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まぁ
145
#憑依
成瀬りん
633
#家族
たつ
53
雪は静かに降り続いていた。
唯我は振り返らない。
背中には龍焉刀。
胸の中には、ようやく向き合うことのできた過去。
父を失った日。
故郷を失った日。
そして――美鈴と離れ離れになった日。
すべてが遠い記憶になろうとしていた。
「……終わったわけじゃない」
唯我は小さく呟く。
アビスとの戦いも。
ORVASの使命も。
守るべき人々も。
まだ何一つ終わってはいない。
それでも――
前に進める。
今の自分なら。
雪原の向こうに広がる白い世界を見つめながら、唯我はゆっくりと歩き出した。
その背中に、迷いはなかった。
遠く離れた村の入口では、美鈴が静かにその姿を見送っている。
「またね、唯我」
小さな声は風に乗り、雪空へ溶けていく。
唯我は気づかなかった。
だが、ほんの少しだけ口元を緩めた。
再会は終わりではない。
新しい始まりだ。
降り続く雪の中――
若き剣士は、新たな戦いへ向かって歩き続ける。
そして、その先に待つ運命をまだ誰も知らなかった――。
コメント
1件
うわあああ…😭✨ 第40話、読み終わったよ…! 唯我の背中に迷いがなくて、でも過去とちゃんと向き合って前に進もうとしてるシーン、めっちゃ胸にきた…!雪原の描写が静かで美しくて、余韻がすごいよ。美鈴ちゃんの「またね」も切なくて、再会を信じてる感じがたまらんね…🌸 次が気になりすぎる!続き楽しみにしてるよ、たけっちさん🔥