命題

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赤 × 水

地雷さん 🔙 推奨

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｢ “ 好き ” の同義語を挙げなさい ｣

国語の先生の声が響いて 、 チョークが黒板の上を滑る 。

暫くして 、 黒板に

“ 愛する ” 、 “ 好む ” 、 “ 惚れる “

等の単語が並ぶ 。

黒板をじっ 、 と眺めていると 、 隣に座っている赤くんに声を掛けられた 。

｢ … 水 、 書かねぇの ? ｣

｢ … … 考え中 ｣

｢ ふ ー ん ? ｣

｢ … 赤くんはもう書いた ? ｣

｢ 書いたけど ｣

｢ 見せて ー ｣

｢ … しゃ ー ね ー な ｣

小さく笑って赤くんがノートを水に見せてくれる 。

そこには ＿＿＿＿

『 好き = 水 』

と 、 赤くんの文字で書かれていた 。

｢ … ずるい ｣

水はそう呟きながら 、 赤くんの文字の下に付け加える 。

『 上記の命題は 、 赤くんを取った場合にのみ真となる 』

と 。