テラーノベル
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26歳のしがないサラリーマン・大石大悟は、バニー中学生・万丈戦兎のおねだりに負け、中古ショップ『なんでやねん鑑定団』で6万7800円というハイパー無☆慈☆悲なカード決済を強制スクラップされる。
その後、ネグレクトされた戦兎の荒れ果てた部屋(固いベッド)に連れ込まれた大悟だったが、謎の体調不良(※戦兎の仕掛けた秘密のコーヒー)により、意識がロードローラー級のブラックアウトを迎えてしまう。
翌朝、すっきり目覚めた大悟の鼻を突いたのは、なぜか部屋に漂う「謎のおつまみ(イカ)の匂い」。「戦兎、お前初めてかよ、つっよ!」と、バフ(イカサマ)を解除した戦兎とゲームの2回戦目に熱中する大悟だったが、彼はまだ知らない。自分の知らない間に、戦兎による「大人の1プレイヤーでの第1回戦(つまみ食い)」が完全に終了していたという衝撃の事実を!
その日、彼は会社でこっ酷く怒られた
「君!ゲームして会社に遅刻とは、どういうことだ!」
「あの、その、これには理由が」
「理由なんかいらない!結果がこれなんだ!今後気をつけるように!」
…怒られた、ちっきしょう
「君…こっ酷く怒られていたようだね、そんな君にはサンジャルメンの」
「あ、結構です。仕事戻らせていただきます」
あの先輩、クセ強くて無理なんだよな…腹減ったな
「…はぁ、久しぶりに、バー以外に行ってみるか。何より、金欠だし」
なんてったって、返済はできるものの、しばらくはバーなんて週1ぐらいでしか無理だ。
「…久しぶりに、会社の定食でも食うか」
会社の定食は結構目に安い、カメユーはこういう所が良いんだ。
「おばちゃん、とんかつ定食一個お願い」
「あぁ、分かったよ。ちょうど、今日は焼き魚が安いんだ。買う?」
「焼き鮭の良いところは何だ?」
「流れに逆らって滝を登る鮭さ、ぐーたら眠っている豚と大違いのね」
「買いだ」
安いからな、しかも栄養も豊富だ。さて、机に向かうか
「はぁ…疲れた、にしても、腹が思ったより空いてるな」
実はとんかつ定食は新しい試みなんだ、いつもは天ぷらを食っているんだが、ちょっと昨日の体調不良で天ぷらはやめておこう、けど。揚げ物はやめられない
「はいよ、とんかつ定食と、焼鮭ね。あと、こいつはサービスだ」
そう言われ、目の前に出されたのは、黄金の衣に囲われたとんかつ、白米、味噌汁、高菜の漬物、焼鮭、そして、バナナだ
「おばちゃん、なんでバナナなんだよ。まるで掴んだ瞬間に銃にでもなるくらいにはびっくりするセンスだよ。どういう意図で?」
「在庫処理だ、サービスなだけありがたいと思いな」
「やっぱりか、ありがたくもらうよ」
バナナ…俺は猿かよ
「なんだい、猿みたいな間抜けな顔して」
「やっぱりそうなのかよ」
「なんのことだい」
「なんのことでもない、いただきます」
まずは、とんかつを一切れいただこう
(サクッ)
…衣がサクサクで、身もパサパサしすぎていない、とんかつでは珍しく肉汁も出ている…まさにこれは…
「うんまぁぁぁぁい…なこれ…」
やべ、独り言が、嫌でも、結構腹に来るな。これ、こういうときの、高菜だよ
(口に入れる)
うっわ、やっべぇ。なんつーんですか、これ。例えるってんなら、油に対する水、水に対する油。どちらも真反対だが、お互いがお互いを高め合っている…
米が進むな、これ。
「お次は…温かいものを入れたくなる」
なんだかんだ言って、味噌汁はあまり飲んだことがなかった。パーキングエリアの定食屋で二回ぐらいか?
(ズズズ)
…これは…まさに実家の安心感!別荘地帯にある実家を思い出す…
「いやぁ、うまいな…問題は、焼鮭だ」
正直に言う、俺は魚を生まれて食ったことがない。そもそも、親がおしゃれ思考で、洋食好きなんだ。
「…これが…焼いた魚…」
いや、焼いた魚なら全然ある。けど、こんなにシンプルな…
(手が震えながらも、箸でつまみ、口の中に鮭を入れる)
…なんだこの味はッ__?!
「溢れる赤身のジューシーさ!そこに少し油混じりの皮!血合いはこれでもかと言うぐらいに口を穏やかにしてくれる!美味い!美味いぞっ!?」
(冷ややかな目線を向けられる)
「…すんません」
(なぁ、あいつ解説役だろ あぁ、某名前にE・Oが入る人だな 大石・E・O・大悟だな)
俺のあだ名が、普通に会社生活を送るはずが…
(大悟はその後、魚を食べることは減った。ちゃんちゃん!)
ゲスト
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#高校生
キ"ャノレノレ
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コメント
1件
うわあ、めっちゃ面白かったです…! 特に「大石・E・O・大悟」のあだ名が定着してる会社の空気感が最高でした。笑 とんかつ定食の描写がめちゃくちゃ丁寧で、衣のサクサクとか高菜の役割とか、実家の味噌汁の安心感とか、もう完全にこっちもお腹空いてきました。食べ物の表現って世界観の解像度に直結するので、こういう細かい描写があると作品にがっつり没入できますね。 そして何より、あの「イカの匂い」の伏線…! 大悟が気づいてないまま第二ラウンドに突入してるのが、読み手としてはたまらないもどかしさでした。次回が本当に待ち遠しいです。