「さぁ、寝転んで?」
「ん」
「ふふ、かーわいい♡」
自分の愛猫をなでるような優しい手つきで僕のおなかのあたりをなでてくる。
「ん、」
その手つきがあまりにくすぐったくて思わず声が出る。
「どうしたんですか?もしかして、感じちゃったんですか?」
少しにやにやしながら半笑いでそんなことを聞いてくるるぅと君に少し負けた気がしてイラっとした。
「別に、感じてないし。くすぐったかっただけ」
そう冷たく言い放つとるぅと君の口角がさらに上がった。
「知ってますかころちゃん。くすぐったいところは性感帯らしいですよ」
そう言って楽しそうに一通りおなかをなでた後僕の胸に手を伸ばしてくる。
「かわいい胸ですね。」
僕の胸についている小さな飾りを握ったり軽く引っ張ったり撫でてみたり少し甘噛みしたり舐めたりしていく。
あのるぅと君が僕の乳首をなめているその様子が少し面白くて今の状況も考えずに少し笑ってしまった。
「なんで笑うんですか」
少し顔をムッとしながらかわいらしくそう僕に聞いてきた。ここがどこかもわからない倉庫じゃなくて隣に莉犬君の死体がなければ、僕たちは初夜を過ごしている初々しい恋人同士に見えるのだろうか。
この状況に少し興奮している僕はおかしいのだろうか。人をいじめて、周りにいる人はみんな自分の金目当て、高校になってからは落ちこぼれと称され周りからひどい対応をとられた。親から感じる視線は僕を見ていなかったように感じる。彼らが見ていたのは僕のスペックだ、お父さんとお母さんの息子というそのスペックを大切にしていたのだ。愛されていたのは決して僕ではない。
それに比べてるぅと君は?僕のことを見てくれている。人を殺してまで、僕を誘拐してまで僕に愛を伝えてくれてる。
今までより居心地がいい。るぅと君からの愛がただただ気持ちがいい。
「ころちゃん?気持ちいですか?」
「うん、気持ちいよ」
「そうですか。ころちゃん以外とこっちの才能ありそうですね」
そんなことを言いながら僕の乳首を弄りまわし続けているるぅと君。僕もるぅと君を気持ちよくさせてあげないと。
「ん、るぅと君」
「なんですか?」
「僕ばっかり気持ちよくなってちゃ駄目だよ。るぅと君も気持ちよくなろ?」
「ふふ、積極的ですね」
るぅとside
ようやくか、と僕に甘えてきたころちゃんの頭をなでながら安心して一息つく。
「るぅと君、気持ちよくしてあげるから脱いで?」
上目遣いでそんな可愛いことを言ってくるころちゃん
「わかりました。じゃあお願いします」
ころちゃんが眠っている間にころちゃんに薬を盛っておいたのだ。
惚れ薬、なんてそんな非現実的なものではもちろんない。盛ったのは今日本で一番取り締まりが厳しいドラッグ通称IGA
IGAを吸収した人間は30分ほど深い眠りについた後急激に判断能力を低下させる。依存性、体への危害は全くないが脳への負担がでかいことで裏社会では有名、効果は24時間ほどで切れる上に死体にこの薬が残ることはない。拷問なんてしなくてもこの薬を盛って質問すればみんな馬鹿みたいにしゃべる。情報を抜き取るだけ抜き取りあとは適当に殺せば警察は事故死や自殺と判断する。
と、薬の説明を皆様にしている間にころちゃんが僕の下着を脱がしていた。ころちゃんの体を先ほどまで触りまくっていたので僕の僕はもうこれでもかというほど激しく主張していた。そんな僕のと対面してころちゃんは少し怯えてしまったのだろうか
え、と少し声を漏らす。一瞬の戸惑いも薬のおかげかすぐに消え去りころちゃんは僕の僕を口の中に入れてしまった。
「きもひい?」
気持ちよくないわけないだろう。自分の好きな人がフェラしてくれているのだから
「気持ちいです。でも少しぎこちないですね」
「いっしょうけんめいやってるよ」
そんなことを言いながら僕の息子を口いっぱいにほおばるころちゃんが本当にかわいくてしかたがない。
