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📖 第二十章:「いつも通り、じゃない」
数日後。
ガラッ。
教室のドアが開く。
ざわつきが一瞬止まる。
生徒:「 お、凛来た」
その声に続いて、
生徒:「生きてたかよ」
軽い調子でそう言うのは、サッカー部の男子。
凛の隣の席に座る、数少ない“ちゃんと話すやつ”。
凛:「……うるせ」
いつものぶっきらぼうな返し。
でも少しだけ安心した空気。
サッカー部の男子:「熱どうなん」
凛:「……下がった」
サッカー部の男子:「顔色まだ死んでるけど」
凛:「殴るぞ」
軽いやり取り。
それだけで、“いつもの凛”に戻った感じがする。
○○はそれを、少し離れた席から見ていた。
○○:(……よかった)
ちゃんと話せる人がいる。
少しだけ、安心する。
でも――
○○:(……なんか)
胸の奥が、少しだけ引っかかる。
自分は、あんな風に自然に話せない。
昨日までの距離が、 夢みたいに遠く感じる。
そのとき。
サッカー部の男子が、ふと○○の方を見る。
一瞬、目が合う。
○○:「……っ」
思わず目を逸らす。
でも――
サッカー部の男子は、少しだけ目を細める。
何か気づいたみたいな顔。
凛:「……なに見てんだよ」
サッカー部の男子:「別に」
軽く流す。
でも、その視線は一瞬だけ○○に戻る。
○○:(……なに)
なんとなく落ち着かない。
――休み時間。
凛の周りには、さっきのサッカー部の男子
だけが残っている。
他のやつらはもう移動してる。
サッカー部の男子:「でさ」
少しだけ声を落とす。
凛:「……あ?」
サッカー部の男子:「あいつ」
顎で、○○の方を指す。
凛:「……は?」
サッカー部の男子:「お前ん家行っただろ」
一瞬、空気が止まる。
凛:「……なんで知ってんだよ」
サッカー部の男子:「昨日、コンビニで見た」
さらっと言う。
凛:「……」
少しの沈黙。
サッカー部の男子:「あんな顔してるお前、初めて見たわ」
ニヤッと笑う。
凛:「……うるせ」
でも否定しない。
サッカー部の男子:「大事にしろよ」
軽く言う。
でも、少しだけ真面目なトーン。
凛は一瞬だけ黙って、
凛:「……わかってる」
小さく返す。
――そのあと。
凛は立ち上がる。
サッカー部の男子:「どこ行くん」
凛:「……ちょっと」
視線は、○○の方。
ゆっくり近づく。
○ ○:「……え」
気づいたときには、もう隣にいる。
凛:「……それ」
○○:「……?」
プリントを指す。
○○:「あ、これ――」
凛:「昨日の」
○○:「……うん」
差し出す。
距離が近い。
指が触れそうになる。
○○:(……近い)
意識してしまう。
凛:「……サンキュ」
ぼそっと言う。
○○:「……うん」
凛はそのまま戻ろうとして――
少し止まる。
凛:「……昼」
○○:「……え」
凛:「……屋上」
それだけ言って、戻っていく。
○○は固まる。
心臓がうるさい。
ふと、さっきのサッカー部の男子と目が合う。
ニヤッと笑われる。
○○:「……っ」
顔が少し熱くなる。
○○:(……なにあれ)
でも――
○○:(……行くけど)
視線を落として、小さく息を吐く。
胸の奥が、少しだけ騒がしいまま――
昼休みが、近づいていく。
コメント
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ふぇ?!告白の返事?!ふぇ?!///(👈変態の興奮)