「んー、ここならいいかな、?」
人影の一切ないところ。
「な、なにすんだよ…」
「んー?いいこと。」
本当にやばい予感がする…
逃げた方が、良さそうかも…
ガシッ
僕が逃げようと試みようとするが、颯馬がそれを阻止した。
「逃がさないよー?」
こ、これまで見た事のないような笑みを浮かべている颯馬。
「なあ、キス、していい…?」
すこしニヤケながらそう言った颯馬。
うう…
「恥ずかしいこというんじゃねぇ…!」
くっ…腕が動かない…
やっぱり颯馬は力が強いんだな…
「ねぇ、俺、ずっーと、我慢してきたんだけど…」
さっきの表情とは裏腹に少し顔を赤らめ、色気のある顔をしている颯馬。
僕は、控えめにコクっと頷く。
静かな場所に僕と颯馬の唇が触れた音が響く。
それは、恥ずかしくて、少し、愛おしい音だった。
あの時の僕は思わなかっただろう。
END…?
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