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みんなお久ーーーーーーーーー!!!!
更新遅れてすんません!
んじゃはい本編!
Mafioso視点
部下に連れ出され、聞かされた話は、衝撃的でそれでもよくあるような話だった。
そりゃあそうだ。路地裏に住み着くような輩は
大抵、まともな生活を送れない。
生きるためにどんな事でもしなければならない。
特にChanceは見た目がいい。それに最初からあんな格好をしていたわけじゃないんだから、きっと……。いや、想像する必要はない。無駄に嫌になるだけだ。
ca「…ボス…?」
m「…あぁ。なんだ?」
ca「少々険しい顔をなさってますが…」
m「…いや。大丈夫だ。」
分かってはいる。けど、認められなかった。
嘘であって欲しかった。
今まで自分を修羅の道を歩んできた者と思っていた。
だからどんな痛みも感じない…そう思っていた
…それは、本当に傲慢な考えだった。
部下が去った後も、立てるか不安になるほど視界が眩んだ。
自分の事ではないのに、どうしてこうも…胸が締め付けられるのか
答えは罪悪感…そう言ってしまえば簡単だが、どうにもそんな簡単なものじゃない気もする
ほとんど体重をかけるように扉を開けば、再びChanceがベットの上で眠っていた
顔を覗けば、ほんの少し…段ボール製のサングラスが湿っている気がした
これからどうするべきか。
部下達には上手く誤魔化せてる上、Chanceを生かすことに協力的なのはいい。
ただ、部下達にとってChanceは憎しみの対象のはずだ。なのにもかかわらず…どうしてあれほど……。忠誠心…だけなのか?
何か裏がある気が……
まぁ、そこはいい。今考えることじゃない
問題はChanceだ。…そうだ。
梅毒…確かエイズとかと違って治療自体は可能だったはず。…なら、治る見込みはある
だが、治療して、完治して…そうしたらどうする?
自分のせいで、恐らくChanceはもう一人で人間らしい生活を送ることは難しいだろう
だからといって、自分の側で管理するのも、また…違う話だ。
うまく社会復帰させて、自分の下で働いて貰うのも手だろう。だが、賞金事件の事がある。
いつかは離れてもらわないと、なにかいざこざが起きる可能性も十分ある。
かといって表世界に放つことができるかというと……Chanceの性格も相まって、ほぼ不可能だ
改めて、過去の自分の愚かさを感じた
Chanceの隣で横になり、そのこけた顔を見つめる。それでも、先程と比べて落ち着いた呼吸は、現状が少しでもマシになった事を示していた。…そんな気がした
次の日
砂漠にいるような暑苦しさに、思わず目が覚めた
窓の外はまだ暗く、時計を見れば、短針は4の数字にギリギリ届かないくらいだった。
ふと、脇腹にかすかな痛みを感じた。
そこを見れば、まだ眠っているはずのChanceが、また呼吸を乱し、もがくように腕に力がこもっていた。
また熱が酷くなっているのか、身体もかなり熱い。
そっと腕を離し、近くにあったペットボトルを取り出した
昨日、何度か飲ませはしたが、幸いにも水はまだ少しだけ残っていた
水を飲ませるため、Chanceを起こそうとしたが、寝ぼけているのか…或いは熱のせいか、目を覚ますと同時に、吐き出し始めた。
昨日…いや、しばらく食品を食べていなかったのか、口から出てくるのは水だけだった。
だが、まずい状況ではあった。このままでは脱水症状が起こってしまう。…いや、もしかしたらもうなっているのかもしれない
水の入ったペットボトルをどかし、Chanceを抱えて部屋を出た
記憶が正しければ、こういう時に水を飲ませるのは逆効果だったからだ。
