🔞です。苦手な方はお控えください。
『』叶
「」葛葉
叶side
葛葉は眠りが深い。人間と魔族の違いなのかもしれないが、よっぽどのことがないと本当に起きない。
隣で寝ていて、僕がトイレに起きる時も、マットレスの振動ではもちろん、多少の声掛けでも起きない。
朝も僕の方が早く目覚めた時、よく葛葉のほっぺをつんつんしたり、頭を撫でたりするが、やはり起きない。
だから逆に言うと、朝起こすとき大変なんだけど。
今夜も僕は作業が残っていたので先に葛葉に寝ておくよう声をかける。
『葛葉、僕もうちょっとこれやってから寝るから、先寝ときな?』
「・・どんくらいで終わんの?」
『うーん、わりとかかる、1時間はかかるから寝ときな?』
「・・じゃあここで寝る」
『風邪引くからだめだって、後でちゃんと行くから』
「やだ」
葛葉はそう言うものの、立ち上がって僕の部屋を出る。
寝室に行ってくれたかなと思っていたら、ドアが開き、毛布を引きずった葛葉がソファでちっちゃく丸まって毛布にくるまってしまった。
『・・もう。』
「大丈夫、寝ないから」
『葛葉すぐ寝ちゃうじゃん』
「んなことねーよ」
『そんなことあるじゃん』
「・・・」
『葛葉?』くるっ
「・・スースー」
『・・ほらもう、、秒じゃん』
まったく、頑固なんだからもう。
・・それにしてもなんで今日はこんなに1人で寝たがらないんだ?
こういうことも無いわけではないが、普段はわりと先にベッドに入って僕を待っている間に寝落ちしてしまってることが多いのに。
僕の部屋のこんなソファで寝るなんて、寝心地も悪いし何より部屋も明るいから寝にくいだろうに。
可愛いっちゃ可愛いけど、どうしたんだろう、、まぁ気分なのかな。
僕はあまり気にせず作業に没頭する。
小一時間ほど経っただろうか。
振り返るとソファで狭そうに丸まりながらスースーと寝息を立てている葛葉。
『・・さすがに寝かせた方がいいな』
僕は立ち上がり、葛葉の肩をたたく。
『葛葉?』
「・・・」
『葛葉、ベッド行きな?体痛くなるよ?』
「・・・」
・・ダメだ、全く起きない。
僕も葛葉との付き合いが長くなってきたのでわかる。こうなると本当に起きないのだ。
『・・しょうがないな』
僕はつぶやき、毛布ごと葛葉をお姫様抱っこし、寝室に運ぶ。
こんなに動かされているのに本当に起きない葛葉。
寝室のベッドに葛葉を寝かせ、しっかり布団をかけて僕はまた自室に戻る。
まだ作業が残っているし、なんだか今日は集中できる気がする。もうちょっと頑張ろう。
そう思いまたパソコンに向かう。
(1時間後)
・・よし、こんなもんでいいかな
そう思った時だった。
カチャ
急に自室のドアが開いた音がして思わず咄嗟に振り向く。
そこにはまた毛布を引きずりながらドアから顔を出す葛葉。
『・・葛葉?!どうしたの、、』
僕がそう声をかけると、葛葉はよたよた部屋に入ってくる。
「・・なんで追い出すんだよぉ」
目をこすりながら頼りない声でそう言う葛葉。
『だって風邪引いちゃうし、身体痛くなるよ?』
半分呆れて僕はそう言う。
「・・んだもん」
『葛葉、なんて?』
「・・だってこえーんだもん」
『・・え?』
「さっき、ホラー、、見ちゃったし」
・・あぁ。
そう言えば夕食後にテレビでやってたホラー番組を見たな。
僕は携帯いじりながら横目で見てたけど、葛葉は結構がっつり見てびくっとしてたっけ、、
『・・お前怖いの?』
少し笑いそうになりながら葛葉の方を見る。
「・・だってあれ寝室だったじゃん、バケオ出てきたの」
と言いながら俯く葛葉。
・・葛葉が見ようって言ってつけてたのに。
なんだこいつ、可愛いな。
『わかったわかった、僕ももう終わったから一緒に行こうw』
僕は笑いを隠しきれていなかったが葛葉は珍しくいじけてこない。僕の服の裾をつかんで大人しくついてくる。
