テラーノベル
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過去の再喝になってしまうのですがメモ漁ったら出てきてなんだかんだお気に入りだったので
⚠︎︎rukg
同棲済
kyng⇒『』
mrkm⇒「」
じんわり改変してます
この先伏字無し🍐❌
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一月中旬。朝日と、冬の冷たい空気に頬を撫でられ目を覚ました。
寒さで強ばる体を無理やりベッドから起こすと新品の朝の匂いが鼻を擽る。
レースのカーテン越しに外を見れば辺り一面が白銀に染まっている
そういえば昨晩は雪が降っていたような。
日光に照らされて煌々と光る白銀のあまりの美しさに目を奪われる。
がしかし
俺の隣には、そんなものより何倍も何十倍も何百倍も何千倍も何万倍も何億倍も美しく、愛おしい恋人が静かな寝息を立てている。
黙ってればただの美青年なのにな。黙っていれば。
そう心の中で呟いてふわふわの髪を撫でると、微かに瞼が震える。
「んー、、ろぅ ? 」
『悪い、起こしたか。まだ寝る?』
「ゃだ、起きる…」
そう言い体を起こすもやはり寒いらしく、肩
を窄める。
「ん、寒い…」
まだほぼ目も開いていない状態で両腕を広げ、抱擁を強請ってくるので、やることはただ一つ。
その願いを叶えるのみ。
膝の上に向かい合わせに乗せて優しく抱き寄せ、肩に顔を埋めると、青灰色と雪色の髪が混ざりあい、互いの体温が溶けていく。
再び雪色を撫でると、先程より距離が近いからか当たり前だがふわりと、自身と同じシャンプーの匂いがして不意に泣きそうになってしまった。
暫く思考してみても、結局この感情が何なのかは分からなかったがそれでいいと思う。
いまだ寒そうにしている恋人に、頭から布団を掛けてやると思わず目を見張る
それがまるで
花嫁のベールの様で
まだ眠たそうにしている左右色違いのビードロのような瞳と目が合った。
きっと、考えたことはおんなじで
何を言うことも無く。ただ互いに惹かれ合うままに触れるだけのキスを幾度となく繰り返す。
大人たちがするようなものではなく、本当に
小さなこどもがする様な。
〘 大きくなったら結婚しようね 〙
なんて、約束する様な淡い、儚い、冷たくて暖かくて、それでいて、雪のように直ぐに溶けてしまいそうな口付け。
プロポーズはまだ、もう少しだけ先の予定だけれど
ただ指輪の代わりに左の薬指を柔く噛んで、薄くあとを残す。
『ここ、ちゃんと空けとけよ?』
そう告げると、頬をまだ少し遠い桜色に染め、心底幸せそうに君が笑うから。
春なんか来なくたって良い。桜なんか見れなくたって良いから。
〘 この雪が、一生溶けなければ良いのに。〙
そんなふうに思ってしまうのは我儘だろうか
title : 雪のベール_
コメント
1件
お久しぶりです!!! またよめいさんのrukgが見れて幸です😭ほんとありがとうございます…🫶😭