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かつては無名だったミィコが、最近配信界隈で目立つ存在になりつつあった。
ライブ配信アプリ「StarLive」では、彼女の配信が急上昇ランキングに顔を出し、SNSでもその名前を見ない日はない。
「ミィコの配信、癒される」
とファンの声が広がり、ほんの数ヶ月前まで小さなコミュニティで活動していた少女が、今や新星として注目を集めていた。
その状況を、音葉は静かに見つめていた。薄暗い部屋で、モニターの青い光が彼女の顔を照らす。
音葉は元地下アイドルとして活動した後、StarLiveで一定の地位を築いた人気ライバーだ。
だが、最近耳にするミィコの名前が、彼女の心に小さな波紋を広げていた。
事務所の後輩ライバーから
「ねえ、音葉さん、ミィコって知ってる?最近めっちゃ人気なんだって」
と聞かされたこともある。自分のファンの一部がミィコに流れたという噂も耳にしていた。
ミィコが語る「努力」や「再起」のストーリーは、確かに感情に訴えるには十分すぎる。
音葉は唇を軽く噛み、苛立ちにも似た焦りが胸を締め付けた。けれど、おとは取り乱さなかった。
感情を理性で覆い隠し、冷めた目で状況を見つめる。
「──ここで潰すのは早いな。」
彼女は小さく呟き、モニターに映るミィコの配信画面を閉じた。ミィコはまだ「光の中」に足を踏み入れたばかり。
焦って手を出せば、逆に彼女の注目度を高めるだけだとわかっていた。
音葉は椅子の背もたれに体重を預け、冷静な視線で次の手を考え始めた。
音葉は静かに立ち上がり、部屋の窓辺に歩み寄った。夜の街を見下ろしながら、彼女は目を細める。
「…ミィコ、か。随分と眩しいね、その光。」
ミィコが放つ光が、彼女の視界の中でやけに目立っていた。同じ事務所のライバー達への影響力を持つ彼女にとって、こうした状況を放置する選択肢はない。
──目立ちすぎた芽は、摘まれるべきなのだ。音葉は口の端に薄い笑みを浮かべ、ミィコを“揺さぶる”ための計画を頭の中で組み立て始めた。
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