ートンネル前に狐の石碑が埋まってたから抜いたら… 。ー
このスレが始まりだった。
このスレを立てたのは突如現れた匿名だった。ある日、肝試しでトンネル
狐を拾い上げ、何となく気持ち悪さを感じ、狐を投げ捨ててしまったようだ。だがその瞬間すぐ、
足にとてつもない痛みが彼を襲ったそう。彼は 何とか搬送されたが、病院に着いた頃には
両足は腐敗し、壊死していたそう。
「その狐って俺も見た事あるかも。○○トンネル?」
「△△トンネル。○○トンネルとは全く関係ないと思う。」
「イッチの創作怖い話(笑)始まるかとおもた」
「それがガチなんです。狐を投げ捨てた瞬間僕の足が今までにない痛みに見舞われました。」
「俺、霊感あるんだけど行ってみようか?」
「そんな、いいんですか?」
「イッチは何かわからないけど助けて欲しくてスレ立てたんじゃないの?」
「はい、なんでこうなったか知りたくて立てました。」
「俺が行ってくる。」
「俺も気になるから行きたいんだが…」
「かっけー!!オラも行きたいンゴ!!」
「明日の早朝、みんなで行こう!!!」
私はそのスレを眺めながらカップラーメンのお湯を沸かす。こんなのデマに決まってる。
私は心スポが大好きだ。廃墟巡りだってどれだけしたことか。狐など見た事がない。
まあこのスレに見応えはあるだろう。カップラーメンを食べ終わった私は、そのスレの動向を見ながらも寝落ちしてしまった。
「はっ、!!」
15時に目を覚ました。そして私はため息をつく。また長く寝てしまった。カップラーメンの汁を捨てずに寝ていた。匂いが強烈で、換気扇をつけようと私は立ち上がった。目を擦りながらも換気扇のスイッチをつけると大量の埃が私を襲った。
「げほっ、げほっ、なにこれ、 」
カーテンを開けると、知らない景色が広がっていた。空は赤く濁り、暗かった。そして、無数の御札が飛んでいた。私は急いでスマホの電源をつける。圏外だ。ポケットWiFiを探し出し、繋げる。
そして、昨日のスレを開いた。すると、恐ろしいことになっていた。
「おまえたちがしることではない」
「おまえたちがしってなにになる?」
「おまえたちgggggggggggggggggggggggggggggggggggggggggggggggggggggggggggg」
私は思わずスマホを投げ捨てた。ここにいてはいけない。本能が脳に囁いた。
ー長い夏休みの始まりだ。ー
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