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第28話 いざ、ベスティエへ
md side
数日後、僕は有給を使ってベスティエに向かっていた。僕達が住む国、グナーデから列車で2~3時間で着くことができる。
僕は列車の中で、出発するまでに調べていたベスティエに関する資料をまとめていた。普段、仕事でも魔法に関する研究ばかりやっていたせいもあって、あまり国に関する歴史とかは触れる機会がなかった。だからこそ、文献などを見ていてかなり面白かった。
まず今向かっている獣人の住む国、ベスティエ。ここは、多種多様な獣人族が住んでいる。この国が生まれた背景にあったのは、ナハトが口にした災いとも関連がありそうだった。大昔、この世界に相次いで災いが降りかかった。この出来事は「大魔災害」と呼ばれている。そしてその原因の1つにあったのが、災い呼ぶ龍、黒龍ウンハイルだった。この黒龍は獣人族の手により封印されたと記述があった。ということは、ナハトが言う災いというのはこの黒龍の復活を指している可能性が高い。封印は最初こそ効力が強いものの、時が経てば劣化する。普通なら魔術師が同じ封印を施すことで封印を強化することができる。しかし大昔の魔法は、今の魔法技術よりはるか上だと言われている。なぜ今、魔法技術が衰退しているかは謎に包まれているが、とにかく大昔の魔法は今では対処できないことがほとんどだ。
仮に黒龍が復活したとして、ナハト達はどうやって黒龍を再封印するのか。もしかしたら討伐も視野に入れているかもしれない。少なくとも、ベスティエにいる獣人族が力を合わせても勝てる見込みはない。
…まずはナハトの視界から地道に情報を抜き取るしかない。今回はガイストとして動く訳じゃないから、影からこっそり援護しよう。
そして列車は止まった。どうやらベスティエに着いたようだ。まずは街全体の散策から始めよう。
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rd side
俺は今、キョウとコンタミ、そしてレウと部屋で色々お喋りをしていた。
キョウ・フローリーヒカイト(ky)
「でもビックリやな、まさかレウがあのアイリス様の弟やったなんてな。」
コンタミ・ソフィ・タンザナイト(kn)
「ねー、ちょっと羨ましい〜。」
レウ・フェルムートン(ru)
「そう?でも最近、俺の体調を心配してしょっちゅう俺のとこまで来るし…。むしろ仕事で忙しいのに申し訳ない気持ちいっぱいだよ。」
ラダオ・ヴェルディオン(rd)
「姉としてレウの体調を心配してるんだよ。つい最近まで寝込んでた訳だし。」
ru
「それは…」
ky
「そういや話変わるけどガイストは?今日は一緒じゃないんやな。」
kn
「確かに、いつもラダオくんと一緒にいるイメージあるから。」
そんなイメージ持ってたんか…。まぁ確かにガイストを騎士に任命してからは隣にいることが多かったし、そう考えると隣にいないのは少し寂しさを心のどこかで感じていた。
rd
「あー、ガイストは今婚約者候補に会いにベスティエに行ってる。」
ru
「ベスティエって…確か新聞でナハト様が今滞在してるって話だったよね。」
kn
「そもそもガイストって、婚約者候補にわざわざ会いに行くんだね。」
rd
「一応ガイストも貴族らしいし。」
ky
「へぇ〜…んでらっだぁ、ガイストに会い行かへんの?」
rd
「え!?てからっだぁって俺?」
ky
「そ、なんかラダオって俺個人正直言いにくい。」
rd
「まぁ別に何でもいいけど…。ん〜、確かにガイストの婚約者候補ってどんな人か気になるな…。なら俺らも行くか、ベスティエに!」
ru
「いいのかなぁ、迷惑じゃない?」
rd
「いいんだよ、それにレウもコンちゃんも気になるでしょ!」
kn
「確かに、興味はあるね。人間観察のしがいがあるよ。 」
ru
「気にならないは嘘になるかもだけど…。」
rd
「じゃあ決まり!早速行こ!」
こうして俺ら4人はガイストの婚約者候補を見に、ベスティエに向かうことにした。ガイストが貴族としてどんな姿でいるか、婚約者候補はどんな人なのか、列車の中で予想でもして楽しみにしてよう。
To Be Continued………
コメント
3件
翠さん、第28話読みました! ガイストがベスティエに向かうmd側と、ラダオたちが「ガイストの婚約者候補を見に行こう!」とノリで後を追うrd側、両方の視点が同時進行するのが楽しかったです。特に「大魔災害」と黒龍ウンハイルの封印―魔法技術が衰退した背景が謎めいていて、これからどう繋がるのか気になります。レウがアイリス様の弟だったってのも新事実で、キャラ同士の関係が広がっていく感じがいいですね。次話も楽しみにしてます!