『・・葛葉、僕トイレ行くから』
そう言っても裾を離さない葛葉。
『葛葉、お願いだからさすがに外で待ってて』
そう言い葛葉をトイレのドアの前に立たせ、ドアを閉める。
こうしている間に先に寝室に行っているだろう。
そう思っていた。
ドアを開けるとさっきと全く同じ姿勢で立ったままの葛葉。
『・・・』
僕はもはや呆気に取られながら、背中にくっついてくる葛葉を引き連れて洗面台で手を洗い、キッチンで水を飲んで寝室に入る。
『・・葛葉、ほら』
そう言い、僕がベッドに寝転ぶと葛葉も隣に寝転ぶ。
『おやすみ、葛葉』
そう声をかけると
「ん」
と言いながらも今度は葛葉の手が僕の毛布の中に入ってくる。
寂しいのかなと思い、布団の中で恋人繋ぎをして葛葉の手をきゅっと軽く握る。
しばらくお互い仰向けでそうしていたが、今度は葛葉自身が僕の毛布に入ってくる。
『・・葛葉?』
葛葉は何も言わずに繋いでいた僕の手を自身の方に伸ばして、今度は自分の頭を乗せて僕にしがみつく。
『・・お前可愛いねぇ』
僕が茶化すと
「・・うっさい、朝までこうしてないと許さない」
『はいはい、わかったよ』
笑いながら葛葉を抱きしめ、頭をぽんぽんしているとようやくスースー寝息を立て始める葛葉。
僕もその寝息を聞きながら目を閉じた。
葛葉side
「・・ん」
暗い部屋の中、目を覚ます。
叶はと言うとちゃんと俺の頭を抱えるように抱きしめたまま寝ている。
あ、そうか、寝る前叶に、、
いろいろ思い出していると昨日見たホラー映画のシーンが頭をよぎる。
思わずぎゅっと目を瞑り叶の胸に顔を押し付ける。叶はスースーと寝息を立てて熟睡している。
しばらくそうして目を強く瞑っていたが、頭の中には嫌なシーンが繰り返され、だんだん背筋が寒くなってくる。叶に抱きしめられているのに、背中がガラ空きな様な気がして、目はどんどん醒めてしまう。
・・くそっ、なんでこんな時に寝れねーんだよ、、
起きてしまった自分に腹立たしくなる。
・・こーなったら他のこと考えるしかねぇな。
俺は叶の腕からそーっと抜け出し、うつぶせで両肘をついてスマホをいじる。
叶を起こしてしまわないように少しベッドの端に寄ってみたが、やっぱり怖くてまた真ん中に戻ってしまう。
画面のライトで寝ている叶の顔が少し明るく照らされる。
・・キレーな顔。
改めて叶の顔をまじまじと見つめる。白い肌に女みたいに長いまつ毛、サラサラの髪が無造作に顔にかかり、妙に色っぽく見える。
叶は熟睡しており、指でほっぺをつんつんとつついても全く起きる気配がない。
ちょっと前までずっと作業してたんだ、多少のことじゃ起きねぇだろう。
そう思い、思い切って自分の顔を叶の顔に近づける。
叶の寝息を感じるまでに近づけると、偶発的に唇同士が軽く触れた。
・・やわらかっ
一瞬感じた感触に驚く。
叶は全く起きる様子がない。
・・いいだろ、ちょっとくらい。
俺は今度は意図的に触れるだけの短いキスを繰り返す。
叶の唇の感触がどうも気持ちよくてつい夢中になってしまう。
ガシッ
突然後頭部を押さえつけられたかと思うと、下にある叶の目がパチッと開き、舌をねじ込んでくる。
「へっ?、、んっ、、んんっ、、かなっ、、え、、」
ものすごい力で頭を押さえつけられ離れる事もできず叶の深いキスを受け入れるしかない俺。
だんだん頭がぼーっとしてくる。
『・・葛葉、誘ってんの?可愛いじゃん』
「ちがっ、、」
『・・自分からちゅーしといて何言ってんの?』
叶に少し低い声でそう言われ、あまりにも図星で何も言えなくなる。
ふと、自身の太ももの下になにかかたいものを感じる。
「お前、、これ、、」
『当たり前じゃん、興奮するでしょこんなん』
叶は自分のモノを俺の足に下から押し付けながら足を俺の腰に絡めてくる。
