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急に腕を掴まれた。
え、僕監禁でもされるのかな。
でも、もう誰とも関わらなくていいなら、それもいいかも。
?「あなた、僕とぶつかった人ですよね?」
あ、怒らせたかな。でも、そんなに短期な人いる、?当たり屋?
mf.「ぇ、あ、すみません」
?「あぁ、いえいえ、!そんなんじゃないんですけど」
mf.「…?」
?「あ、すみません!自己紹介がまだでしたね!」
no.「僕はなおきりって言いますッ!」
mf.「ぁ、ぁあ…俺は、もふです。」
no.「あの、ぶつかった時、すごい悲しいというか、苦しいというか、
なんか辛そうな顔してたんで声かけちゃったんですけど…」
なおきりさんは、おせっかいだったらすみません、と柔らかい声で呟いた。
その通りと言いたいけれど、この人には、なぜかそんなこと、言えない。
no.「あ…帰る場所、ないんですよね、?」
mf.「なっなんで知ってるんですか…!っあ…」
no.「…なんかあったっぽいところ申し訳ないですが…一緒にいてくださいませんか…?」
は…?あ、今回は我慢できた。なんだよ、どいつもこいつも…
no.「ぁ、すみません、迷惑でしたよね…w」
この人は笑っていたけど、とても悲しそうな、寂しそうな顔をして笑っていた。
no.「すみません、笑」
それでは、と小さくなっていく背中をじっと見つめた。
mf.「あっあのっ…!!」
気付いたら声をかけていた。
no.「はい…?」
俺は1人でも、どこか適当なところでご飯を買って、寝れば良い。
俺は、1人で良い。だから、なんでもない、って言おう。
mf.「…一緒に、いさせてくれませんか」
…は?いや、え…?意味が分からない。俺は1人で、良い、んだ。
no.「え…?ッあの、お世辞とかなら、大丈夫なので、笑」
mf.「…お世辞じゃないです」
なんでなんだよ。口が勝手に動く。心ではそんなこと、思ってないのに。
no.「…ありがとう、ございます。」
そう言って、なおきりさんは無言で歩いて行った。
僕も無意識に着いていく。
なおきりさんの後ろについて、数分歩いた。
そして、僕の家より大きい建物の前でなおきりさんは止まった。
mf.「え、ここ…?」
no.「はい、僕には大きすぎますよね…笑」
1人なんですか、と聞くと、なおきりさんは頷いた。また、微笑みながら。
なんで、相手が僕なんだろう。
なんで、僕しか相手はいないのに、そんなに無理して笑うんだろう。
ぐるぐる考えているうちに、なおきりさんは中に入って行った。
僕もかけ足で追いつき、一緒に中に入る。
中に入ると、ここは豪邸か、というくらいに広かった。
思わず広…ッ、!と呟いた。
こんなに広いと、僕だけじゃなんだか悪いことをしているような感じになるんです、
とこの人はまた笑った。
mf.「…なんでそんなに無理して笑うんですか」
純粋な疑問をぶつけてしまった。困るだろうな、申し訳ない。
no.「あはっ、w無理してなんかないですよっ!
何か辛いことがあったんですよね?僕に全部話してみてください?」
mf.「…なんで」
えっ?とこの人が言ったのがギリギリ聞こえた。でも、それは何でも良い。
mf.「なんで、あなたの方が苦しいのに、僕よりよっぽど辛いのに、
僕の話を聞かなければいけないんですかッッ!!」
なんで、僕はこんなに感情的になっているんだろう。なんで涙が溢れてくるんだろう。
なんで、さっき会ったばかりの人にこんなに感情移入しているんだろう。
はっとこの人の事を思い出し、顔を見上げる。
この人は、なおきりさんは
ー微笑んでいた。
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