『消えた歌、響く声』

ミィコはベッドに寝転がり、スマホを手に持つ。

狭い部屋の窓際には配信机が。モニターとマイクがぎっしり並び、壁には配信1周年記念にファミリーからもらったギターを持ったミィコのイラストポスターが部屋を明るく彩る。

机の横には小さな観葉植物、ベッドの脇には猫のぬいぐるみがちょこん。カーテンの隙間から春の夜の風が吹き込み、ほのかな花の香りが漂う。

「ふぅ…今日も楽しかった。」

ミィコは呟き、スマホの画面を見る。ファミリーの温かいコメントと、セバスがリクエストしてくれた「星空のメロディ」が心に残る。

きぃちゃんのDMで、セバスがファミリーの一員になったことも知り、胸が温かくなる。

「でも、配信続きで疲れたな…。」

目を閉じ、深呼吸。

画面越しのファミリーとの時間は楽しいけど、自分の時間が恋しい。

「そうだ、明日お休みだし…何か楽しいことしよう！」

パッと目を開け、スマホで映画のスケジュールをチェック。

「この映画、気になってたやつ！ショッピングも行きたいな。」

映画館のポップコーンの香り、モールの賑わい、春の陽気の中を歩く自分。想像しただけで、心が弾む。

「よし、決めた！明日、映画とショッピング行くぞ！」

跳ね起きて声を上げ、小さくガッツポーズ。明日へのワクワクで、心が一気に軽くなる。

「明日はめっちゃ楽しむぞー！」

スマホを置いて目を閉じ、ウキウキした気持ちで眠りについた。

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