。
もちろん武道の記憶は無し。
続く?
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リクエスト作品を書いたつもりでしたがあまり上手く書けませんでした߹߹
リベンジはいつか果たします🔥
続編はあまり期待しないでください߹߹
(2024/07/11 19:08:18)
4130文字でした
コメント
3件
えええええ待ってめっちゃ上手いです!!理想の作品ですよ〜!続き欲しいです!!!!