最後に更新したの滅茶苦茶前じゃねえか……
という訳で息抜き程度に書きました!
【友の話】
「……ここの…」
「ダメだ」
助けてください
現在俺は九井に仕事をさせてもらえなくて泣きそうです
「仕事してー………」
なんと俺は生粋の仕事中毒者らしい
誰がワーカーホリックだよダァホ
腹の傷があるから動けねえんだし座ってできる事務作業くらいよくね?
そんな俺の考えを見透かしたように九井は
「お前に事務処理させてたらその内取り引きにでも行くからダメだ」
「お前は俺をなんだと思ってんだ‼︎?」
「ワーカーホリック」
「おめーに言われたかねえわ、真の仕事中毒者は九井だろうが」
「だって……なんか落ち着かねえじゃん、キーボード打ちたくなっちまう…」
「はっw……」
鼻で笑い無理矢理パソコンを奪い取り資料を並べる
あーこれよこれ
この眩しい人工光のパソコンの光とそこに並ぶ文字達
やべぇ……めっちゃ楽しい……
世の仕事中毒者と仕事について語れるかもしれねえ…
「ゔぁー…」
九井は気を抜いたせいか椅子にもたれかかりおっさんのような声を出している
よく見れば九井の目の下には濃い隈がべったりとついていているし以前見たよりも痩せている
「お前なぁ……ちゃんと飯と睡眠は取れ、栄養失調で病院に突き出されてえのか」
溜め息をつきながらジトリ、と睨む
「うるせー…こうでもしねえと仕事終わんねえんだよ」
ははは、ウケる。
……まあでも犯罪組織よりかはまだましだろ
この仕事、せ_ふこ__ん…だし
「………そういや…
________そろそろ俺東卍戻ってもいいか?」
「お前イマ自分の立場わかってるのか?」
「わァってる……今の俺は意識不明の重体の上行方不明。
そして東京卍會、主要人物を救ったヒーロー(笑)だってな」
「悪いが東卍への復帰はまだ先だ」
「ア?んでだよ」
「俺ら黒龍のボスの大寿がそろそろ動き出す。それが終わった騒ぎに転じて復帰しろ」
投げやりに……というより呆れ顔で九井はそう言うとはぁと溜め息を吐いた。
どうやら疲れているらしい。
それでも仕事をするのは流石というか……な、?
「九井 」
ふと、呼び掛ける。
「ん、」
「……俺ら、なんで此処に居るんだろうな」
目を瞑れば鮮明に“あの頃”を思い出せる。
“本来”のマイキーは犯罪組織のボスで俺はそのNo.2で……九井は金庫番のような役割を担った幹部だった。
東京卍會や天竺、黒龍らの不良グループなんかよりも遥かに強大な組織だった。
「さぁな、でも俺は折角此処に戻れたんだから赤音さんを死なせねぇよ」
「もう治ってんだろ」
「……まだ、背中に火傷が残ってんだ。赤音さん未だにその傷を見ると泣きそうなんだよ」
「ふぅーん……お優しいことで」
乾赤音。
今も、××の九井。どちらもが一途に愛した女。
黒龍の乾青宗の五つ年上の姉。
九井の想い人。
……いや、元か。
今のこいつは乾赤音に“恋”はしていない。
執着はしているが。
九井に聞いた話じゃ当時小学生の九井の純真な告白に優しく答えたらしい。
これは本来あった筈の話だが……
本来はその日の夜、乾家で起きた火事により、乾赤音は全身火傷の重症を負う。
全治するのに4000万円かかると知らされた九井は、約束を守り赤音を救うため、その費用を稼ぐことを決意する。
九井は犯罪に手を染めてまで金を掻き集めるが、願いも虚しく赤音は息を引き取った。行き場を失った九井の想いは、やがてイヌピーへの感情を拗らせ、金への価値観を一変させる程に歪んでいく。
(pixiv百科のコピーアンドペースト)
「時間を遡るなんて禁己を犯した俺にあの人を好きになる資格はねえよ」
「あァそ、」
折角なら有り得ない筈だった知識を活かして過去の自分の願いを叶えればいいのにな。
「……赤音さんが生きていたって、俺はこうやってお世辞にも清い仕事はしてねえだろ」
「だけど裏の仕事をしている訳じゃ無ェ」
「でも、俺らは……」
言い淀む九井に舌打ちをすると俺は溜息をつき、ベッドへと寝転がった。
ちなみに九井の布団だ。
「なんでもいいけどよ、後悔すんじゃねェぞ。
_______本来なら、お前は乾赤音のいない世界に絶望して、俺は虎視眈々と隊長を伺った。
生きているんだからお前の願い叶えろよ。
あの時の俺らは頑張っただろォが。」
「……そうだな、俺らは必死に生きようと足掻いてたな」
「それに結婚してくれって言って、乾赤音は待ってるって言ったんだろォが。待たせんな」
「……いいんだ」
それでも分かったと言わない九井。
九井は寂しげに目を細めるともう一度声を発した。
「赤音さんに俺は勿体無い。イヌピーにも俺は勿体無い。
……あの2人が生きてるだけで、俺は幸せなんだ」
そう言うと九井は止めていた手を動かし仕事を再開した。
……俺は、仲間だったお前にも幸せになって欲しいんだよな。
だって俺は知っている。
乾赤音がどれだけ九井のことが好きか。
九井がどれだけ乾赤音を思っているか。
全部、俺は知っているんだ。
俺らだけの記憶を持ち、傷を舐め合う九井を俺は友人だと思っている。
……友達を心配したって構わねえだろ?
side九井
俺は幸せなんだ。
世界で一番大事な人が生きているから。
……三途も、ボスに縛られずに生きているから。
三途は俺のことを心配するがそれは俺も同じだ。
口を裂かれていないのにボスをずっと見続けるあいつが。
兄と妹と喧嘩別れしたまま後悔しているあいつが。
兄と妹に心配され愛されている自覚をしていないあいつが。
俺は心配だ。
俺らは生きるのが下手くそだけどその分死には慣れている。
俺らは“ヒーロー”を幸せにするという同じ目標があって、共にいる。
俺らしか知らない、覚えていない記憶を共に分かちあっている。
だから俺はあいつを友人だと思うし、あいつも俺を友人だと思っている。
……俺はあいつにも幸せになって欲しいんだ。
コンコン
「なんだ」
「______柴大寿と花垣武道との接触を確認しました」
……アイツらを、あいつを幸せにする過程はまだまだあるんだ。
side???
「……イザナ。俺はお前に幸せになって欲しいんだ」
「……だから、お前の代わりに俺が死ぬよ」
to be continued……
コメント
17件
続きが見たッが見たいッですッ
もっと見たくなる!
すごい…私には無い語彙力を持っていらっしゃる…!すごい続きが気になる終わり方ですね!