テラーノベル
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朝。カーテンの隙間から差し込む光が、まだ本気を出していない時間。
〇〇は布団の中で、もぞもぞと小さく身動きしていた。
目は半分も開いてなくて、頭もぼんやり。起きなきゃって思うのに、体が言うことを聞かない。
「……やだぁ……まだ……」
小さく、子どもみたいな声。
その声に一番最初に反応したのは、もとだった。
キッチンでコーヒーを淹れていた手を止めて、ちらっと時計を見る。
「はいはい、予想通り」
そう言いながら寝室を覗くと、布団に埋もれた〇〇が、枕をぎゅっと抱きしめてる。
「おはよ。……起きる気、ゼロだね」
もとが声をかけると、〇〇はゆっくり顔だけ出して、潤んだ目で見る。
「もと……おはよ……」
その一言で、もとの表情が一気に柔らぐ。
「なにその声。反則」
そう言いつつ、ベッドの端に腰掛けて、〇〇の髪をそっと撫でる。
寝癖がついたままの髪も、眠そうな目も、全部が愛おしい。
そこへ、ひろが洗面所から顔を出す。
「起きてないでしょ、どうせ」
「……ひろ……」
名前を呼ばれただけで、ひろは小さく笑った。
「はいはい。ほら、こっちおいで」
腕を広げると、〇〇は迷わずそこにすりっと寄ってくる。
ひろの服の裾をつかんで、離れない。
「朝はほんと弱いよね」
言葉は呆れ気味なのに、声は優しい。
背中をゆっくりさすって、落ち着かせるみたいに。
最後にりょかが、マグカップを持って現れる。
「……あー、もう完全に甘えモードだ」
でも、その顔はどこか嬉しそうで。
「りょかぁ……」
呼ばれた瞬間、りょかは一瞬だけ黙って、それから〇〇の前にしゃがむ。
「……ずるい呼び方するよね、朝から」
そう言いながら、額をそっとくっつける。
「眠いんでしょ。無理しなくていいよ」
〇〇は三人に囲まれながら、布団の中でぬくもりに包まれていく。
誰かの手が髪を撫でて、誰かの肩に顔をうずめて、誰かの声がすぐ近くで響く。
「……みんな、だいすき……」
寝言みたいな声。
その一言で、三人は一瞬目を合わせて、同時にため息をついた。
「朝からそれ言うの、ずるいって」 「一日分の元気持ってかれる」 「でも、嫌じゃないでしょ」
〇〇は答える代わりに、またぎゅっとくっつく。
結局、〇〇はそのまましばらく起きられなくて、
三人は順番に声をかけたり、撫でたり、そばにいたり。
誰も急かさない。
だって、こんな朝も悪くないって、全員思ってるから。
ゆっくりでいい。
甘えていい。
朝が苦手な〇〇も、全部ひっくるめて、大好きなんだから。
どーぞ!!リクエストありがと!!まだあるよん!
「高校の友達と飲み会なんだ」
その一言で、三人の空気が一斉に変わった。
「飲み会?」 「夜?」 「しかもお酒?」
もとは腕を組んで、ひろは眉をひそめて、りょかは無言で〇〇を見る。
「大丈夫だってば。久しぶりだし」
そう言って笑う〇〇に、三人は揃ってため息。
「心配なんだよ」 「何かあったらどうするの」 「正直、行ってほしくない」
当日まで、何度も言われた。
やめたら? 本当に行くの? 無理しなくていいよ。
でも結局。
「……わかった」 「信じる」 「ただし」
玄関で靴を履く〇〇を囲む三人。
「日付変わるまでには帰る」 「それ以上はダメ」 「約束、絶対だからね」
「うん、約束」
軽く手を振って出ていく〇〇の背中を、三人はずっと見ていた。
―――
0時。
「……まだだね」 「連絡、来てない」 「嫌な予感する」
1時。
既読はついた。でも帰ってこない。
「遅すぎ」 「電話しようか」 「いや、もう少し待つ」
2時。
玄関の前で、ガチャ…ガチャ……
鍵を落としかける音。
「……あれぇ……?」
ドアが開く。
「た、ただいまぁ……」
呂律、壊滅。
ふらっふらの〇〇が、靴も揃えずに立っている。
顔は赤くて、目はとろんとしてて、明らかに酔ってる。
「……え?」 「ちょっと待って」 「酔いすぎじゃない?」
次の瞬間、〇〇がよろけて、もとが慌てて支えた。
「ほら!危ない!」
「もとぉ……えへへ……」
その名前の呼び方だけで、もとの表情がさらに険しくなる。
「何時かわかってる?」
「んー……にぃ……じ?」
ひろが深く息を吸う。
「約束は?」
「……ひにち、かわらないまで……」
りょかが小さく笑った。
「自覚、ゼロだね」
三人は一度、視線を交わす。
怒ってる。でも、無事に帰ってきた安心もある。
もとが低い声で言う。
「……お仕置き、決定」
「えぇ……?」
そう言った瞬間、〇〇の頬に、ちゅ。
「心配かけた罰」
反対側から、ひろが頬にちゅ。
「約束破った罰」
背後から、りょかがぎゅっと抱きしめて、耳元で囁く。
「待ってたんだから」
〇〇は完全にフリーズ。
「……ずる……」
「ずるくない」 「まだ終わりじゃない」 「覚悟、して」
額、こめかみ、頬。
軽いちゅーが何度も落ちてくる。
ひろが耳元で、わざとゆっくり囁く。
「こんなになるまで飲んで…誰に見られてたと思う?」
もとが髪を撫でながら。
「俺らの〇〇でしょ?」
りょかはさらに近づいて、静かに。
「次は、ちゃんと帰ってきて」
〇〇は、もう限界で、三人にしがみつく。
「……ごめんなさい……」
その一言で、三人の怒りは一気に溶けた。
「反省してる顔」 「かわいすぎ」 「ほんと、ずるい」
最後はソファに座らされて、三人に囲まれる。
「今日はもう」 「どこも行かせない」 「俺らのそば」
〇〇はそのまま、安心したみたいに目を閉じた。
心配で、怒って、
でもそれ以上に大好きで。
そんな夜だった。
おちゅかれさまでした(????)
コメント
4件
わたしもリクエスト!!!! 〇〇ちゃんが仕事忙しくて三日間ぐらい帰ってこれない時のミセスの反応が見たい!!!
まじ学校がだるいぃぃいぃ!! リクエスト応えてくれてありがと💕 またまたリクエストちょー! もう夜中のコンビニは一人で行くなって言われてたけどやっぱりお腹がすいちゃって一人でコンビニいくやつみたい