遅くなりましたん
もときしてん
ぴっぴっぴっ
目を開けると窓から光が差し込んでいた。
体にはいろいろな器具が張り巡らされていて起き上がることができなかった。
起きたことによって心臓の音が早まった。
横を向くと一つの手紙が置いてあった。
『 起きたらナースコールおしてください。 』
敬語で普段のわかいからは出てこないような言葉だが
この字は確実にわかいだった。
長年の付き合いだからわかる。
何とかナースコールを押して白い天井を眺める。
数分経つとバタバタとナースと医者そしてわかいとりょうちゃんがきた。
足の骨を少し折ったらしく1週間入院と言われ、身体中の線はぬかれた
医者とナースが帰った後。わかいが口を開いた
『 ごめんもとき、おれのせいだよね、、 』
違うと言いたかった。だけどほんとのことだから
言葉がなにも出なくて、静かな吐息が響く。
誰もなにも言わないこの空間が酷く黒く愛おしいでも緊張が走る何とも言えない感情にさせる
数分後に若井が口を開いた
「 ごめんね、っ、 」
今にも泣きそうな声で謝る若井。
どうしてもそれを可愛いと思ってしまう。
なにも言えない僕と泣きそうな若井の間にいる涼ちゃんが説明し出した。
「全部ドッキリだったの。」
「付き合ってるのはうそで、、わかいに、、」
涼ちゃんがはっとして手で口元をおさえる
言ってはならないこと。今の雰囲気に合っていない何かを言おうとしているように見えた。
「そうなんだ」
やっと声が出せたと思ってもこんな言葉しか出ない。
ほんとは嬉しくて、なにもなかったように2人に抱きつきたいぐらいなのに、
『俺のこと嫌いになったよね、ごめん』
嫌いになってないの、まだだいすきなの。だれよりもあいしてて付き合いたいぐらいで、こんなことで嫌いになんかならないっ、、、
そんな言葉をかけてあげたいのに、喉の奥から声が出ない。
「ごめん、俺いない方がいいね、」
若井が後ろを振り返って部屋を出ようとした。
それだけは止めないと。
つぎは若井が僕と同じようになってしまう。
骨折してる足に無理やり力を入れて、片足でわかいのところまではしる。
若井にあやまりたい。そんなことないよ、だいすきって
若井は振り向きもしないだけど諦めない。
振られたとしても、僕は若井を諦めない。
「まってよわかい、っ”!!!」
無理やり出した声は泣いていて、顔から雫が落ちてくる。
若井はびっくりしたように振り向いた。
僕は最後の力で若井に抱きついた。
「わかいのことっ、”だいすきなの、っ”!!」
「だからいなくならないでよ、”」
「きえないで、っ”」
若井の胸に顔を埋めて声を出して泣いた。
嗚咽が響く。
メンバーの前で泣いたのは初めてだったので涼ちゃんも、わかいも戸惑っていた。
若井の匂いが頭の中をおかしくして、ずっと涙が溢れてくる。
「だからわかい、っ、”」
「僕と付き合って、”」
このノベルよんでくれてる人いるのしんじられない
次で最後かも、、?
コメント
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すげぇ