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書斎は依然として血と絶望、吐き気で重く淀んでいた。
ソ連は左眼を押さえ、震えながら膝に崩れ、荒い息を吐く。
ナチスも頭を抱え、膝から崩れ、冷や汗と吐き気で全身が硬直している。
気配を感じて、視線を上げた。
そこに立っていたのは――イギリスと大英帝国。
二人は表情を引き締めつつも、優しさと決意を湛え、書斎の中へ駆け込んでくる。
「君たち…どうしたの?」
イギリスは柔らかく声をかけ、手を差し伸べる。
その手は温かく、先ほどまでの絶望と血の匂いをわずかに和らげた。
大英帝国も静かに周囲を見渡し、ナチスとソ連の状態を確認する。
「大丈夫だ、もう少しだけ、僕たちがついている」
威圧や支配のない、その言葉に、二人はかすかな希望を感じる。
ソ連は荒い息を吐きながら、震える手をイギリスに差し出す。
ナチスも小さく肩を震わせ、頭を抱えたまま頷く。
血と絶望の密室に、微かな光――安心の風が吹き込む瞬間だった。