天馬は神代好きです(恋愛的に)
にしてはあんま匂わせとかないです
死ネタ含みます
神山高校昼休み
「神代類はいるかー!?」
「おや、神代類はここだよ。」
「ん?何を書いているんだ?」
「あぁ、演出に行き詰まっていてね…」
「そうか…なにか力になれるといいんだが、」
「気持ちだけでもうれしいよ。」
「まあいい、類、昼飯どうだ?咲希が作ってくれてな!類が寝ないからと!」
「咲希君の手作り弁当かい?ありがたく頂こうかな」
「よし!じゃあ屋上に行くぞ!」
「あぁ、」
平凡な日々。幸せだった
なのに……どうして、。
「おや、これはよく出来たお弁当だね」
「咲希は料理ができるからな!美味いぞ!ほら、この卵焼きとかな!」
「うん、いい味付けをしているね。」
「そうだろうそうだろう!はっはっは!!」
でも、心做しか類は無理して笑っているように見えた。
放課後 ワンダーステージ
「るいくーんっ!次のショーの演出は!?」
「あぁ…次はね、」
そう言って類が出した演出は過去にしたことがあるものだった。
どれもこれも、過去にした応用だ。
「うん、いいんじゃない?」
寧々達は違和感だと思っていないようだ。
数日後
類の考える演習は…いつも応用。最近は寝てないようにも思える。隈が凄く、やせ細っている。
でもそんなの、衣装で隠して、隈はメイク。
バレバレだ。
最近は昼飯も一緒に食べれていない。避けられている気もする。気のせいだと思うが。ただ、類はいつも購買で昼飯を買っているのに、購買にも来ない。きっと屋上じゃないどこかに住み着いているのはわかっているんだが…
神山高校 2限目
「はーい!今日はB組と合同音楽です」
「B組……か」
B組とは、類のクラスだ。最近会えてなかった。
それにしても、最近類に関しての騒動が減っている気がする。B組の友達によると、機械いじりもあまりしていないらしい。
音楽室
「あ……類」
「おや、司くん。ショーの練習ぶりだね。」
「あぁ、そうだな。最近は雨で出来てなかったしな、。」
とてもやつれている。周りの奴らは普通に思ってるみたいだけど、だいぶ違う。わかる。
「はーい!いち、に、さんはい!」
🎶🎶🎶〜
「う゛ッ……」
「類!?」
「神代!?大丈夫か!?」
「神代さん?保健室に行きましょうか。」
教室中がパニックになる。
「先生…俺が連れていきます。」
「あら……いいの、?」
「これぐらいは。仲間なので。」
「……そう、よろしくね。天馬さん」
保健室
「司くん、ありがとうね。」
「これくらいお易い御用だ!ほら、寝ろ!」
類は寝ない。何故だ?辛いなら寝たら……
「……」
「類?寝ないのか?」
「あ…いや……」
「今……話すべきかな。」
「……?」
「死にたい」
「は…?今なんて……」
「ううん。なんでもないよ。」
確かに俺は聞いた。ボソボソとした声の
「死にたい。」その一言。
頭が真っ白になった。そんな中で類は不意打ちをかけてくる。
「僕……もう、演出家…いや、役者を辞退しようと思っているんだ。」
「は……?」
さっきまでの事と辞退と言う言葉が頭を飛び回る。
辞退?嘘だろ?
「ワンダショを…辞めるということか、?」
「あぁ……そうだよ。週末のショーがあるだろう?それで終わりさ。」
何を言っているんだ。ドッキリか?信じれない。信じたくない。
「嘘……だろ、。」
「本当だよ。ショーが終わったら寧々やえむくんにも伝えようと思っているよ、。」
「……」
沈黙が流れる。でも、俺の頭の中はちっともシーンとしていない。死にたいだとか……辞めるだとか。なんでだよ、。なんで……急に、。
「そうか……」
そんな事しか言ってやれない自分がにくい。
大切な友達が、仲間が…悩みを話してくれたというのに。なんで俺はこんなことしか言ってやれないんだ。
「なんで…辞めるんだ、?」
何を言っているんだ。バカなのか?
