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「で、これからどうするんだ?」
体育館に逃げ込んだ一同は鼬の声で我に返った。
「どうする…と言っても、あのバケモン相手に何ができるか…」
まんじゅうも皆も現実的に考え、勝算が無いことを十分に理解していた。
いぬいぬこは体育館内を物色している。かつて臨時の避難場所として機能していたであろうこの場所も、
人の気配はなく、大量の段ボールと毛布、乾いた血痕だけが残されている。
イッサは先程の戦闘で損傷してしまった 11 を見ていた。
「左腕は直せそうにないね…錬金術で作ろうにも構造が複雑過ぎる…」
細かな損傷は錬金術で埋められたが、欠損部位の修復は難しそうだ。
「錬金術じゃ、複雑な構造物は作れないのか…」
錬金術とて万能では無いようだ。
「ねぇー!こっち!come on〜!」
唐突にいぬいぬこが皆を呼び集めた。
「どうしたの?なにか見つけたの?」
イッサの質問に嬉々とした様子でいぬいぬこが足元のアタッシュケースを持ち上げる。
埃を被ったそれを開けてみると、
「なっ!!!」「これって!」「まじかよw」
皆が驚く中、鼬が食い付いた。
「S&W M&P9だ…それに他にも、FNX-45に、デザートイーグル、これはGlock…37かな?」
「すげぇ!これがあればワンチャン勝てるんじゃね!」まんじゅうも期待に満ちた声をあげる。
ケースの中には数丁の拳銃と銃弾が入っていた。
「なんか一つおかしなのあるが…」
いぬいぬこが一丁取り出す。
「これは…え?何?マガジンおかしくね?」
鼬も困惑するが、11 が回答した。
「形状から見てFN P50でしょう。P90と同一のマガジンを採用するいわゆる珍銃です。」
「珍銃かよwwwこんな状況で珍銃とか言われても困るんだが。」
まんじゅうがP50をまじまじと見つめながら苦笑する。
「まあ、弾が入るなら使えないことはないでしょ?」
イッサは興味津々にP50を見つめている、
「じゃあ、イッサさんはP50でwww」
「えー!www」
まんじゅうは冗談混じりに言いつつも本気のようだ。
「じゃあ俺はM&P9で、」鼬もしれっと銃を選ぶ。
「あ、ずるい!俺これ!」まんじゅうも慌ててGlock37を手に取る。
「私はこちらを、」 11 はデザートイーグルを選んだ。
「もーひとつしか余ってないじゃーんwまぁ最初からこれが良かったが、」
いぬいぬこはFNX-45を手に取った。
都合よく銃を手にした一同は再び異形に立ち向かう。甲殻持ちの異形に通用するのかはわからないが、殺るしか無いだろう。
次回:爆散