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エリザは夢の中
序章
~ 始まり 始まり ~
寿命60年で殺した数600から800
歴史上最悪で哀れな大量虐殺
アルザベス・エリザ
彼女は言った
「私は普通だ」と
時は14世紀
場は東ルーマン帝国アルザベス城
エリザは幸せだった
かの有名な石油王の家門であり王のお気に入りである家で産まれたのだから
母パルは優しく、姉エルメスは面倒見が良く、良くエリザと遊んでいたし、兄のトレバーも勉強を教えていた
緑の草原で愉しく住んでいた
兄と姉といっしょに愉しく遊んでいた
永遠に
永遠に…
永遠に?
エリザは目を覚ました
長い長い夢はまるで現実から目を背けたいエリザの心境を現したようだった
窓から漏れる冷気にエリザは足を引っ込めた
ベッドに入っているというのに、まだ寒い
息は白い
窓を開け、顔を出す
木々は葉を落とし、雪を被っていた
エリザは眺めていた
まるで幼き幼女のように
手を伸ばした
彼女は逃げたかった
それでも叶わないことは分かっている
彼女は手を引っ込めた
引っ込めた拍子に袖が下に行き、痣が見えた
母につけられた物
それ以外にも多々ある
膝、肩、腕、腰、頬
まるで蛇がはったように青々と
途端に、ドアが開いた
エリザは慌てて笑顔を作った
だがしかし無情にも無視されガシャンと投げられた皿には腐ったパンと、吐瀉物
無言のまま姉は出ていった
冷めた目
適当に扱われている自分
エリザは解っていた
逆らえればまた暴力
だから、従うしかないと
父が戦死したと知ったときからこうなった
父の代わりに牛耳る母、メリュサ
邪魔者扱いをする姉、ルルカ
父の死を知ったことで精神が狂った兄、トレバー
それでも彼女は寂しくは無かった
エリザは文字を指でなぞりながら本を読んでいた
エリザは願っていた
何時か此処を出、恋したいと
そんなエリザが読むのは吸血鬼と成った男が記した「悪魔の錬金法」
地下洞窟の中
東ルーマン帝国に敗北した西ゴート王国の奴隷の1人
少年パルサル
奴隷は抗えない
抗えれば民衆の前で殺され笑いものにされるのだから
そんな少年パルサルには憧れている者がいた
芸術家であり、陶芸、絵、銅像なにもかもが至高で国も人も一目惚れ
オークションの最高価額は驚愕の約11億8千G
彼は木炭を運んでいた
そんな中、彼は彼女を見た
後に殺戮を尽くすお姫様エリザを
この国最大の大金持ちアルザベス家の姫を
少年パルサルは思った
彼女を殺し、芸術作品にしたらどうかと
だがそんな考えは捨てた
気付いたエリザはパルサルを見て心配した
パルサルは照れて何も返事ができなかった
そこに馬を連れてやってきた1人の女がいた
名はルーマ
聖剣騎士団の団長
ルーマは言った
奴隷が何をしていると
エリザは間に入り言う
彼も1人の人間だと
ルーマは気に入らなそうな顔をしながらでていった
そういえばと、パルサルはエリザに聞いた
なぜ外にいるのかと
エリザは答えた
散歩をしていただけ
パルサルは納得したと同時に、思い出した
打たれる
鞭で
パルサルは慌てて行こうとするが、エリザは引き留めた
そして小指を出した
パルサルも小指を出し、約束した
「もし何かあっても私を思って。何かあっても私は貴方の味方だから」
ルーマは一時期危機的状況だった東ルーマン帝国を救った救世主だった
だが、アルザベス家の父、アルザベス・デスマンを少なかった事で、人々は失望し、殆どの人が離れていった
彼女は人間を憎んでいたが、彼女には1人だけの友だちが居た
名をルサと呼ぶ
コメント
3件
エリザの元ネタは「エリザベート・バートリー」ってとこかなぁ、血の伯爵夫人に相応しい殺害数やな