main syo
sub ut・tn
ご本人様には一切関係ありません
一応軍パロ、ほのぼの
〜syo自室
[…………]
…カタカタ、タンッ
深夜23時30分、あらゆる任務という任務が重なって、書類の提出期限が明日となってしまい数年ぶりに焦っている今日この頃、キーボードを叩く音と、時計の針の音が嫌に脳に響いた。
ここ最近、ずっと忙しかったのと食欲が無いのとで完全栄養食しか食べていなく、それのせいで体力が前よりも少し減っているのを身をもって感じていた。長い階段を駆け上がると少し疲れる、前まで疲労などなかったのに。喉が乾き、せめてなにか飲み物でも飲もうかと思い、椅子から立ち上がる。
ガタッ
足元がふらついて、思わず机に手をつく、視界が数秒暗くなり、ぐらぐらと揺れる。殴られるような頭痛が数秒、何も食べていないはずなのに、吐き気が込上がってくる。
[うッ……]
あ、結構まずい
急いでトイレに駆け込み、喉まできていたものを吐き出す、嫌な音を立てて、口から出ていく。しばらくすると、少しづつ吐き気が治まり、気持ち悪さが無くなる、洗面所に行き、口をゆすぐと胃の中が完全に空になった用な気分になる。
[…そういや…大先生から珈琲貰ったんやった…]
美味しかったから飲んでみてや、って言われて受け取ったヤツ。 冷蔵庫を開け、目当てのものを探す、あった。缶だけど、見たことないパッケージのやつ、遠征の帰りに買ったらしい。缶珈琲を手に取って、机に戻り缶を開ける、珈琲のいい香りが鼻を通り抜けた。
[…………]
美味しい、半日ぶりに何かを喉に通した。
[……腹…減ったな……]
食欲を唆る原料でも入っているのかと疑ってしまうくらい、お腹が空いてきた。少し面倒くさいが、食堂で何か作るかと思い、部屋を出る。
〜幹部専用食堂
[……あ、ども]
なんとも覚束無い足取りで食堂に向かうと、明かりがついていることに気づく、誰か自分と同じように腹が減ったのかと思い、扉を開けると、缶珈琲をくれた大先生が何かを作ろうとしていた。
「ん、ショッピくんやん、久々に食堂来たな」
夜だからか、はたまた二人きりだからか、普段とは違う、穏やかな優しい声で話しかけてくれる。
[…なんか、急に腹減って、何作ってるんすか?]
「ん?来てみぃや〜」
ちょいちょいと手招きされ、大先生の元まで歩くと、あからさまに心配そうな顔をされる。
「w…酔っぱらいみたいになっとぉ、大丈夫じゃなさそうやなぁ..顔色悪いし…」
片手鍋の中を覗くと、お湯が沸騰していた、傍にインスタントラーメンが置かれていて、まさに今から作ろうとしていたのかと気づく。
「インスタントやけど、ラーメン作ろっかなって、ショッピくん来てくれたし、せっかくやから美味しくしたるわ」
そう言うと冷蔵庫からちょっと良い肉と、ひとらんさん特製の野菜を取り出す、それを1口サイズに切って、1度置く、沸騰したお湯の入った片手鍋にインスタントラーメンと具材を入れる、調味料を目分量、と言いながらサササーと慣れた手つきで入れていく、あっという間に、見るからに美味しそうな塩ラーメンが完成した。
「ちょっと皿取ってくれへん?そこの棚の下から2番目1番左のやつ」
[わかりました….]
結構、大きい。
「いっぱい食べて欲しいからな〜どのくらいにしよっかなぁ」
並、いや、大盛りとまでは行かないが並以上大盛り以下くらいの、普段はあまり食べない量を器に盛られる。
「そっち持ってくで、はいこれショッピくんの分」
[あ、ありがとうございます……]
「ほないただきます」
[いただきます…]
食いきれるかな…と思いつつ、1口、ラーメンを口に運ぶ。
[…美味しい、です]
「ん、よかった」
何日ぶりに、ちゃんとした食事を取ったのだろう、あまりにも美味しくて食べる手は止まらなかった、固すぎずしっかりコシのある麺に、柔らかい肉、いい塩梅の塩に、新鮮な野菜の甘さとしゃきしゃきとした食感が丁度いい。
[…ん…]
「…えっ、だ、大丈夫?」
疲労もあったのか、涙が頬を伝っていった、彼の優しさのこもった、美味しいラーメンの味に、思わず。
[…すんません、大丈夫です、美味しくて]
「そっか…、ここずっと忙しい聞いとったわ、支えになれんくてすまんかった」
[そんなこと、ないです…]
「でも…」
[今、なってます、俺今めっちゃ幸せです、]
幸せ、自分は一体何を大袈裟にそんなことを言っているんだ、大先生も驚いて…なかった
「さよか、よかった」
そう言って俺の頭を撫でると、そのまま頬の涙を拭ってくれる、男前だな、相変わらず。
[…]
その後はずっと、特に会話を交わさず2人で静かに食べていた。その時間はあっという間で、気づいた頃には皿の中は空になっていた。
「ふふ、食べれたやろ?」
[…自分でもびっくりです]
「せやろなぁ、片付け俺やっとくから、先に部屋戻っててええよ」
[ほんま、ですか…ありがとう、ございます…]
突然、足元がふらつき、倒れそうになる、それを大先生が受け止めてくれ、優しく包み込まれる。何故か安心してしまい、そのまま意識を手放した。
「ショッピくん!?」
翌日
〜医務室
[……]
目を覚ますと、自分はベッドの上にいた、ここは医務室か、鳥の声が聞こえてきて、もう朝かと思う。
何かが手に着いている感覚を覚え、手を見ると点滴が固定してあった。
もう、朝?あ、朝?