こんなこと聞くつもりはなかった。
なのに。なんで、。
「…ショーのことを考えると……辛くて」
「辛い、?」
「ずっと……このままでいいのかって。迷惑かけて生きていくのかって、。」
「それだけだよ。」
迷惑?なんで?どこが、?ショーの何が迷惑だ、!!!
「……分かった」
「これを機に…ワンダショも解散だな」
「え、?なんでだい、?演出家は他のキャストを……」
「俺は…俺は……っ!!」
「お前がいいんだ、。お前じゃなきゃ…」
「それは…僕の才能が好きってだけなんだね。」
「そんな事はっ……!!」
キーンコーンカーンコーン。
チャイムが鳴る。帰らないと。
「じゃあ司くん。またね。ありがとう。」
「……っ」
数日後
類は……変だ。ずっと前から。
でも今は違う。前の類じゃない。あいつは類じゃない。偽物の類だ。
なんで……
神山高校 放課後
「神代類はいるか、。」
「司くん?どうしたんだい?」
「今日、空いてるか?」
「あぁ、特に予定は……」
「……ザッ」
俺は無言でチケットを見せる
「行かないか、?フェニラン。」
「ふふっ、ありがとう。折角だし、行こうか。」
不器用な笑顔を浮かべながら類はチケットを1枚取る。
フェニックスワンダーランド
「どれから乗るか?」
「うーん…そうだねぇ、。ソフトクリームなんてどうだい!?」
「それは乗り物じゃない!」
こんなふうに笑い合える日がまた来るなんて…思ってもいなかった
「うん…美味しいね。」
「そうだな!!」
「あ…司くん、お化け屋敷なんてどうだい?」
「類!ジェットコースターに行こう!」
「…司くん、怖いんだね。笑」
「怖くなどない!!」
数時間後
「楽しかったな、」
「……そうだね。」
こんな時間も今日で終わりなんだと、改めて実感する。
「類。」
「どうしたんだい?」
「ありがとな、今まで、。」
「……こちらこそ。」
「じゃあね。司くん。」
「……」
ダメだ。追いかけろ天馬司!こいつはおかしい。
いつもまたね、って優しい笑顔で返すのに……
じゃあね。その一言。
逃がすな!追いかけろ!
「っ…」
気づいたら足は類の方へ向かっていた。
マンション 屋上
「夕日が綺麗だね、、」
「……」
「さて……と、ガタッ ((フェンスに足をかける」
「(ガタッ」
「え、?」
「つ、……司くん?」
「こんなところでどうして……」
「最期くらい……お前といたい」
「……」
「お前に会ってから…色んなことがあったな」
目を瞑れば……全部、全部出てくる。
それと同時に言葉と涙も。
「っ……」
「ほら、死ぬんだろ、?」
「あぁ」
「なら……ガシッ」
俺は類の手を掴んで……
「逝くぞ。類!!」
飛び降りた。
「司くん!!」
だめだ。このままだと司くんが…司くんが、!
司くんは後ろから落ちていった。僕を支えるように。着地したら…司くんは無惨な姿になるだろう。一方、ボクはこのままいったら
司くんがクッションになる。
やめて…やめて、!!
君には死んで欲しくない。やめて、。
ぐにゃ。
「い゛ッ…」
僕は意識を失った。
病院
「……!!」
「寧々ちゃんっ!起きた…!起きたよっ……!涙」
「類…?類なの……、?」
そうだ。僕は飛び降りて…
「!!」
「司くんは!?司くんは一体……!!」
「……」
沈黙が流れる。そういうことだろう。
「……っ」
「類くん……」
「______い!」
「……?」
「バカ類、!!!」
「っ……」
「なんで…自分を殺そうとするの、。」
「そんなの…そんなの!!!」
寧々の声が病室に響く。僕の体は空気を読まず…
「う゛ッ……」
体中に激痛が走った。
医者が急いでかけよってくる。
「これは…申し訳にくいですが…」
「余命が…残り少ないでしょう、。持って半日でしょうか。」
「そんなっ……」
あぁ、逢えるんだ。僕だけ、寧々やえむくんに謝れと……神様に言われていたんだね。良かった。逢える。また人を巻き込まずに…大切な人を失わずに逢える。そんなの……
end
コメント
1件
ブクマ失礼しますーー!!!!😭😭😭