俺は叶の手と足で完全に押さえつけられ、叶の上で動けなくなっていた。
『・・ねぇ、もっと、しよ?』
そう言い叶は怪しく笑うとぺろっと舌なめずりをした。
またキスされる、、、
そう思ったが叶は何もしてこない。
『・・葛葉からしてよ』
「はっ?!」
『葛葉から、ね?ちゅーして』
「・・むり、はずい」
『さっきまで僕の寝込み襲おうとしてたのに?』
「・・・」
叶は俺の下で余裕そうな笑みを浮かべ、俺の目を凝視する。
俺は目をぎゅっと瞑り、顔を近づける。
ガチッ
唇に痛みが走り思わず目を開けると叶が自身の口を押さえている。
どうやら勢いで俺の歯が叶の唇に当たり、叶の唇から少し血が滲んでいる。
「かなえっ!ごめn」
『・・ふふ、激しいのしたいんだ?』
「いや、、」
叶は俺が言い終わる前にまた俺の頭を自分に押し付けキスをする。これまでに無いくらい深く激しいキスに俺はついていくのが精一杯だった。
唾液がお互いの口から滴り落ち、その中にかすかに叶の血の味を感じる。
・・美味い。
吸血鬼の性でどうしてもそう思ってしまう。
俺はまただんだんと頭がぼーっとし息が荒くなってくる。
気づけば俺は叶の両手を押さえつけ、狂ったように叶にキスをしていた。
自分でも荒い息遣いになっていることがわかる。
ただもう俺は自分を抑えることができず、乱暴なキスを繰り返していた。
たぶん目からチャームも出てしまっているのだろう。目の前の叶もとろんとくだけた顔をし、抵抗してこない。
一度口を離したが、襲い来る衝動に逆らえず、今度は叶の白い首筋に噛み付く。吸血までしないように最後の理性でなんとか噛み跡だけに留める。
叶side
・・まずいな。
あろうことか葛葉に押さえつけられ、葛葉は僕の上でこれまでにないくらい興奮している。
・・血を味わったからだろうか?
目からハートのチャームを出しながら髪の毛も逆立てて、「ふーっ、ふーっ」と一心不乱に僕の口内を貪るような乱暴なキスを繰り返している。
普段なら力で負けるはずがないのに、チャームのせいで頭がぼーっとして力が入らない。
今度は僕の首筋にキスをし、そのまま歯で噛み跡を付ける葛葉。
カプっ
『・・っ!』
「ふーっ、、ふーっ、、かなえっ、かなえぇっ、、」
『くずは、、』
葛葉は一心不乱に僕の首筋を噛み続け、なにかに必死に耐えているようにも見える。
・・何とかしないと。
そう思った時、葛葉が僕の首に移動したことで、チャームを出している目が僕の視界から外れていることに気づく。少しだけ力をこめてみると普段通り力が入るのを感じる。
・・今だ。
ガリっ
「って!!!」
葛葉side
首に強烈な痛みが走り、思わず叶から離れる。
叶が俺の首筋をかなりの勢いで噛んだようだ。
その隙に叶はニヤッと笑いながら今度は俺を押し倒す。
『・・やってくれるじゃん』
叶はそう呟くと俺の着ていたTシャツを両手で左右に破り、露わになった俺の肌に舌を這わせる。
「あっ、かなえぇっ、、んあっ、、」
『・・かわいいよ、葛葉』
「やめっ、、んああっかなえっ、やだっ」
『んー?やじゃないでしょ』
叶side
ズボンの上から葛葉のモノを触ると、面白いくらい反応する葛葉。
『葛葉ぁ、どうしてほしい?』
「・・はやくっ、、、触ってっ、」
『・・お前可愛すぎ』
そう言い、葛葉の下着の中に手を突っ込むと腰を大きく跳ねあげ喘ぐ葛葉。
「んんあああっ、かなえっ、、あぁっ、気持ちぃ」
これまでに見た事ないほど興奮している葛葉を見て、僕の理性も働かなくなってくる。
・・・
気づけば僕は葛葉の細く白い腰を両手で掴み、葛葉の背中を見ながら自身の腰を何度も何度も葛葉に打ちつけていた。
「んおぉっああぁ!がなっえ”っ、死んじゃうっ、、死んじゃうからぁっ、、、」
『だいじょうぶ、気持ちよすぎて死ねないから』
「がっ、、うっ、ぐぅぅ、、うぐっ、、」
