「あーっ!やっと終わったぁー!!」
只今帰宅途中、俺、桃瀬晴翔は、隣を歩く保住と帰っていた。
「お前、大体寝てただけじゃねえか。」
「うん!」
「ニコニコ笑顔で、堂々と言うな。」
えへへ〜と、幼い子の笑う真似をした保住は、急に真剣な顔になった。
「なぁ、桃瀬。」
「?」
「俺、恋した。」
「…は?」
急に訳の分からない事を言ってきた保住に、戸惑っている桃瀬。
(まさか…萌田さん?!)
「だ、誰…なんだ?」
冷静を装っているつもりだが、声は震えていた。
「出席番号、」
ゴクリと唾を飲む。
「……あれ?なんだっけな?」
「おいっ!」
(なんだよ…)
「あ!思い出した!!」
「出席番号…?」
「ううん!名前!」
「お前、名前すら覚えてなかったのかよ…。」
「うん!で、その名は…」
ゴクリと唾を飲む。(×2)
「朝井柚香。」
(ヨカッタァァーーーーーーー!!)
「あー、出席番号1番だったわ。」
「今思い出すなよ…」
「で!でえ!!桃瀬は!?晴翔君はどうなんだい!?」
「名前呼び&君付けやめろ。…俺も…」
(いやいや、ちょっと待て!こいつに言って大丈夫なのか?!考えろ、俺…)
「だーれぇー?」
「萌田…さん。」
(言ってしまったぁぁーーー…)
「ふうぅん笑」
ニヤニヤしている保住。
「桃瀬も恋、しちゃったんだね!」
「うるせぇ…////」
赤面になっている桃瀬をお構いなしにからかい続ける保住であった。
一方、その頃、朝井柚香と萌田海莉が、下校していた。
「…ハックシュン!ゴホッ、ゴホン…j」
萌田が、勢いよくくしゃみをした。
「海莉、風邪?」
「わかんない、多分違う。」
「じゃあ、くしゃみの噂じゃない?」
「何それ…」
「くしゃみの噂っていうのは、ハックション、クシュン、クシュン…」
「大丈夫?柚香?」
「うん、大丈夫…くしゃみの噂っていうのは、誰かが、噂をしていると出るくしゃみの事。」
「アニメとかで、たまにあるやつ…!」
「うん、で、噂している内容によって、回数が違うんだよね。」
「3回は、なんの意味?」
「確か、3回目は誰かに惚れられている…」
「!な、何言ってるの柚香!そ、そんな事あるわけ…」
「そ、そ、そ、そうだよね、だだ、大体くしゃみの噂なんて…ねぇ…」
『////』
2人とも、赤面になっていたのであった。
コメント
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こんにちは! 皆様、連載ノベル、「マスクを外さない萌田さん」を見ていただき、誠にありがとうございます! なんと!10/31に105ハートと、ありがたいことに目標であった、100ハートを第6話の段階で達成できました! 本当にありがとうございます!! これからも、頑張りますので、よかったら拝読して下さい!