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〜sideカゲツ〜
ピンポーン‥‥
ピンポーン‥‥‥‥
何度押しても出て来ない
アイツは一体何をしてるんだ?
頭上から星導が顔を出す
「出て来ませんね」
「もう夕方なのに何してる狼は」
その時星導のスマホが鳴る
「何かあったのかも。一応見てみましょうか?
先にこれで入ってみてください。電話終わったら俺も行くんで」
そう言うと星導は僕に鍵を渡した
少し迷った後、鍵を開け中へ入る
小柳の匂いがする
綺麗に片付けられた部屋は前来た時と変わらない
「小柳〜、居ないのか?」
居間にはおらず、もう一度廊下に出て配信部屋を開ける
そこにも姿は無く、更に隣の寝室に行ってみる
一応ノックをする
返事は無い
「開けるよ?」
なんとなく寝室はプライベートな空間だよな、と思い声を掛けた
ガチャ‥‥‥
「‥‥!」
そこには毛布に包まれた小柳がいた
向こうを向いている頭と、毛布から隠す事なく出ている右足が目に入った
「‥‥おい、小柳‥‥小柳?」
寝起き悪かったか?
そう思いながら小柳へ近づく
顔を覗こうと回り込んだ
毛布では隠し切れない身体が目に入る
「‥‥っ、え?」
僕ですら分かる
これは情事の跡
思わず手に待っていたナイロン袋を床に落とした
激しい物音に小柳が小さく息を飲み、目を開ける
そして目の前に居る僕を見て更に驚いて後ずさった
「うわぁっ!‥ってカゲツなんでお前‥‥」
「お前だって彼女来てたんなら先に言えよな。ったく」
「彼女なんかいねぇよ‥‥なんで‥」
「‥‥‥」
上半身を起こした小柳の身体を見て、顔が熱くなるのを感じる
はだけたシャツから紅い跡が無数に見える
彼女じゃないならそれは‥‥‥
「そうですよね、この忙しさで彼女は作れませんよね。モテますけど」
部屋の入り口には星導が立っていた
不敵な笑みを作り僕の側まで歩いてくる
「じゃあ、誰にそんなに食べられたんでしょうね?」
「あ?何言っ‥‥!」
ハッと気付いて毛布で身体を隠そうとする
それを星導が逆側の毛布の端をサッと掴み、取り上げてしまう
乱れたシャツと下着だけの姿
男同士なのに胸の鼓動が止まらない
「止めろよ星導!小柳が‥」
「興味ない?カゲツは。小柳くんのイッた顔とか」
「‼︎」
興味無いわけがない
だって小柳は僕に冷たく接しても必ず面倒見てくれる
『いいよ』って言ってくれる優しく低い声も大好きだ
その瞬間、僕をも巻き込んで星導が小柳の上へとなだれこんで行く
「おま、危なっ!」
「考えても手に入らないでしょ?カゲツに教えてあげるから」
「何を?」
「男の‥‥小柳くんの正しい抱き方」
「星導っ、お前っっ!」
のし掛かった僕の体重と上から押さえ込んでいる星導の腕の中悶える小柳が星導に歯向かう
「俺はね、小柳くんは皆んなのものでいた方が良いと思うんだよね。カゲツもライも小柳くんが好きでしょ?そうしたら、皆んなのもので居たらずっと仲良くいられますしね」
「え、お前もライも小柳の事好きなん?」
「そうですよ?でもカゲツもライも独占欲強いからなぁ」
「当たり前だろ!シェアするなんておかしいぞ」
「でもみんなずっと一緒にいたいでしょ?」
それはそうかも?
そうだっけ?
それはそれでも良いのかも?
