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はじめに
あんみやメインだけど、たにあくが少しでてくる。
かなりみじかい。
寸止めで終わる。
僕が……宮沢賢治が、天国で与えられた男以外の性別は、『Ω(オメガ)』だった。
Ωの特徴を簡単に言うと、
・男性でも妊娠出産が可能。ただし女性よりも確率は下。
・うなじを『α(アルファ)』に噛まれると、番(つがい)っていう、すっごく強い、(それこそ夫婦なんか比じゃないぐらいの)関係になる。
・また、『ヒート』と呼ばれる発情期が一週間ある。大体3ヶ月に一回ぐらいの頻度。その時に発せられるフェロモン(匂いみたいなものかな?)は、αを……性的に興奮させる。
・そのヒート中に、『巣作り』と呼ばれる行為をする。巣作りは、愛する番の服を集めて、まるで巣みたいなのを作る。それは、愛する番との子作りに励むためにする、Ωだけの行為。つまり、番がいる場合じゃないと、そもそもしない。
それで、僕の場合、問題は巣作りだ。
ある日、番でαの安吾っちに、言われた。
「なあ、ケンジは、巣作り、いつすんの?」
さすがの僕でも返事に困ったよ。
やっぱり、巣作りしてるΩの姿はαからみると本当に煽情的、なんて言われるらしいし、やっぱりみたいのかな。僕の巣作り。
とか思っていたんだけど、答えは斜め上を言ってた。
「いや〜、谷崎のアニキんとこ、芥川さんとかなり盛り上がってるみたいでさァ。特に巣作りの時は。」
「あ、安吾っちは、僕の巣作り、見たい…?」
「見たいから言ってんだぜ。ま、嫌なら良いが。」
ああ、この人は本当に意地悪。
そんなこと言って、僕がしなかったこと、今まで無かったことをわかってるんだ。
「あのね、僕、あと数日でヒートが来ると思うんだ。」
「だから、」