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君と溶ける夜

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君と溶ける夜

1 - 鈍感な君

♥

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2025年07月12日

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こんにちは、ねこもみじです!


今年もやってきました、ないふの日!!


青桃好きとして勿論書かせて頂きます💕


※注意


▪️青桃


▪️エセ関西弁


▪️御本人様とは関係ありません






ーーーー






「なぁ、今日ないこん家行っていい?」


外は段々と薄暗くなり紫と橙のグラデーションの空に染まっていった頃、突然彼奴はそう言った。


「え、何突然……別にいいけど」


「ん、良かった」


優しく微笑むまろを横目に俺はまた作業に移ろうとパソコンに目を向けようとした瞬間、腕をガッと掴まれた。


「………へ、」


決して痛くは無いけど、右手を上にあげられ放心状態。まろは俺を見つめてハッとしたように手を離した。


「……あ、ごめん」


「いや、大丈夫……だけど」


どうしたの。……なんて聞けなかった。


あまりにも焦っていそうで、いつもの違う雰囲気をうっすらと感じたから。


「……夜、家行くね」


そう言い残してまろはその場を立ち去ってしまった。……いや、逃げるように足早に行ってしまった。







ーーーーー







どうしよう、どうしよう。しくじった。


ただ夜ないこと居たくて誘っただけなのに。


快く受け入れてくれたところまでは良かったが……俺だけを見ていたその宝石のような透き通ったような桃色の瞳はすぐにパソコンへと変わってしまった。


そんな些細なことなのに、「ないふの日」でさえも俺だけを見てくれないのかと思ってしまった。


いつもなんとも思わないのに、心配はするけど俺の事は気にしないでいいと思っていたのに。


俺、ないこの事どんだけ好きなんだよと自分でも笑ってしまう。


最近のないこは働きすぎている。「働いている」では無く「活動をしている」と捉えているはずだが、お前の机にあったもの、ほとんどエナドリじゃん。まともに寝れてないんじゃねぇの。


活動も大事だけど、ないこ自身も大事にしろよ。なんて、そんな気持ちが沸々と湧いてきたのに加え、今日ぐらいは俺とずっと一緒にいろよ、と子供じみた嫉妬がグルグルと心を締め付けてくる。


