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僕の人生は燃えた。
今ここで真っ赤になった。
今僕の体から出ている血のように。
あいつらに殴られた蹴られ刺されたから血がでたのだ。
そんな自分が教室にいるのにも関わらずベラベラとお話をしている人が多かった。
孤独という感覚がどういうものなのがわからなくってた。
勇太に会いたいと思っている日々はとても生き甲斐のある人生だった。勇太がいてくれたから生きてた勇太がいてくれたから感情ができた勇太がいてくれたから恋人になった勇太がいてくれたから…勇太が、勇太が…何が伝えたかったことがあった気がする、あの時僕が言えなかったこと。
「…」
名前なんだっけ?
まただ、また忘れた。
「…?」
なんだっけなんだっけなんだっけ
「ゆ…?」
僕は家に帰った。
家に帰ったら猫がいた。
白い猫がいた。
寂しそうに、
寂しそうに、
泣きそうになっている僕を見つめて可愛そうだと言っているかのような目をして暖かい水を舐めた。
“君は何をしたいの?”
そう猫が問いかけていた気がした。
“何がしたいの”
と、問われても何がしたいかなんてわからない。
自分が何者なのかもわからないんだから…猫にとって僕の水は何味なんだろう。
甘いのかな苦いのかな辛いのかな??は何味なんだろう。
人それぞれ味があると思う。
色があると同時に味もあると思うのだ。
あいつらは毒だと思う。
??は甘いキャンディなのかな…
ってなんで??のことばっかり考えているんだろう。
??って奴の名前もわからないのになんで??のことばっかり考えてしまうのだろうか、考えるたびに顔が赤くなり、頬が暖かくなる。
僕の崩壊はそこから始まった。
??という人がわからないことに対する罪悪感。
自分が生きていることに対する罪悪感。
大切な人が1人もいないことに対する不安。
いじめに対する恐怖。
いじめに関してのストレス。
空っぽの心の中に無理やり感情を入れようとする怒り。
色々な気持ちが混ざっている自分はミキサーの中にいる感覚がして苦しい。
その苦しさを快楽にするためには自分が生きているという証明が必要なんだ。
ということに気づいてしまった僕は腕に紅い糸ができた。痛くないのに痛く感じてしまう。こんなことをやっている自分に対して罪悪感と不安と嬉しさが混ざってまたミキサーに入れられる。
そしたらまた紅い糸が…の繰り返しの日々。
いじめも残酷になっていって手首足首紫紫になっていく。
そんなことを続けていたら壊れてしまったのか動かなくなってしまった。そんな時白猫が魚を持ってきた。
口の中に入れると不味さの勢いによりトイレに行き吐いた。
まずい。
不味すぎる。
バカなのか?この猫。
なんてもん食べさせるんだよ。
「はは」
笑った。
ただひたすら笑った。
笑っていなければならない気がした。
ベットに入って寝た僕は不思議な夢を見た。
「本当に幸せなの?」
誰が言っているのだろう
「幸せな生活ってなに?」
僕にもわからない
「勇太について行かなくていいの?」
行きたい…勇太と同じところに行きたい…けど、
「とっとと死ねばいいのに」
?
その言葉を聞いた途端ミキサーの回転する音が聞こえた。
「僕はまだ死にたくない」
と、僕が答えると
「ありがとう」
という声が聞こえた。