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晩御飯の準備をしていると、女神様がラジオをつけた。
「珍しいね」
普段、あまりラジオは聞かないのだ。
「まぁ、なんとなく、ね」
ラジオからは古い曲が流れてきた。
なんとなく聞いたことはあるけど曲名はわからない。
曲調から推測すると70年代後半から80年代前半といった雰囲気だった。
「知らない曲ー」
美子が言った。
女神様は笑った。
「そうね、40年くらい前の曲だからね」
そういうと女神様はその曲を口ずさんだ。
女神様の歌はすごく美しいと思う。
ぼくはそれを聞きながら晩御飯を作る。
ラジオからは次に、同じくらいの年代の曲がかかる。
「また知らない曲ーw」
美子は今度は楽しそうに言った。
「そうね、でも、素敵な曲でしょう?」
女神様は懐かしむように言った。
「うん、素敵な曲だと思うよ」
洗濯物をたたんでいた女神様は、その曲もまた口ずさむ。
晩御飯ができて、でも今日はテレビをつけずラジオの音楽を聞きながら食べるのだった。