何で俺腕掴んでしまったのかな。細くて綺麗なあの白い腕を。そして、あんな不安そうな表情をさせてしまった。


ないこを傷つけるのが一番嫌なのに。


「あーーー、俺おかしいって……」


予定を崩せる訳もなく複雑な心境のまま、ふらりとコンビニへと足を進め取り敢えず栄養が取れそうなものを買った。


やはり目に入ってしまうのは鮮やかな色をした缶__エナドリだった。


彼奴だったら目に入ったものを何となくとってすぐ仕事に戻ってしまうのかも…なんて想像さえしてしまった。


「……エナドリ以外のにしよ」


ふるさと納税のくそ美味いオレンジジュース……は勿論無いが、それっぽいオレンジジュースやおにぎりなどないこの好みそうなものを一通りカゴにつっこんだ。


会計が終わり時計を見ると会社を出た時からかなり時間が過ぎたことが分かる。


早くないこのところへ行ってやらないと。


早く想いを伝えないと。







ーーーー







家に帰って何もしないままただソファに横たわっているだけ。


まろのあの行動を考える度、彼奴の思考が読み取れない気がする。


ぼんやりと目線の先にあるカレンダーを見つめた。


明日は何しないといけないんだっけ、ミーティングから……あ、夜に会食もあったな。


なんてふと見ていると今日が12日ということに気がついた。


「……あれ、今日ってないふの日__」


その時ピンポーンと、一つの音が静かな部屋に響き渡った。


「……まろ?」


思わず玄関へと駆け出して、ドアを開いた。


「……よ、ないこ」


そこには俯き気味な最愛の人の姿があった。


普段は背が高くて大きく見えるのに、今は猫背のくせに更に俯き気味でより小さく見える。


「…まろ……」


「……今日さ、……ないふの日だったね」


「……え、」


「俺、今さっき気づいちゃった」


「……はぁぁぁぁぁ」


伏せ気味だった瞳が大きく見開き、ぽかんと口を開けたと思ったら次は大きすぎるくらいのため息を吐いた。


「気づくのが遅いわ……ないこのくせに」


ぎゅっと、俺よりも一回り大きな体が優しく包み込んできた。


「あは……ごめん」


「謝らんでいいけど……どうせ忙しすぎて頭働いてなかったんやろ?」


「記念日とかそういうのないこが一番覚えとんはずやに、何にも言わんし、なんなら仕事しかせんし……」


……珍しいな、まろがこんなに本音を零すなんて。


「……もしかしてまろ、……ないふの日なのに何にも言わないから嫉妬したの?」


いつもなら『は!?そんなわけないんですけど!!!?』なんて、バカデカボイスと共に聞こえるはずだが、今日は違った。


「……そうやし、悪いかよ」


「……仕事ばっかだから今日くらい俺といろよ、みたいなこと思ったの?」


「鈍感なないこ嫌い」

拗ねたように、でも理解したことに安心したようにまろはそっぽを向いた。


「…はは、」


「何笑ってんねん、せっかくないふの日やからなー!!とか思ってたんに仕事の事にしか目がいかんあほが恋人とか大変やわ」


「でも、そのあほな俺が好きなんだろ?」


「それはそう、『好き』じゃ足りないくらいやけど」


流れるように俺には絶対に言えないような台詞を紡ぐまろ。その瞳はしっかりと俺だけを見ていて。


「あれれれれ?お顔真っ赤になっちゃいました?」


「黙れ」


そう言いながらも俺は首に手を回した。


「どしたん、何…やる気?」


にまにまと目を細めて、分かっているくせに俺の言葉を待っている。


「知らん勝手にしろ」


「ふふ、分かりましたー」


「まだ時間あるんだしさ、…しよっか」


溶け合う中で俺らの一日の感情はグチャグチャにかき混ぜられて…最後に残ったのは独占欲と愛しさだけだった。
















ーー後日談ーー








「ねぇりうちゃーん、最近ないふの距離近いと思わない?」


「え?元から近くないっけ、あの二人」


確かに元から近かった気がするが、以前と少し変わったことがある。


それは、ないちゃんがいふくんに近寄ることが多くなったことだ。


今までは『ないこたーん♡』みたいに、あのぽえボでないちゃんに近づくことを度々見かけていたのだけど、最近はないちゃんの方から無言で近づいて隣に座っている事の方が多くなった気がする。


ほら今もだよ、と少しだけ開いたドアから視線を送った。そこにはないふが隣に座って、でも別に話している訳ではなく無言の空間を楽しんでいるみたいだった。


「まぁ、仲がいいってのはいい事なんじゃない?」


「それはそうなんだけど……僕のセンサーが何か言いたそうなんだよ!!」


「何そのセンサー、アホ毛のこと言ってる?」


「違うけどー!!…んー、なんていうかぁ」


仲がいい……とは少し違う何かを感じるというか……


僕の思うその『違う何か』を考えていたその時、ないちゃんの方からこてん、といふくんの肩に頭を乗せた。


「!?!?!?」


「ちょ、いむうるさいって…見てることバレるでしょ」


「ごめんって……」


2人の表情は後ろ姿からは到底見えないけど、幸せそうな雰囲気で包まれていることは分かった。周りにはアニメでよく見る花がほわほわと咲いているようにすら見えた。


「……ないふ、お幸せに」


微笑ましい彼らをまだ見ていたかったが、やっぱり二人だけの空間って幸せだと思うから、僕はそっとドアを閉めた。













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コメント

34

ユーザー

おひさーーーーー‼️‼️‼️‼️ そうじゃん今日青桃さんの日じゃん (( 忙しいのに投稿まじ感謝🥹🙏🏻 青さんの嫉妬きゃわいすぎるし桃さんの甘え方くっそかわええしもう可愛いが詰まっておりますわね‼️😻

ユーザー

テラーでは久しぶりかな? 多忙の中でも作品生み出すのすごい✨️ 私何もできてない…() 素直な青桃さんがとても好きです😖🫶

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