テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
QuizKnockの活動の中で、二人が密かに「付き合っている」ことを知る者はいない。 収録の合間や打ち合わせで見せる信頼関係は、周囲には単なる「仲の良い先輩後輩」にしか映っていなかった。けれど、一度二人きりになれば、その空気は一変する。
(場所:収録後の誰もいない楽屋)
trsk「え、……何、問……? どうしたの……?」
いつもの、少し語尾の伸びるふわふわとした柔らかな声。
資料を整理していた鶴崎が、不意に背後から迫った問に首を傾げる。驚きに目を丸くする鶴崎の返事を聞く前に、問の両掌が、鶴崎の両耳を外側から力強く、完璧に塞いだ。
trsk「え、……っ、……、……っ」
外界の音が、一瞬にして消え去った。
視界が揺れ、自分が発した短い悲鳴さえもが、自分の頭蓋骨の中で奇妙に反響する。 逃げ場を失った鶴崎の前に、痩せ型だが鋭い眼差しをした恋人――問が、その距離をゼロにした。
trsk「んむ……っ、……ん、……っ」
強引に重ねられた唇。 視覚と聴覚を奪われた鶴崎にとって、世界は問の体温と、強引に押し込まれてくる熱い舌だけになった。
耳を塞がれているせいで、逃げ場を失った音が脳内で異常なほど増幅される。 二人の舌が絡み合い、粘膜が擦れる生々しく湿った水音。
(……じゅ、……ちゅう、っ…………)
自分の口の中から響くその音が、まるで直接脳をかき混ぜるようにドクドクと響き渡る。
音から逃げようと首を振っても、問の手がそれを許さない。 脳に直接叩き込まれる卑猥な残響は、脊髄を伝って真っ直ぐに下腹部へと突き抜けた。
trsk(お腹の、奥が……、……あぁ、……っ)
きゅぅ、と絞られるように内臓が疼く。 がっしりとした体格の鶴崎だが、じくじくと脈打つような熱い痺れには抗えず、無意識に膝を擦り合わせた。
やがて、塞がれていた掌がゆっくりと離れる。 その瞬間、堰を切ったように鶴崎の呼吸が溢れ出した。
trsk「はっ、……ぁ、……ふ、……っ、……んっ……」
壁に背を預けたまま、鶴崎は肩を大きく上下させて激しく息を乱している。
しっかりとしたその肩が、呼吸のたびに大きく揺れ、上気した肌が色っぽいラインを描いている。
頬は耳の付け根まで真っ赤に染まり、潤んだ瞳は焦点が合わないまま、熱に浮かされて蕩けきっていた。
その、あまりにも無防備な姿を至近距離で見つめた瞬間、問の中で何かが音を立てて千切れた。
mon「……鶴崎。そんな顔して……許してもらえると思わないで」
問の声は低く、独占欲を孕んで飢えている。
痩せ型の問が、自分よりがっしりとした体格の恋人を、その熱量だけで完全に圧倒している。
年上の彼が、自分の与えた刺激だけでここまで「壊れて」いる事実。
mon「……もう無理。我慢しろっていう方がおかしいだろ」
問は、震える鶴崎の腰を、逃がさないように強引に引き寄せた。
鶴崎のお腹の底の疼きに、問の猛った熱が直接押し付けられる。
trsk「っあ、……、……問、……あ、……ぁ……!」
再び塞がれた唇。 今度は音を遮る必要などなかった。 鶴崎の疼く体の芯へ、問はさらに深く、容赦のない熱を叩き込んでいった。
(その頃、廊下にて)
ini「あー、資料楽屋に忘れたわ……。伊沢さんに怒られちゃうな」
乾がのんきに楽屋のドアノブに手をかけた、その時だった。
trsk「…………っ、……あ、……、……あぁ、……っ!!」
ドアの隙間から漏れ聞こえてきたのは、聞いたこともないような鶴崎の、熱を帯びた高い喘ぎ声。 そして、何かがぶつかり合う音と、問の、低く威圧的な吐息。
ini「…………っえ?」
乾はドアノブを掴んだまま、石のように固まった。
顔が急速に、そして耳まで真っ赤に染まっていく。
ini「……う、うわ…………マジかよ…………あの二人、マジかよ…………」
中から聞こえるあまりに生々しい「音」に、乾は膝の力が抜け、そのままその場にヘナヘナと座り込んでしまった。
吹っ飛ぶほどの衝撃。 乾は音を立てないように、這うようにしてその場から逃げ出した。
(おわり)