聞いたことの無い声が葛葉から聞こえ、葛葉は自身の体を支えていた両手を投げ出して、されるがままになっている。
今度は葛葉を仰向けにして責める。
「へーっ、へーっ、ぐぅっ、、あがっ、、」
葛葉の顔を見ると、舌を出してやや眼球を上転させながら喘いでいる。
全身で僕に感じている葛葉が愛しくて、僕はまた葛葉の首筋に歯を当て噛む。
葛葉は痛みにビクッと反応するものの、快楽からか涙目で口元はヨダレを垂らしながら笑みを浮かべている。
「・・かなえっ、、もっと、噛んで、、もっと、、」
『・・・ふふ、煽ってくれるね』
「もっと、噛んで、、、噛んでお前の、ものに、してっ、!」
『・・・っ!!・・おっまえ、、は本当に!お前はとっくに僕のもんだろ!!』
僕は欲望のままに葛葉の肩に噛みつきギリギリと歯型を残しながら達する。
目を開けると葛葉も何度目かわからない絶頂におそわれ、トんだようだ。
葛葉の首筋から肩に残る僕の噛み付いた歯型を見ながら、葛葉に噛まれた自身の首に軽い痛みを覚えた。僕の意識も限界で、そのまま目を閉じ眠りに落ちた。
(翌朝)
『・・ん』
「あ、叶」
愛しい声が聞こえ目を開ける。
横になったまま、気だるげだが優しい眼差しで僕を見つめる葛葉。
『・・葛葉、体大丈夫?』
「・・たぶん。・・てかこれなに」
そう言い、笑いながらびりびりに破れたTシャツを僕の目の前に持ってくる。
『・・・ごめん』
「いや、別にただの部屋着だしいいけど・・・てか俺昨日噛んだ?それ、、」
葛葉は僕の首筋にある複数の噛み跡を見て少し心配そうに聞く。
『噛んでた、けど血吸わないように?自分と戦ってたよなんか』
「あー、、悪い。前も思ったけど、叶の血さ、美味いし興奮すんだよ、、」
『・・そういうのあるんだ、なんかちょっと嬉しいかも』
「・・・お前、、これで喜ぶのやべーって」
『ちなみに僕もめっちゃ噛んだけど』
「え」
『葛葉が噛んで噛んでって言うもんだから』
「は」
『ほら、鏡見てきなよ』
そう言うとおずおずと起き上がりベッドを出ていく葛葉。僕も起き上がり葛葉に着いていく。
「・・・」
『ね?』
葛葉は鏡越しに自身の首から肩にかけて人間の歯型がいくつもくっきりついているのを見て呆然としている。
「・・俺そんなこと言った?」
『言ってた』
「・・まじ?」
『うん、だって僕キスマークはよくつけるけど、こんな歯型が残るような噛み方しないでしょ、普段』
「・・・」
『葛葉が欲しがるからやったんだよ』
「・・・」
しばらく葛葉は唖然としていたが、僕の言い分を理解したのか小さく頷く。
「・・バケオより叶の方がこえーわ」
『そんな僕にくっついてたのは誰だっけ?』
「・・・」
『ふふっ、、葛葉、お風呂入ろう?』
「・・そうだな」
(お風呂中)
「ってーー!!!!」
『葛葉、じっとしてって!』
「ねぇ石けんめっちゃしみるんだけど!!!」
『僕だってお前が噛んだとこめちゃくちゃ痛てーよ!!』
「『ふざけんな!!』」
「え?」
『え』
『こんなとこでハモんなくていいって』
「なぁキモい」
『しかもうるさいしww』
「まだ朝だって、まじ怒られるってww」
お互いにシャワーをかけながら風呂場で大笑いする僕たち。
・・身体はこんなに傷だらけなのに、こんなに幸せだなんて僕たちは病気なのかもしれない。
ドライヤーをしながら、僕はふとそう思い、思わず笑ってしまう。
「・・お前なに笑ってんの?」
『いや、こんな傷だらけでさ、こんな笑ってるって僕たちやばいなと思って』
「・・・まぁ、俺らがやばいのは前からだろ」
『・・そう?』
「そう」
『そうなんだ』
僕はあまりピンと来なかったが、葛葉がそう言うからきっとそうなんだろう。
こんな形の幸せもあるんだなと妙に納得した僕だった。
おしまい
コメント
4件
葛葉から甘えるの可愛い好き〜歯形良き🥰🥰😍😍