経口補水液を取り出すため、キッチンへ向かう最中に、水を吐き出しながらもうわ言のようにChanceが話しかけてきた
c「ゔッ…、ぉ゙ぇ゙……ッ……はァッ……、Mafi…oso…」
m「……?」
c「…ごめ…ん…なさ……ッ…ヒュッ……」
c「殺…さ……なぃ゙…で………うぐッ……ぉ゙……」
そのまま重力に従ってChanceの服と口元が水で染みて、溢れそうになった頃、ようやくキッチンに着いた。
冷蔵庫を漁り、なんとか見つけた一本のペットボトルを飲ませようとした。
だが、脱力しているのか、ペットボトルを持つことすらできず、掴むのが精いっぱいのようだった
c「ごぇ゙……うぷッ……ごめん…なさ……」
m「無理に喋るな。飲むことに集中しろ」
そうは言ったが、Chanceの手は震え、そのままペットボトルを倒してしまった。
幸い、すぐに掴めたので、全て溢れることはなかったが、Chanceが自力で飲むことは難しそうだった。
…とはいえ、昨日こちらの涙を舐め取る事は出来ていたから、完全に飲むことができない訳じゃない。掴んでいたペットボトルを口に含み、Chanceの顎を掴んだ
c「ごぷッ……ゔッ…ん゙ゥ…!」
少量ずつ口移しで流し込んでも、全ては入り切らず、外へ溢れた。
だから一度だけではなく、何回も繰り返した
流し込まれる感覚は苦痛なのか、次第に肩にしがみつき、呼吸は小さくなった
c「かはッ……けほっ……はぁ……ぁ゙」
m「…大丈夫か?」
c「……あぁ…」
数分が経過して、ペットボトルの中身がなくなった頃、Chanceはようやく落ち着きを取り戻した
それでもまだ体の熱は酷かったので、解熱剤を取り出して飲ませた
m「…数分程度で効果が出るはずだ」
c「……そう…か」
c「なんで……俺なんかにここまで…」
m「……言っただろう。身体で返して貰うと 」
m「お前はもう、俺の所有物なんだ。だから、俺の好きにさせてもらう」
c「……………」
m「今は……ただ、楽にしていろ」
m「何かあったらすぐに言え。」
c「…分かった」
Chanceの口元を拭い、再び部屋に戻ろうと時計を見れば、短針は4を通過していた
服を脱がし、自分の部屋着を着せた
少し大きめだが、変わりとしては申し分なく、ほんの少しの睡眠に問題は全くなかった
…だが、かなり動いたからか中々眠れず、虚ろな目をしたChanceとしばらく見つめ合った
そこに会話は生まれない
ぼーっと時間が過ぎるのを感じて、体感1時間ほどで窓を覗けば、太陽が真上近くまで昇っていた
m「……しまった。寝坊したか」
なんとなく重くなった身体を起こし、部屋を出ようと扉に手を置くと同時に勢いよく扉が開き、その勢いで扉にぶつかってしまった
s「bossー!いますかー!?」
m「……ここだ。」
s「え?boss!?」
m「…ノックぐらいしてから開けろ……」
扉を開けたのはSoldierだったようだ。
軽く脳震盪を起こしてしまいそうな状態に、怒りが沸いたが、軽く埃を払って落ち着かせた
m「今、何時だ?」
s「大体…11時くらいです」
m「…そうか。…」
寝坊した分、仕事に取り組むのが遅くなってしまった。かといって今から執務室に閉じ籠もっていても、Chanceの事が少し心配だ。
……連れて行くか
c「ん…?え?」
s「え?ちょ、どこ行くんですか!?」
m「仕事しにいくだけだ。あぁ、そうだ。簡易的なものでいいから、朝食を持ってきて欲しい。」
s「ええ…?はい。あ、あとboss」
m「なんだ?」
s「F区での動きについて…」
m「そいつもまとめてやる。12時頃に指示を出すから待ってろ」
s「……はい」
c「…あー、Mafioso…」
m「なんだ?」
c「仕事って…何を、するんだ?」
