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ゆうな
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#みじかめです、!
夢仁羽
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案内されたのは、五〜六人は余裕で座れそうな、木のぬくもりが伝わってくる大きなテーブルだった。
席でころんさんを待っていると、お盆を抱えたるぅとさんとぷりっつさんがやってきた。
るぅと「お隣、失礼しますね」
心音「あ、はい……」
続いて、まぜ太さんやメルトさん、あっとさんたちも席に着く。どうやら「ひなたび」の朝は、みんなで食卓を囲むのが決まりみたいだ。
ころん「はい、これ。心音くんの分ね」
目の前に置かれたお盆には、炊きたてのご飯にお味噌汁、そしてふっくらと焼かれた鮭が並んでいた。周りのみんなの皿を見ると、目玉焼きや漬物など、それぞれ少しずつおかずが違っていて、それもまた「家」という感じがして胸が温かくなる。
ころん「隣で一緒に食べてもいいかな?」
心音「……大丈夫です」
ころんさんが俺の隣を選んでくれたみたいが、なんだか少しだけ誇らしくて、背筋が伸びる。
ころん「それじゃ、みんな手を合わせて……いただきます!」
「「いただきます!」」
俺も少し遅れて、小さな声でお礼を言った。
コンビニ弁当の濃い味に慣れてしまった俺の舌には、手作りの料理は最初、少しだけ味が薄く感じられた。けれど、噛み締めるたびに出汁の優しい旨味がじんわりと広がって……。昨日のおにぎりと同じ、本物の「おいしい」が、空っぽだったお腹に染み渡っていった。
――その時だった。
あっきい「やばい! 寝坊したぁぁぁ!」
ガラッと勢いよく扉が開き、突き抜けるような大きな声が響き渡った。
驚いて振り返ると、俺と同じくらいの身長の、金髪の男の子が息を切らして立っていた。
あっきい「ぷーのすけ、ごめぇん……!」
ぷりっつ「あっきい、やっと起きたんかい」
ころん「あっきい、おはよー少し声のボリューム下げようか」
あっきい「ししょー、おはようございます! あっ、はぁい……」
感情の起伏が激しくて、まるで元気な大型犬が飛び込んできたみたいだ。そのあっきいと呼ばれた男の子は、俺の姿に気づくとキョトンと目を丸くした。
あっきい「あれ? 見ない顔だね」
心音「この子は心音くん。昨日の夜から泊まってたんだよ」
あっきい「ふーん、心音か……。――って、やばい! 本当に遅刻しちゃう! ぷーのすけ早く行こ!」
ぷりっつ「あっきいが遅刻してきたんやろ。なに言うとんねん」
るぅと「まあまあ二人とも、いってらっしゃい」
嵐のような二人組が「いってきまーす!」と駆け出していくと、店内には再び穏やかな空気が戻ってきた。
ころん「莉犬くんたちが来るまで、あっちで待っててね」
指を差されたのは、大きな窓から色とりどりの花が見える、落ち着いたソファ席だった。
そこで待っていると、るぅとさんが隣の席に座り、静かに小説を読み始めた。
本に没頭するるぅとさんの横顔があまりに綺麗で、俺は思わず見入ってしまう。すると、視線に気づいたるぅとさんが、ふわりと俺に微笑みかけてくれた。
(……あ。)
なんだか、すごく嬉しい。
まだここにきて数時間。けれど、ここでは誰も俺を無視しない。みんなが俺を見て、俺に声をかけてくれる。
ずっと空っぽだった心が、少しだけ満たされていくような気がした。
莉犬「あれ? 心音くんとるぅちゃん!」
鈴が跳ねるような明るい声。莉犬さんだ。
莉犬「心音くん、よく休めた? うんうん、顔色が良くなってるよ!」
莉犬さんは俺の様子を細かく見てくれて、それからるぅとさんの方を向いた。
莉犬「るぅちゃんも久しぶり〜! 会えて嬉しい!」
るぅと「もう、莉犬は大げさですよ」
本当に仲が良いんだろうな。二人のやり取りを見ているだけで、こっちまで楽しい気分になってくる。
ななもり「るぅとくん、心音くん、おはよう」
その後ろから、紫色の髪のななもりさんが現れた。相変わらず、すべてを包み込むような優しいオーラを纏っている。
ななもり「莉犬くん、そろそろ仕事に戻ろうね。るぅとくんも、またね」
るぅと「はい、また今度ご飯でも行きましょう」
ななもり「うんうん、ぜひ行こうねぇ」
莉犬さんが俺の手を引く。
莉犬「じゃあ心音くん、行こっか!」
心音「はい……」
店を出ようとしたその時、カウンターの奥からメルトくんが足早にやってきた。
メルト「……はい。これ」
差し出された袋の中には、小さいペットボトルとあのグレーのうさぎのステッカーが貼られた透明な箱におにぎりが入っていた。
心音「ありがとうございます……」
メルト「……じゃっ」
メルトくんは照れくさそうに、すぐに背中を向けて戻ってしまった。
ころん「心音くん」
最後に、ころんさんに名前を呼ばれた。
振り返ると、ころんさんは俺の目をまっすぐに見つめて、一言だけこう言った。
ころん「またおいで」
その言葉が、俺の胸の中にストンと落ちて、温かい灯火になった。
「いらない子」なんかじゃない。またここに来てもいいんだ。
心音「はい…」
そして俺は最初よりも少し大きな声で返事をし、ひなたびの扉を後にした。
コメント
3件
よかった…、このエピソードめっちゃ温かい🥺💞 朝ごはん囲むシーンとか、ころんさんの「またおいで」って言葉、心音くんの心にストンって落ちて、すごく沁みた。 メルトくんの不器用な優しさとか、あっきいの元気な登場も好き…みんなで心音くんを「いらない子」じゃなく迎えてるのがじんわり伝わってくる🌙 次も読みたいです。