テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
#友達
たつ
53
#成長
ももは
551
#地獄
ユーカ
201
雪は静かに降り続いていた。
唯我は振り返らない。
背中には龍焉刀。
胸の中には、ようやく向き合うことのできた過去。
父を失った日。
故郷を失った日。
そして――美鈴と離れ離れになった日。
すべてが遠い記憶になろうとしていた。
「……終わったわけじゃない」
唯我は小さく呟く。
アビスとの戦いも。
ORVASの使命も。
守るべき人々も。
まだ何一つ終わってはいない。
それでも――
前に進める。
今の自分なら。
雪原の向こうに広がる白い世界を見つめながら、唯我はゆっくりと歩き出した。
その背中に、迷いはなかった。
遠く離れた村の入口では、美鈴が静かにその姿を見送っている。
「またね、唯我」
小さな声は風に乗り、雪空へ溶けていく。
唯我は気づかなかった。
だが、ほんの少しだけ口元を緩めた。
再会は終わりではない。
新しい始まりだ。
降り続く雪の中――
若き剣士は、新たな戦いへ向かって歩き続ける。
そして、その先に待つ運命をまだ誰も知らなかった――。
コメント
1件
うわあああ…😭✨ 第40話、読み終わったよ…! 唯我の背中に迷いがなくて、でも過去とちゃんと向き合って前に進もうとしてるシーン、めっちゃ胸にきた…!雪原の描写が静かで美しくて、余韻がすごいよ。美鈴ちゃんの「またね」も切なくて、再会を信じてる感じがたまらんね…🌸 次が気になりすぎる!続き楽しみにしてるよ、たけっちさん🔥