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続き楽しみにしています!!
里妬が手櫛で自分の結っている髪を梳かしている、ルシファーはその横で半寝で飛んでいる。里妬は昨日の入学式でルシファーが見える人間を認知したが、里妬の問題はそれではない、里妬の一番の問題は高校生活で友達が出来るかどうかだ。ルシファーの予想どうり、里妬には友達がいないのである、ので!今年高校生活で友達を作らなければ里妬は高校生活ボッチと言っても過言ではない。だが里妬自体何の趣味も無く、笑顔を作ってる割には近寄りがたいと言うより「近づくな」というオーラを放っているので人が寄ってこないのだ。それにプラスで分かる人には分かるルシファーの気持ち悪い雰囲気が漂いさらに近づきたく無くなっているのだろう。残念だがそう言う霊感が無く恩でも売ってる人物でも無ければ友達になるのは厳しいだろう。ルシファーは暇そうに隣でクルクル周りながら飛び始めている。すると道の曲がり角で里妬は誰かとドンッとぶつかってしまった。
「キャッ!?」
「うぉっ」
「?里妬ちゃん?」
ぶつかった子とは対照的に完全なる地声でそんなに驚いてもない声をあげてしまった里妬に視線を向けるルシファー、そしてルシファーは思い出した、人間には運命の人がいる事を、もしかして人間は運命の人に曲がり角でぶつかって出会う変な出会い方をすると、もしかして里妬ちゃんにも運命の人が現れたのでは!そう思い里妬の方を期待の眼差しで見ると、相手はコンビニの落とし物の子だった。尻もちを付いた彼女は里妬の顔を見ると目を輝かせてすぐに立ち上がある。
「?アレ…?あなた!コンビニの時の!」
「?…ぁ、あぁ!あの時の!」
里妬は一瞬覚えてないという顔をしたが覚えてるふりをしてニコッと笑い声をワントーンあげる。ルシファーは気持ち悪そうな顔で里妬の笑顔を見ている。
「あの時はありが…あっ、制服同じ…!」
「あ…本当だ!」
「もしかして同じ学校ですか!?」
「?うん!そうみたいだね!」
すると彼女は慌てたような顔をして、急いで背筋を伸ばす。
「もっ申し遅れました!!私梅野百音です!よろしくお願いしますっ!」
「いい名前だね、百音ちゃん…?でいいのかな?」
「はいっ!」
里妬はそのいい笑顔のまま自己紹介を始める。
「私は斎藤里妬、クラスは3組!よろしく」
「えぇと…里妬さん…?」
「好きに呼んで」
すると百音は照れくさそうにもじもじしながら里妬を見つめる。
「えっと、里妬ちゃん…?へへ…」
「うん、百音ちゃんよろしく」
ルシファーはキョトンとした顔で里妬と百音を見ている。
「そのっ!一緒に登校してもいいですか…?」
「うん、いいよ」
百音はとてつもなく嬉しそうな顔で、里妬を見ている、その目は無邪気で純粋な笑顔をしていて里妬とルシファーの目には眩しく見えていた。そして里妬は百音と喋りながら校門に入った、ルシファーは寂しそうに一人ポツンと残っていた。ルシファーは10秒もするとルシファーは退屈そうな顔をして両手を上げて空に小さな魔法陣を出した。
魔法陣から半無理矢理に召喚されたのは女性的な体付きで、黒い帽子を被って顔はほぼ天使と同じだが3つほどの瞳があった。ここでは彼女とでも言っておこう、彼女も同じ堕天使のウァサゴ、ウァサゴは嫌そうな視線でルシファーを見つめている。そんなウァサゴの視線を無視してルシファーは腰を曲げて上目遣いをし、珍しくキュルンとした瞳でウァサゴをみあげる。
「ねー!ウァサゴ?、実はちょっと暇になっちゃってぇ〜♡1人は寂しいからぁ〜…一緒に里妬ちゃんの学校探索をしようではないかー!!」
ウァサゴは呆れた様な目をし、コクリと頷くとルシファーはすこし飛び跳ねニコッとわらう。
「やった♡」
ルシファーがそういい後ろを向き、ウキウキしながら里妬の向かった方へ歩く。ウァサゴはいやいやそのうしろをついて行った。
授業の始まりのチャイムが鳴る中、ルシファーは下駄箱に付いた。チャイムの甲高い音が嫌そうで若干耳を押さえながら周りをキョロキョロしている。ウァサゴはそもそも聴覚が無く、スタスタとルシファーの後ろをついて行ってるだけだ。そんな中ルシファーは突然顔をパッと明るくし空いている教室の扉をくぐり、中には入った。
