番外編21 『真面目組の執事が依頼で不在!!不真面目組の執事はやりたい放題?』中編
『これが今のデビルズパレスの様子です。』
『どれどれ…。』
執事達が水晶を見つめる。
『はぁ、はぁ…っ。もう、無理……っ。』
倒れそうになった時、ルカスにお姫様抱っこされる。
『ふふっ。捕まえました♪』
『はぁ、はぁ、ルカス…っ。』
『すみません、私も一緒になって追いかけてしまいました。部屋で休みましょうね。』
『っ…。』
(走り過ぎて…力が出ない…。)
ドサッ。
ルカスのベットに寝かせられる。
『しー…。ふふ、大人しくしていて下さいね。』
ルカスは私の服のリボンを緩める。
シュルっ。
『縛り付けられて苦しいでしょう?』
『っ、ルカス……っ。』
『ルカスさんっ!?あの人は何をして……っ。』
『『……。』』
『あ、あの、ベリアンさん?ミヤジさん?落ち着いてください。』
『ふふ、私は落ち着いていますよ。』
『あぁ。私もだ。』
『武器を構えて今すぐにでも帰ろうとしてる人が何言ってるんですか!』
『やばい、古参組の2人がキレてる。』
『ん?3階執事部屋に他に誰か来たみたい。』
『あー!ルカスさん抜け駆けっすよ!』
『へぇ、自室に行くとは中々やりますね。』
『ボスキとアモンじゃないか!あいつ主様に何を…っ。』
『顔が熱いっすね。走りすぎたんスか?』
『主様が俺達から逃げられるわけないだろ?』
『っ、アモン、ボスキ…っ。』
『火照ってる主様も可愛いっすね…。』
『今は好きなだけ休め。』
2人は私の頭を撫でる。
『ハウレス、ハウレスっ!落ち着いて!』
『離せフェネス!アイツらを生かしておけない!』
『みなさん荒れてますね…。』
『すみませんエルヴィラ様、皆さん主様のことになるとこうなるのです。』
『ナックさんは落ち着いていますね。』
『えぇ、ルカスさんがこうなのはいつも通りですし…私はラムリが何かしでかさない限り落ち着いて…』
パリーンっ!!
『あ、やば。ジャグリングしてたら吹っ飛んで窓ガラス割っちゃった…まぁ、ナック見てないしいっか。』
『いいわけないでしょう!修理代を割かないといけなくなるじゃないですか!あぁ今すぐ帰って屋敷の帳簿に追加しないと…。ラムリ!お給金から天引きですからね!!』
『バスティンも今のところ大丈夫そうだな。』
『多分あの中では一番まともなのでは…?』
『俺たちが心配なのはハナマルさんだけかな。』
『ベレンも特に心配はないだろう。あいつが主に甘やかすのは今に始まったことじゃないからな。』
『少し落ち着きましたか?』
『うん…。鬼ごっこでみんなから逃げるなんてまず無理だよ…。』
(あ…なんか眠くなってきた…。)
私は疲れていたのか眠ってしまった。
『すぅ、すぅ…。』
『寝ちゃったっすね。』
『あぁ。寝顔可愛いな。』
『ふふ、しばらく寝かせておこうか。』
『そうっすね。あ、そろそろお昼ご飯の支度しないと…。』
『あぁ。バスティンと作るか。』
バタンっ。
『ふぅ。主様が寝たから3人とも離れたみたい。だけどもう手遅れかな……』
『ルカスさんには帰ったらマナー指導ですね♪』
『あぁ。模擬戦も挑もう。』
『アモンには強制訓練、ボスキには模擬戦でボコボコにしよう。』
『ふふ、ラムリ楽しんでいられるのも今のうちですよ。帰ったら覚悟しときなさい。』
『ハナマルさんが何もしない限り安心ですね。』
『はい!』
『えっと…確かここに…。』
『…なぁ、ユーハン、ハナマルさんが何か探してんだけど。』
『……。』
『あ、あった。ユーハンのあんまん。ふっ。次からは見つからない場所に隠しておくんだな。よし、ユーハンがいないからお酒も飲んじゃおっと。』
『(´ω`╬ )ゴゴゴゴゴゴォ』
『あ、あの、ユーハンさん…?』
『私がいないのをいいことにあんまんを探しあて、あまつさえ職務中にお酒を飲むなんて…相当私にしごかれたいんですね…っ。』
『やばい、もう冷静なのは俺達3人だけだ。』
『休憩は終わりですロノ君。早く終わらせて屋敷へ帰りましょう。』
ベリアンさんはニコッと微笑む。
『目が笑ってないですよ……。』
帰ったら覚えておいて下さいね……♪
真面目組の一部がそう心に決めた。
次回
不真面目組、死す…っ!
後編へ続く!