「あ、そろそろ出ます。飲んでくれますよね?」
「うん、らして」
ビュルルルという擬音が本当につきそうなほど勢いよくでた。ころちゃんもごくっとしっかり飲んでくれた。
さて、そろそろ薬も切れてくる時間かな。
「ころちゃん、この水で少し口の中洗ってください」
そう言って僕は睡眠剤入りの水をころちゃんに渡す。
ありがとうと言いながらころちゃんは水を一口、二口と飲んだ。水を飲んで数分でころちゃんはぐっすり眠ってしまった。
即効性の薬とはいえ、こんなにも聞くの早いのかと独り言をつぶやくと後ろから自慢げな声でそりゃそうですよと返事をしてくる。
「なんせ俺が直々に調合した薬だよ?るぅちゃん。これは貸しね」
そう、莉犬は僕とグルである。莉犬は確かに邪魔だったがそれ以上に莉犬には一緒に行動する利点があったのだ。
一つは莉犬はころちゃんとそこそこ仲が良かったということ。二つは莉犬の親は医者だということ。三つは莉犬には薬を調合することができること。そう、IGAの製作者は莉犬である。僕がころちゃんのことが好きだということを察した莉犬は僕にこの薬を渡して今回の作戦のことを話してきたのだ。
まず、身長もろもろを含めた莉犬と骨格が似ている人を探し殺害、莉犬の親が一人で莉犬そっくりに整形、そしてころちゃんの横にあたかも莉犬かのように転がしておく。そして莉犬の薬と莉犬の死で極限まで判断力が下がったころちゃんをゆっくり愛でていくという作戦だ。
「さて、これからころちゃんを家に運ぶんでしょ?」
「そうですね、薬の効果もそろそろ切れますし、叫ばれても大丈夫なところに連れていきます」
「俺が提案した作戦だけどさ、最初から家に連れ込むのじゃダメだったの?」
「こっちの方が雰囲気でるじゃないですか。それに家の中であいつの血を垂れ流しにするのはちょっと」
「ま、それもそうか。まぁあの死体は俺たちで処理しとくから先に帰っといて」
「ありがとうございます」
「言っとくけど、たぶん薬が切れたらさっきとは別人レベルで拒絶してくるよ?」
「まぁ、それも一つの楽しみなので、さっきのじゃ少し味気なかったですし」
「ふーん、やっぱ変わってんね」
「莉犬には言われたくないです」
「ま、なんでもいいんだけど、約束通り今度ヤろうね」
「はい、約束は守ります」
莉犬と一通り話した後ころちゃんを抱っこして外に停めてある使いの車に乗り込む。
「坊ちゃん、かわいい恋人ですね」
「ん?あぁ、かわいいでしょ。僕の自慢の恋人」
「へぇ、男には見えませんね。肌も白いし」
「いいから、早く出して」
「はい」
こいつ、今ころちゃんに欲情したな?
「つきました」
ころちゃんの寝顔を眺めているといつのまにか家についていた。
「あぁ、ありがとう。君、今日でクビね。今までありがとう」
僕がそう言い放つと使いは困惑した様子で訪ねてきた。
「ま、まってください坊ちゃん。今なんと」
「同じこと二回言わせないでください。あぁ、あと今日見たことは内緒でお願いしますね」
「ま、まってください!俺にも家族がいるんです!!クビだけはどうか」
「へぇ、仕事をもたない哀れな男が家庭にいるのは確かにかわいそうですね」
「ですよね、だからチャンスをください」
「わかりました、家族のためですもんね、僕にも愛する家族ができたのでその気持ち、痛いほどわかります」
「るぅと様、、!!」
そうやって希望に目を光らせている一人男の額にそっと銃口を向けた
「へ、」
バンッ!!と鼓膜が破れそうなほど大きな音を立て男の額に大きな穴ができた。
「よかったですね、これで家庭から哀れな男が一人消えましたよ」
第三話 狂人と人狼 2日目続
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