「ま、とりあえずは良いのかも」
「なんで俺を除いて話が進むんだよっ!おかしいだろ⁈」
「それよりおかしいのは俺たちメンバー以外の誰に喰われたんですか?」
「っ、‥‥喰われてなんか‥‥」
「何処をどう見て喰われてないなんで言えるんですか?それともワンナイトでもした?」
「そんな事するわけないだろっ‼︎‥っっ」
「じゃあ狼の相手は誰?僕の知ってる人?」
「‥‥‥‥」
「急に黙るじゃん‥‥」
「沈黙が答えって事ですか?」
そう聞いた星導が体重をかけ僕を挟み、小柳に口付けをした
「お前、ズルっ!」
「‥‥言ってないで、カゲツも可愛がってあげたら良いじゃん?」
星導が僕の手を小柳のそこへと導く
まだなんともないそこを僕は手のひらで擦った
「‥ぃやっ!‥止めろっ‥‥オイ!」
「口が寂しいなら俺が埋めてあげます」
「んんっ!‥んっ‥‥っ‥‥」
鼻から抜ける小柳の声に僕の身体は熱くなり、握る手にも力が入る
徐々に覚醒するそこは濡れ始め、いやらしい音が聴こえる
小柳の右手は星導、左手は僕に押さえつけられ、抵抗する術を失っていた
「カゲツ、小柳くんの後ろの孔に指を入れれます?」
「へ?後ろ‥‥指で?」
「そうです。そこで俺たち可愛がってあげるんです」
「‥‥ここ?」
「っ!‥‥か、カゲツ‥やだっ‥‥」
小柳を見ると、眉を八の字にして潤ませた目で僕を見ている
その表情にまた身体が熱くなる
僕の濡れた手で小柳の細い太ももを触り、そして言われた通り孔へ指を入れてみる
「あぁっ!‥‥っ‥ゃ‥‥」
「ゆっくりと入れて慣らしていかないとダメです」
「でも、なんか濡れてて‥これ、なんか塗ってる?」
「え?なんだ?」
星導も孔へと指を入れる
急に2本入れられて小柳が腰を上げた
それを見て僕は慌てて手を引っ込める
「あ、ごめんなさい。でもこれ‥ローションとかでは無い‥ですよね?」
「違っ‥‥叶さんがくれた薬っ‥!」
「‥叶さん?」
小柳のしまったと言う顔
「叶さんとしたの?」
僕の質問に慌てて首を振る
「叶さんじゃなくっ‥!‥‥‥」
「叶さんじゃ無い?‥‥?」
またハッとした顔をする
叶さんとしたのか
叶さんも小柳が好きなのか
星導が指をグイッと奥まで入れる
「カゲツは騙せても俺は騙せませんよ。他に居たんですね?貴方を抱いた人が‥‥」
「‥‥‥」
「良いんですよ?後からどうせ分かるんでしょうから。でも今辛い思いするのは小柳くんですけど‥‥」
「あぁっ、や‥っ‥ほしっ、るべっ‥んんっぁ‥‥」
小柳の乱れる様を見て、自分も小柳を泣かせたくなる
なんでそこに指を入れるだけでこんなにも乱れるのか‥
星導の入れた所に指を重ねる
「カゲツも入れたいですか?‥そのまま入れてみて‥」
「‥うん」
「ダメっ‥‥かげっ!‥‥」
そのままもう一度名前を呼んで欲しい
「小柳‥‥僕の名前呼んで?」
「っか、かげ‥‥カゲツっ!」
掠れた小柳の声が僕を呼んでいる
もう僕自身も限界になりそう
「ほら、小柳くんも辛くなってるでしょ?誰にされたのか言ってよ」
「んっ‥‥‥」
「言わない?何時間もこのまま俺達にされても?」
「っ‥‥そんな‥‥」
「叶さんに聞いてみようか?今俺たちとベッドにいる事も伝えて‥」
「やめっ、‥‥やめてっ‥‥すさん‥‥エクスさ‥」
「え、エクスさん⁈」
僕達は驚きの余り声が重なる
あのエクスさんが?
僕が言うのもなんだけど、天真爛漫でいつも明るい陽キャのエクスさん?
エクスさんもこんな小柳を見たんだ
エクスさんの前でもこんなに乱れたのか‥
「カゲツ、もう大丈夫そうだから入れる?」
星導の問いに頷いた
僕は自分のものにゴムを付けて小柳の中に沈めていく
「っかげ、カゲツっ!‥‥ああっっ、まっ‥‥んっ‥」
ゆっくりと重なり合う部分を増やす
きっと叶さんとエクスさんの行為の後だから入りやすいのだろう
そう思うと心が痛い
「小柳っ‥‥痛い?」
「っカゲツ‥‥あっ、カゲツっっ!」
必死に僕の名前を呼ぶ小柳が可愛くて、僕は初めて小柳にキスをした
星導は既にベッドから離れ、僕にやり方を教えた
「前もしてあげて。出来る?」
少し不服だが、小柳を楽にしてあげたくて小柳のものを扱きあげる
小柳の中が気持ち良い
唇の感触も何もかも‥
若干1名傍観してる奴が邪魔だけど‥
でもそれも気にならないほど小柳が欲しい
持ち上げた脚を更に体に密着させ、重なる部分が深くなる
「小柳っ‥僕イキそうっ‥お前は?」
「んっ、んんっ‥‥聞く、なっ‥そんな‥ぁっ‥」
「イク?‥一緒にイきたいっ‥ねぇ、小柳っ」
「もっ、い‥‥ぃくっ!‥‥あぁっ‥はぁっ‥‥」
「僕もっ‥‥うっ、あっ‥小柳っ‥‥‥あっ‥‥」
小柳の締め付けが全部僕を持って行った
ずっと中に居たいけど、辛かったら大変だと思いゆっくりと抜いていく
「あ、んっ‥‥んんっ‥」
僕が居なくなった後、少しだけ緩くなりヒクヒクしているそこを見て、また身体が反応している
でも小柳の疲れ様が手に取るように分かる
僕は我慢して立ち上がった
星導がニヤつきながら僕らを見ている
「全く、カゲツに甘いんだから。俺にだったら絶対『イク』なんて言ってくれないでしょうね」
「‥‥‥」
黙って星導を睨む小柳
僕がそんな小柳を見つめると‥
「‥早くシャワー浴びて来い。風邪引くだろ」
小柳の一言で僕はここに来た目的を思い出したんだ
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