日本「失礼します」
そう言ってドアを開けた瞬間――
日本「ひゃっ⁉︎」
突然、数人の男たちに取り押さえられ、すぐ近くのテーブルに押し倒された。がっしりとした手が自分の体を押さえつけ、まるで計画されたかのような動きで身動きを封じられる。
日本「ちょ、ちょっと!? なにして…っ!」
混乱し、声を上げるが、何が起きているのか理解が追いつかない。
日本「ちゅ、中国さんっ!!」
すぐそこにいるはずの中国さんへ、必死に助けを求める。だがこの会議室は、人目のない離れた区画にある。叫んでも、誰も来てはくれないだろう。希望はただ一つ中国さんだけ。
「うるさい…」
低く放たれたその声に、日本はぞくりとした。
自分の視点からじゃ、見えないが
…間違いない、中国さんだ。
日本「いるんでしたら早く助けてください! 今の状況わかってますか!? 嫌いでも助けなきゃダメでしょう! 早くこの人たちを止めてください!」
中国「…なんで、オレが止めなきゃいけねぇんだよ。全部、オレの指示なんだよ。計画が台無しだろうが」
その言葉に、背筋が凍る。中国さんが自分を陥れた張本人だった。
「椅子に縛れ」
中国の命令で、男たちは彼を椅子に縛り付けると、何事もなかったかのように部屋を出て行った。
日本「んぅっ…!」
口元はうるさいからと言う理由で、おまけにつけられた頑丈なテープ。
声も、意志も、伝えることができない。
日本(な…なにこれ、どうしてこんなことに…)
恐怖で涙が滲む。
中国「なぜ、こんな目に遭っているのか、自覚を持ったほうがいい」
日本(…え?)
記憶を辿るが、思い当たる節はない。無理やりそう思い込もうとしていたとき、目の前に数枚の写真が並べられる。
日本(これは…!)
そこには、ロシアと並んで歩く自分の姿。たしかに、会議に遅れそうになって、無意識に手を取って走った記憶がある。だが、それがこんな風に“証拠”として使われるなんて…。
日本(違う、そういう意味じゃなかったのに…)
言葉にできないもどかしさ。口も体も封じられ、ただただ誤解が広がっていく。
でも、まだ残っているものがひとつだけある。
表情――“顔”。
日本(……仕方ない、こうなったら――)
ゆっくりと、潤んだ瞳で中国を見上げた。
日本「ん…ぅ、ぅう…(涙)」
うるうる&上目づかい。
今この状況で、自分にできる唯一の反撃。かすかに震える瞳、切なげな眉「助けて」と言わなくても伝わるように。
中国「っ…ち、ちょっと待て……そ、そんな目で見てくんじゃねぇ…//」
中国は顔を背けるようにしながらも、やや照れくさそうに近づいてきた。
「……テープだけ、外してやる」
日本(あっ、ちょ〜ろっ あんたもアメリカタイプかい)
テープが外され、口が自由になると、すかさず攻めの表情を見せる。
日本「ひどいです、中国さんッ。こんなに怖い思いをさせて…(涙)」
中国「しょ、しょうがねぇだろ! てめぇがロシアに媚び売ってたからだろ!」
日本「媚びなんて売ってません! 本当に無意識だったんですぅ…」
日本「誰も、信じてくれないんです…せめて中国さんだけでも、信じてほしかった…」
中国「…ぅっ」
(…こいつの顔見てると、おかしくなる…)
中国「ロープ、外してやるから…さっさと出てけ…っ」
日本(やっと…解放される〜っ!泣)
あのとき感じた中国さんの威圧感も、どこか遠いものに感じる。
まさか、あの中国さんにも**“弱み”**があるなんて――。
そう思った瞬間、
自分がこの部屋の中でいちばん強い存在な気さえして、笑いそうになる。
日本「ご心配おかけして、申し訳ございませんでした」
中国「…いや、謝るべきなのはこっちだ。…すまなかった。……///」
「んじゃっ!さっさと失せろ!」
日本「はーい♪」
失せろって言われたので、軽やかに逃げるように部屋を出る。
中国さんのツンデレっぷりにはほんと、呆れる。
でも――
「謝らなそうな国」が、こんな私に頭を下げるなんて。
なんか…スッキリした!!
日本「♪〜」
アメリカ「おっ!日本じゃないか!」
アメリカ「…」
「かわいっ…」ボソッ
コメント
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┏┛墓┗┓がわ゛い゛い゛な゛ぁ゛ゲホッゲホッ(血)
表現の仕方とかすべて可愛い… 続き待ってます!!
投稿ありがとうございます😊続きが楽しみです✨