[やっべっどうしよっ…]
思わず体を起こすと、頭に酷い痛みと目眩が襲う、昨日の夜、何、あったんだっけ…
「あれ…しょっぴくん、おきたん?」
[あっ…え、…大先生…なんでここに…]
目線を下げると、大先生がベットの縁に体を預けて眠っていたようだった。
「覚えてへん?昨日の夜、急に倒れたから…急いでここ来たんよ、そしたら寝ちゃってさ…」
[…すんません、迷惑かけちゃって]
「いやいや、迷惑だなんて思ってへんよ、無事でよかった」
[ありがとうございます….]
そう話していると、カーテンが少し開き、しんぺい神さんが覗き込んできた
「おはよー」
「あぁしんぺいさん、おはようございますー」
「ショッピくんもう体の方は大丈夫?」
[はい…大丈夫です、気分も良くなりました]
[あ、あの、トントンさんに話つけに行きたいでちょっと出てもいいですか]
「まだ点滴終わってへんからなぁ…もう少ししたらでええ?」
[すぐ終わりますから、お願いします]
「…話って?」
[書類提出今日なんです、はよ終わらせんと…]
「あんなに任務あったんに書類提出今日なん!?」
勢いよく体を起こしハッと大先生が声を張り上げる、頭に響く。
「あっ…ごめん、でかい声出して、頭痛いよな…」
「……トントンには俺の方が言っとくから、休んどって」
[でも…]
「いいから、絶対安静」
[……ぅ…はい]
この言葉には大体逆らうことはできない、それに、無理に体を動かしてまた手間をかけさせてしまうより、今言ってきてもらった方がよっぽど都合がいい。
「なんて話しつけたらいい?」
[提出期限を今日の夜にして貰えないかって…]
「おっけー4日伸ばしてもらうな」
[えっ、しんぺい神さん?冗談ですよね?]
「ほな行ってくるわー」
[ちょっ、まっ…大先生っ…]
「ん〜?」
[あぁっ….]
[…いいです、なんでもないです]
「うん〜」
[…..怒られませんか]
「怒られへんよ〜いっつも頑張ってるやん」
[…..そうっすか]
「うん、ほんまにお疲れさん」
そういい、優しく微笑んだ後立ち上がると、俺の頭を撫でてくる
[ちょ…..子供じゃないんすよ…っ..]
「俺から見たらまだまだ子供やで〜」
「ほなね、無理せんでな」
[…はい、ありがとうございます]
〜数十分後
コンコンコンガラッ
「ショッピくん!」
数分後、大きくノックする音と、勢いよく扉を開ける音が医務室に響く、この声は、トントンさんか
[あ…..トントンさん]
「ほんますまんかった…!」
[え?]
突然、勢いよく頭を下げられ、困惑する、何故トントンさんが謝っているのだろうか。
[な、なんでトントンさんが謝るんすか…..]
「任務…無理にやらせてもうたし、書類の期限も、配慮できんかった、全然ショッピくんのこと見てなかった…」
「謝らせてや…..」
[そう…ですか、大丈夫です、みんな忙しかったでしょうし、チーノにも、休んで欲しかったので]
「…ありがとうな、みんなのこと考えてくれて」
[いいえ、大切な仲間なので]
「…休暇、3日分申請したから、ゆっくり休んでや」
[みっ…3日!?そんなに、大丈夫なんですか…?]
「大丈夫やで、健康第一やからな、書類の期限は4日後な」
「…いつも頑張ってくれとうから、サービスやで」
[あ、ありがとうございます…]
「うん、ええよ、あとちゃんと飯食うんやで、これは絶対な、忙しくても飯は食えよ!」
[はい…気をつけます]
「昼飯、食えそうだったら持って来たるからな」
[ありがとうございます]
「じゃ、ほな」
[はい〜]
END(՞っ ̫ _՞)