m「別に、書類関係や動向の指示ぐらいだ」
c「そっ……か…」
何かに安心したのか、急にChanceの身体が脱力した。持ちづらいので抱え直し、聞いた
m「何を想像していたんだ?」
c「…あ……いや、……特に…」
m「…そうか。」
執務室に入れば、山積みとなった書類が目に入った。
昨日残していた分に、今日の分。
少しだけ嫌気がさしたが、仕方がない。
仕事に取り掛かろう
…だが、一つ問題があった
Chanceをどこに置くか。
適当に居座らせても、別に興味本位で荒らすような事はしないだろうが、落ち着かない。
突然倒れられたりでもしたら特にだ。
…………どうするか…
c「…えーと?Mafioso?」
m「なんだ?」
c「ここで、あってるのか?俺のポジション…」
m「大丈夫だ。そこで大人しくしていろ」
少し考えて、膝の上に乗せることにした。
さほど座高が高いわけでもないので、そこまで支障もない。書類の中が見られようと、今のChanceには何もできないだろうからそういう問題だってない。
温かいぬくもりが、ほんの少しだけ心地いい。
仕事で癒しを感じるのは久しぶりだった。
仕事を始めて数分後、ノック音が響いた
cons「boss?いますか?」
m「…あぁいる。入ってこい」
cons「失礼します。朝食を…」
突然部下が固まり、まじまじとこちらの方をなんとも言えない顔で見つめてくる
m「…?。どうかしたのか?」
cons「あ、いや……。…何でもないです!大丈夫です!」
m「……そうか」
cons「ちょ、朝食…ここに置いておきますので!何かあったら呼んで下さい!失礼しました!」
逃げるように部屋を出る部下。一体何があったんだ?まぁ、後で聞けばいいだろう
軽食のような朝食を掴み、一口食べる。
下を向くと、Chanceがじっと見つめていたので、他のものを持たせた。
キラキラとした目で、それをじっと見つめるが、中々食べ始めない
c「………」
m「どうした?」
c「これ…食べて、いいのか?」
m「あぁ…?お前のものだからな」
c「…本当に?」
m「いいから食べろ」
c「……〜〜〜ッ…カブッ!…!!!」
一口を大きく味わうと、すぐにがっついて、あっという間に渡したものはなくなっていった。
そういえば、まだ何も食べさせていなかったものな…
m「まだある。食えるだけ食え」
c「こ、こんなに…?本当に?」
m「あぁ。」
一つ掴んで渡せば手に取る前に喰らいつき、指を巻き込んだ
m「い゙ッ………」
c「…!…あ……ちがッ……ごめんなさい…!わざとじゃ…!」
m「…別にいい。」
噛む力は、勢いは強いものの、力そのものは弱かった。だから痛みもほとんどない。
それよりも、犬のように手に齧り付く様子が面白くて、もう一つ取り出し、まだ口元へ寄せた
m「食え」
c「……あ…ハムッ」
また指に噛みつくことを恐れたのか、恐る恐ると、小さい一口で食べ始めた。
これはこれでいい。本当に、子犬のようだ。
何だかんだ皿に積み上がった半分ほどの量を食べ、Chanceは少し腹を抑えながら一息ついていた。
てっきり、全て食べるんじゃないかと思ったが、よく思い出してみれば、あの医者は食事を少しずつ与えるように言っていた。
まぁ、本人が幸せそうだしいいか。
食べ終わった皿を退けて、仕事に取り掛かる
書類を1枚取り出すとカジノの情報が出てきた
…俺とChanceが出会い、事件を起こしたあのカジノだ
あそこで借金を抱えるものが大勢いる中、Chanceは数少ない成功者となっていた。
だからこそ興味を惹かれ、同時に邪魔な存在でもあった
もはやその記憶は、トラウマに変わりそうだった
コメント
2件
あぁぁほんとに好きです!!書き方もストーリーも好みです!!。ありがとうございます😭