どうやらここに里妬が居ると思ったようで元気良く声をあげた。だがあんの場誰も振り向かず、見覚えがある顔と言えば、体育館で見た男女カップルの女学生だけだった。ルシファーはその女学生を見るやいなや嫌そうな顔をしていた。そして里妬を探し周りをキョロキョロ見渡すが、里妬は居なかった。どうやら別のクラスだったようだ。ルシファーは不満げな顔をして教室を後にした。
そんなルシファーは次来たのは隣の教室の1年3組、ルシファーはチラッと顔を覗かせる。それと同時に目立つ紫の髪を視界に映った。ルシファーはその紫髪の少女しのぶの机に近づき、しのぶはその異様な気持ち悪い気配に気づいたのか、伏せていた体制を更に顔を隠すようにギュッと腕の中に顔をうずめた。そんな姿をニヤニヤ見ながらルシファーはしのぶに聞いた。
「あれ、ねぇねぇ!君俺事見えてた子だよね??覚えてる〜?覚えてるよねぇ!そんな気まずそうにしてるんだもん!」
ルシファーはその低く甲高い声を上げながらしゃがんでしのぶの顔を除くように首をガクッと傾ける。しのぶの指先は微かに震え恐怖に包まれている。
「ねぇところでさぁ?里妬何処か知らなぁい?はぐれちゃってさ〜」
ルシファーはしのぶを見つめている。ルシファーはしばらくすると呆れたような顔をあげ、「あ、そうだった。」と言わんばかりの顔にコロッと変わりウァサゴの方を見た。ウァサゴは元々探し物を探すのが得意なようで、天使時代は行方不明者や野生動物やらの「浮遊霊探索部門」の隊長をしていたらしい。その事を思い出したルシファーはキラキラした輝いた目でウァサゴにねっとりと縋り付く。
「ねぇ〜ウァサゴォ〜?♡お願いだよぉ〜♡君の能力で里妬ちゃん探してくれなぁ〜っい?♡」
ウァサゴはそんなルシファーを気持ち悪いと言わんばかりの目で見ている。ルシファーを気にせんばかりに歩き始めるウァサゴにルシファーはがっかりした顔でウァサゴに引っ付いたまま引きずられて、隣のクラスへと連れて行かれる。
その一方里妬は眠たそうな顔で童顔の目が鋭くなりながら先生の話を聞いている模様。
(そう言えばルシファー何処だろ…)
そう考えた瞬間だった
と騒音を立てながら、扉を勢いよく開けたのはウァサゴ。里妬は扉の方を見てガッチガチに固まっていた。ルシファーはウァサゴにへばりつきながらも教室の中を見渡してると視界に里妬が居ることに気づいた、その瞬間ルシファーはぱぁっと顔を明るくして里妬に全力で手を振った。
「お〜い里妬ちゃぁ〜ん!!こんなところにいたんだねぇ〜!!♡」
里妬はルシファーの言葉を無視した。何故無視したかって?…そりゃクラスや担任の皆にはルシファーが見えないのだから1人だけ何もない空間に話しかけたらただの怪しいやつである。そんなことも気にせずルシファーは里妬の方に走り話しかけまくる。
「里妬ちゃんのきょーしつってここなんだねぇ!ねぇねぇ里妬ちゃん!学校って何やるの??ねぇねぇねぇ!!♡」
ルシファーは里妬の周りでぴょんぴょんしながらはしゃいでると、里妬は周りにバレないよう手にきちんと置いた手を片方、中指を立てていた。
しばらくして女子トイレの個室でルシファーは里妬からブチギレられていた。
「ルシファー、アンタ自分のした事分かってる…?危うくこの学校心霊学校になるとこだったのよ…?」
里妬は便座に足を組んで座り、ルシファーは床に正座させられていた。
「だって里妬ちゃん居なかったからさぁ…?」
そんな事を話してるうちに、個室の外からは女子生徒の声がしてきた。話し声を聞かれたら厄介なので、外に出ることした。
トイレから出た里妬は教室に向かおうとしたそのとき、ドンッと誰かに強くぶつかった。里妬は驚き相手を見ると、赤茶の髪で髪を少し結っている美少年が里妬を見ろ押し睨んでいた。里妬はすぐ機嫌の悪そうな顔色を直しその少年の方を笑顔で見上げた
「あ、すみません前見て無くて…お怪我ないですか?」
そのような事を言ったら少年の顔色は更に悪くなった。里妬は彼の顔を見ると何故?という疑問を浮かべた、その瞬間だった…
「…お前、いきなりなんなんだよ」
「は?」
「いきなり人に中指立てるなんてよぉ!」
どうやらルシファーに向けていたものを見られた上勘違いされたようだ